イタリア・サッカー連盟(= FIGC)は公式サイト上で「(ミノ・ライオラこと)カルミネ・ライオラ氏の代理人職務を3ヶ月間停止とする」と発表(PDF)しました。ライオラ氏の顧客を抱えるユベントスなどに影響が出ると言えるでしょう。
敏腕代理人として知られるミノ・ライオラ氏ですが、行動を共にするビンチェンツォ・ライオラ氏と合わせて FIGC から職務停止処分が下されました。前者は3ヶ月で後者は2ヶ月となっています。
処分決定の日付は「2019年5月8日」と公開されているのですが、処分の理由は非公開です。そのため、何が問題で職務停止となったのかが不明の状況です。
イタリア・メディアは「スキャマッカ選手(現サッスオーロ)が2015年にローマから PSV に移籍した際の違反行為では」と報じていますが、憶測の範囲を出ていません。したがって、当事者からの発言などがない限り、状況は不透明なままとなるでしょう。
各国でシーズンが終了する6月から8月末までは代理人業務が多忙を極めます。この時期に活動が禁じられることで、補強戦略に狂いが生じるクラブが出てくることが予想されます。
ちなみに、ユベントスでは以下の点で影響を受けると考えられます。
ケーン (ユベントス) |
2020年までの契約延長交渉が止まる一方、他チームからの引き抜き交渉もストップする |
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マテュイディ (ユベントス) |
2020年までの現行契約をどうするのかの話し合いが停滞 |
ポグバ (マン・U) |
代理人がイタリアでの業務を禁じられたため、ユベントスとは条件面での交渉を行うことが困難に |
デ・リフト (アヤックス) |
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マノラス (ローマ) |
契約解除条項があるためローマから引き抜けるが、契約内容の交渉をイタリア勢(≒ ユベントス)はできない |
所属するケーン選手とマテュイディ選手の契約交渉が行き詰まることが最大のネックになります。今夏で現行契約が残り1年となるのですから、移籍市場での動きが制限されることによる影響は軽視できないと言えるでしょう。
ライオラ氏は「処分先送り」を狙って上訴することが考えられますが、上手く行く保証はありません。思わぬ逆風が吹くことになった移籍市場でユベントスのフロント陣が結果を出すことができるのかに注目です。