トリノで行われたコッパ・イタリア準々決勝ミラン戦はディバラ選手とピアニッチ選手のゴールでユベントスが 2-1 で競り勝ち、ナポリの待つ準決勝に駒を進めました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
AC Malan [4-3-3] |
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GK | 25: ネト | 99: ドンナルンマ |
DF | 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 24: ルガーニ 22: アサモア |
20: アバーテ 17: サパタ 13: ロマニョーリ 31: アントネッリ |
MF | 5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
33: クツカ 73: ロカテッリ 91: ベルトラッチ |
FW | 9: イグアイン | 8: スソ 70: バッカ 5: ボナベントゥーラ |
ユベントスは 4-2-3-1 を選択。ラツィオ戦からネト、バルザーリ、ルガーニの3選手が入れ代わった他は同じ選手が先発に名を連ねました。
対するミランは 4-3-3。こちらはスーペルコッパの時からサパタ、アントネッリの2選手が先発に加わたイレブンで試合を迎えます。
試合は新システムを成熟させたいユベントスが先手をとります。まずは10分、左サイドからアサモアがクロスを入れ、マンジュキッチが中央で競ったボールがディバラの足元へ。これをディバラがトラップから右足で決め、ユベントスが先制します。
16分にはアサモアのクロスをクアドラードが合わせるも、シュートに力はなく、ドンナルンマにキャッチされてしまいます。それでも、ユベントスは20分にアサモアが左サイドからエリアに切れ込んだところでクツカに倒され、FKを獲得。
ゴール正面左で得たFKをピアニッチがゴール左上に決め、リードを2点に広げます。29分にはイグアインがシュートを放ったこぼれ球をケディラが押し込みも、これはオフサイド。ミランは前半終了間際に放ったシュートが1番惜しいシーンとなる苦しい展開で前半を終える。
後半最初のチャンスを活かしたのはミラン。53分にアントネッリからのフィードをクツカが頭でベルトラッチに落とそうとする。マークに付いていたケディラが足を伸ばすも、跳ね返りがバッカの方に飛び、これをバッカが右足ボレーで決め、ミランが1点差に詰め寄る。
だが、直後の54分にロカテッリがディバラに後ろからタックルをしかけ、2枚目のイエローで退場となる。
1人多くなったことで余裕ができたユベントスだったが、決定的な3点目を奪うことはできない。対するミランも、セットプレーからクツカが狙うも、ネトのセーブで防がれてしまう。
それでも、新加入のデウロフェウがDFの裏に抜け出し同点ゴールを狙ったが、角度を消されたことでネトがシュートをキャッチ。結局、試合はこのまま終了し、ユベントスが 2-1 で準々決勝を突破した。
出場したユベントスの選手・監督等への採点は次のとおりです。
GK: ネト 7.0
バッカのシュートを止めるチャンスは限りなくゼロだったが、クツカのシュートやデウロフェルの突破を冷静にストップ。素晴らしいパフォーマンスを披露した。
DF: バルザーリ 6.0
クアドラードの攻撃力を活かすため、後方からのサポート役に徹する。守備では力強さを見せ、チームの勝利に貢献した。
DF: ボヌッチ 6.0
コンディションが上がり、攻守両面で期待される内容を見せつけた。効果的なインターセプトもあり、本調子のパフォーマンスを継続することになるだろう。
DF: ルガーニ 6.0
出番は少なかったが、同点に追いつこうとするミランの攻撃陣の前に立ち塞がった。ボヌッチとのコンビでも結果を残したことは成長の証である。
DF: アサモア 7.0
持ち味のダイナミックさとパワーを見せつけた。マンジュキッチの作ったスペースに侵入し、質の高いクロスを供給し、得点の起点となるなど守備だけでなく攻撃面で大きな貢献を果たした。
MF: ピアニッチ 7.0
FKの精度は文句なし。ケディラとのコンビで中盤の起点となり、持ち味を存分に発揮した。ダブルボランチの一角として機能する現状をアッレグリがどう考えるかだろう。
MF: ケディラ 6.5
中盤でバランスを取り、必要に応じて攻撃に顔を出すなど、縁の下の力持ちとして機能した。連戦でもフル出場をしており、状態は非常に良いのだろう。
MF: クアドラード 6.0
攻撃的な役割を担う比重が高くなったため、突破など持ち味を見せるシーンが多かった。守備にも積極的で、ゴールを決めれていれば最高の夜だった。
MF: ディバラ 7.0
利き足とは逆の右足で先制点をチームにもたらしたことは大きい。中盤からボールを引き出し、攻撃のスイッチを入れる役割を担うなどチームを牽引した。
MF: マンジュキッチ 6.5
サイドで攻守に奔走し、高い献身性を示した。ヘディングでの得点機を決めきれなかったことだけが、この試合における唯一のマイナス要素と言えるだろう。
FW: イグアイン 6.0
期待された得点は奪えなかったが、チームがピンチの時には自陣深くまで戻るなどの役割を存分に果たした。
【交代選手など】
DF: アレックス・サンドロ 6.0
67分にディバラとの交代で出場する。チームにバランスをもたらす役割の比重が大きく、攻撃面では目立ったインパクトは残さなかった。
アッレグリ監督 6.5
4-2-3-1 を成熟させるためにメンバーを固定化させる狙いだったのだろう。相手が10人になってからリードを2点差にできていれば、交代枠が2つも残らずに済んだと考えられる。延長戦のことを頭に入れることも重要だが、決めれる時に試合を決め切ることも重要なことである。
イッラーティ主審 6.0
ロカテッリを退場させたジャッジは正しい。バッカはディバラの演技を訴えていたが、背後からスパイクの裏を見せてタックルを敢行したからだ。荒れ模様になる前に上手く選手をコントロールしていたと評することができるだろう。