2019/20 セリエＡ第1節パルマ戦はキエッリーニ選手のゴールでユベントスが 0-1 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| SSD Parma [4-3-3] |
Juventus [4-3-3] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: セペ | 1: シュチェスニー |
| DF | 16: ラウリニ 2: イアコポーニ 22: Ｂ・アウベス  28: ガリョーロ |
2: デ・シリオ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
| MF | 10: エルナニ 15: ブルグマン 17: バリッラ |
6: ケディラ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
| FW | 44: クルゼフスキ 9: イングレーゼ 27: ジェルビーニョ |
11: ドウグラス・コスタ 21: イグアイン 7: ロナウド |
パルマのダベルサ監督は 4-3-3 を選択。クルゼフスキ、イングレーゼ、ジェルビーニョの3選手が攻撃を牽引し、イアコポーニとＢ・アウベスの2選手が中央で守備を固める陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのマルトゥシエッロ副監督も 4-3-3 を選択。右 SB にはデ・シリオ選手が入り、中盤 MF には予想に反してマテュイディ選手が先発。イグアイン選手が CF を担当する布陣で試合に臨みます。
試合はユベントスがボールを持ってチャンスを伺う展開で始まる。まずは11分にケディラのクロスをロナウドが頭で合わせるも、シュートは枠の上へと外れてしまう。
一方のパルマは13分に左サイドを突破したジェルビーニョから最後はイングレーゼがシュート。だが、シュチェスニーが好セーブで防ぎ、こちらも先制とはならない。
試合が動いたのは21分、Ｄ・コスタが入れた右 CK はクリアされたものの、こぼれ球をＡ・コスタがダイレクトでエリア内に入れる。これをキエッリーニがフリックでシュートコースを変えてネットを揺らし、ユベントスが先制する。
1点のビハインドを背負ったパルマでロングカウンターで反撃に転じるも、最後で精度を欠き、追いつくことができない。すると、34分にカウンターからＤ・コスタのラストパスを受けたロナウドがシュートを決める。しかし、VAR でオフサイドと判定され、2点目とはならない。
その後は試合が動かず、0-1 でユベントスがリードをして前半を終える。
パルマは後半開始と同時にインテンシティーを上げたが、ユベントスは後半開始から10分も経たない内に “ガス欠” を起こし、チームのクオリティーが一気に低下する。
この状況でもゴールに貪欲な姿勢を見せるロナウドが65分と72分に個人技から強烈な枠内シュートを放つが、GK セペの好セーブで1点差を保つ。
パルマはプレッシングで誘発させたパスミスからカウンターの機会は何度か手にしたものの、得点の絶好機にまで拡大させることはできず。結局、試合はこのまま 0-1 で終了。前半に決まったキエッリーニのゴールを守り切ったユベントスが勝点3を手にした。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
カウンターからシュートにまで持ち込まれることはあったが、冷静に対処。守護神としての役割を果たした。
DF: デ・シリオ 6.0
Ｄ・コスタの背後をケアしつつ、機を見たオーバーラップで攻撃に厚みを加える。一方で守備では対面したジェルビーニョの対処に手を焼くなど不安も見えた試合だった。
DF: ボヌッチ 6.0
試合に勝利しただけが評価のポイント。縦パスを相手に付けるなど内容はルガーニと変わらなかった。
DF: キエッリーニ 7.0
チームに勝点3をもたらす値千金の決勝ゴール。守備でも安定した内容だった。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
ゴールのアシスト、守備、ビルドアップへの関与と複数のタスクを高い水準で遂行。監督の志向に関係なく、良い内容のプレーができることを示した。
MF: ケディラ 6.0
安定した内容のプレーを見せ、中盤で落ち着きを与える。おそらく、ナポリ時代のハムシクと同様に 60〜75 分でのプレー時間が基本になることだろう。シーズンを通した貢献が期待される。
MF: ピアニッチ 6.0
ボールを動かしてリズムを作ることが期待されたが、パルマがミラーゲームによるマンマークをしたことでボールに触れる機会が限定されて試合から消えていた。改善策を準備する必要があるだろう。
MF: マテュイディ 5.5
大方の予想に反して先発フル出場し、大方の予想どおりのプレー内容に終始した。売却のためのショーケースで起用したのでなければ、監督交代の意義が疑われるのは時間の問題だ。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
対面する相手 DF とのデュエルで優勢に立ち、チームに決定機をもたらす仕事を幾度となく行う。攻撃を牽引した選手の1人であり、良好なコンディションを保つことが期待される。
FW: イグアイン 6.0
ポストプレーは良かった。しかし、ボックス周辺の中央に陣取り続け、サイドに流れることは皆無だった。クアドラード投入後もロナウドとプレーエリアが被り続けたことは要反省である。
FW: ロナウド 6.5
オフサイドでゴールは取り消される不運はあったものの、得点を決めるだけの機会は十分に手にしていた。ゴールは次節以降のお楽しみとなるだろう。
【交代選手など】
MF: ラビオ 5.5
63分にケディラとの交代でセリエＡデビューを果たす。緊張によるものなのか、ボールが足に付かずに苦戦。運動量も少なく、プレシーズンマッチのような良い印象を残すことはできなかった。
FW: クアドラード 6.0
Ｄ・コスタに代わり71分から出場。右 WG の位置から縦への推進力をチームにもたらし、クロスを供給するなど期待された仕事は十分に果たした。
FW: ベルナルデスキ ー
イグアインとの交代で83分から出場機会を得る。左 WG の位置に入ったものの、スペースを埋める仕事がメインで攻撃面で存在感を発揮するまでには至らなかった。
マルトゥシエッロ副監督 6.0
セリエＡでユベントスの指揮を取り、勝利するという幸運に恵まれた。ただ、サッリを彷彿させる試合をすべき役割であるが、アッレグリを彷彿させたことが課題だろう。選手の選考やロナウドのポジションなど疑問を抱かざるを得ない采配であったことは事実だ。
マレスカ主審 6.0
VAR による介入でゴールを取り消すことにはなったが、全体としては上手くハンドリングできていた。注文を付けるなら、試合終盤でファールの応酬になった際に両チームを落ち着けて欲しかった。
