セリエA第2節ジェノア対ユベントス戦は開始7分で 2-0 とジェノアにリードを許したものの、ディバラ選手のハットトリックなどでユベントスが 2-4 で逆転勝ちでユベントスが開幕2連勝を飾りました。
試合に先発した両チームの選手は下表のとおりです。
Genoa CFC [3-4-3] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ペリン | 1: ブッフォン |
DF | 14: ビラスキ 13: ロッセッティーニ 3: ヘンティレッティ |
26: リヒトシュタイナー 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 12: A・サンドロ |
MF | 22: ラゾヴィッチ 44: ヴェローゾ 8: ベルトラッチ 93: ラクサール |
5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 10: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 19: パンデフ 14: ガラビノフ 11: ターラブト |
9: イグアイン |
ジェノアは 3-4-3 を選択。開幕戦と同じイレブンがスターティングメンバーに並び、攻守の精度を高めた状態で今季のホーム初試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を選択。戦線を離脱したマルキージオ選手に代わって、ケディラ選手が入った以外は開幕節カリアリ戦と同じメンバーが先発に起用され、試合に臨みます。
試合は開始18秒に右サイドを突破したパンデフがクロスを入れる。キエッリーニがクリアしようとしてコースが変わり、それがピアニッチに当たってゴールへと吸い込まれ、ジェノアが先制する。
対するユベントスは3分に右サイドで得た FK から相手 DF に当たったボールがジェノアゴールに迫るも、これはペリンが弾き出し、同点とはならない。
すると、ジェノアが追加点を手にする。ガラビノフがエリア内でくさびを受けた際に後ろからルガーニのタックルを受けて転倒。このプレーが VAR の対象となり、PK がジェノアに与えられる。パスが出た時点でガラビノフはオフサイドだったが、これは対象とはならず。ガラビノフが自ら得た PK を決め、ジェノアが7分でリードを2点に広げる。
ユベントスはここから猛反撃を開始。13分にピアニッチがイグアインとのワンツーでエリア内に侵入し、中央へ折り返す。そこに走り込んだディバラが右足で合わせ、1点差に詰め寄る。
息を吹き返したユベントスはプレスからイグアインがシュートを放つも、枠を捉えることはできない。43分にはイグアインの浮き球にディバラが抜け出し、左足で狙ったが、シュートはペリンに弾き出された。
このまま前半終了かと思われた45分に試合が動く。ケディラのキープからクアドラードに展開し、ドリブル突破から中央へクロス。走り込んだマンジュキッチが合わせたが、ラゾヴィッチが身体を張ってブロックし、CK を得る。
だが、VAR で検証が行われたところ、ラゾヴィッチの左腕に当たってボールがラインを割っており、ユベントスに PK が与えられる。この PK をディバラが右上に決め、ユベントスが同点に追いついて前半を終える。
ハーフタイムで落ち着きを取り戻したユベントスは主導権を持って後半を迎える。攻勢に出ていたユベントスは62分にマンジュキッチの浮き球に反応したクアドラードがエリア内での切り返しから左足を一蹴。シュートはゴール左上に決まり、ついにユベントスがリードを手にする。
74分にはバルザーリを投入し、逃げ切りを図ったユベントスは後半アディショナルタイムに決定的な4点目を奪う。マンジュキッチがドリブルで持ち上がり、中央のイグアインにボールを託す。イグアインからのパスを受けたディバラが右サイドからラクサールの股下を通す強烈なシュートをニアサイドに突き刺した。
試合は 2-4 で終了。開始7分でビハインドを背負ったユベントスが反発力を見せ、開幕2連勝を達成した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
2失点はいずれもセーブ不可能であり、責められる点はない。枠内シュートはストップし、クロスボールに落ち着いた対応を続け、チームに安定感をもたらした。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
ターラブトを抑え、3バック的なポゼッションにも参加するなど持ち味を発揮した。ロングカウンターを受けた際にフルスプリントで守備面で貢献した。
DF: ルガーニ 5.0
エリア内に侵入したガラビノフの対応に手を焼き、落ち着いたプレーを披露することができなかった。PK の判定は VAR でオフサイドが見逃されており、同情の余地はある。
DF: キエッリーニ 6.5
ディフェンスリーダーとして2失点は褒められないが、中央の危険なエリアでボールを跳ね返し続け、大きな存在感を発揮した。
DF: アレックス・サンドロ 5.0
パンデフに手玉に取られ、クロスの精度も低く、攻守ともにキレを欠いていた。ここまで悪いパフォーマンスは滅多にないと言えるだろう。
MF: ピアニッチ 6.0
2点ビハインドになってから攻撃の意識が強くなり、縦パスと自らの走り込みで追撃の狼煙をあげることに貢献した。攻撃の組み立てを担うタスクで存在感を発揮した今節のような働きが期待される。
MF: ケディラ 5.5
身体を張り、同点に追いつくクアドラードの突破を演出した。だが、試合の多くで消えてしまっており、パフォーマンスの改善は必須だ。序列が変わっても不思議ではない。
MF: クアドラード 7.0
対面するラクサールとのバトルを続け、その中で同点ゴールとなる PK 奪取をアシストし、勝ち越しゴールを決めた。大きな存在感を示しており、凄みが増している。
MF: ディバラ 8.5
キャリア初のトリプレッタ。複数の相手選手に囲まれても、苦にせず突破し、格の違いを見せつけた試合内容だった。
MF: マンジュキッチ 6.5
攻守に奔走し、チームが逆転勝ちをするために汗をかきつづけた。その中で結果を残しており、ポジションが揺らぐことは想像できない状況だ。
FW: イグアイン 6.0
開幕節よりコンディションが整っており、動きが鋭くなり、力強さも加わっていた。しかし、まだ調整段階であることは明らかであり、これからが本番と言えるだろう。
【交代選手など】
MF: マテュイディ 6.5
58分にケディラとの交代で出場。ワンタッチのパス交換でビルドアップにリズムをもたらし、スペースへの走り込みで持ち味を発揮するなど試合の流れを変える重要な役割を果たした。
DF: バルザーリ 6.0
リヒトシュタイナーに代わり、74分から出場する。右 SB に入り、ジェノアの攻撃を防ぎ切る役割を全うし、チームに勝点3をもたらした。
MF: ベタンクール ー
81分にピアニッチと交代し、ユベントスデビューを果たす。意気込みが空回りとなることなく、ボランチとしてプレーできる実力があることを示した。
アッレグリ監督 6.5
昨シーズンのジェノア戦を思い出させる内容だったが、前半で同点に追いつき、後半勝負に持ち込んだ。アンラッキーな失点と崩された部分を分けて対処することが求められていると言えるだろう。攻撃に爆発力が備わったことを示すことができたことは昨シーズンからの進歩である。
バンティ主審 5.5
主審としては判定がブレており、それだけで批判が出るものだった。VAR を使用していながらガラビノフのオフサイドを見逃し、ジェノアに PK を与えたバンティ主審と VAR を担当していたファッブリ主審の判断は誤審として批判されるだろう。