準々決勝進出を賭けて行われたコッパ・イタリアのアタランタ戦はディバラ選手の先制ゴールを始め、3得点をあげたユベントスが 3-2 で競り勝ち、準々決勝へと駒を進めました。
出場した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] |
Atalanta [3-4-1-2] |
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GK | 25: ネト | 1: ベリシャ |
DF | 26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 24: ルガーニ 22: アサモア |
3: トロイ 13: カルダラ 5: マジエッロ |
MF | 8: マルキージオ 11: エルナネス 28: リンコン 5: ピアニッチ |
24: コンティ 11: フロイラー 88: グラッシ 37: スピナッツォーラ 27: クルティッチ |
FW | 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
29: ペターニャ 7: ダレッサンドロ |
ユベントスは 4-3-1-2 を選択。エルナネス選手をアンカーに入れ、リンコン選手とマルキージオ選手が両脇を固め、前線はディバラ選手とマンジュキッチ選手がコンビを組みます。
対するアタランタもお馴染みの 3-4-1-2 を選択。リーグ戦第15節で対戦した時から、3選手が入れ替わっただけのほぼベストメンバーで試合を迎えます。
試合はホームのユベントスが優勢に進めます。16分にリヒトシュタイナーからのクロスをマンジュキッチが胸で合わせたものの、ボールはポストに嫌われてしまいます。
それでもユベントスは22分にディバラが左サイドのアサモアに展開し、中央にクロス。マンジュキッチが頭で落としたボールを勢いよく走り込んだディバラがエリア外から左足で豪快にネットを揺らし、ユベントスが先手を奪います。
34分にはマルキージオからのパスを受けたディバラがDFの裏に抜け出したマンジュキッチにパスを通す。GKの動きを冷静に見極めたマンジュキッチがゴールを決め、リードを2点に広げます。
44分には3点目のチャンスがマンジュキッチに訪れたものの、上手く右足にヒットせず。それでも、ユベントスは2点差のリードを持って前半を終えます。
後半に入ってもユベントスの勢いは続く。65分にピアツァがドリブルで持ち上がり、リンコンに渡すと、強烈なシュートを放つ。しかし、これはGKベリシャが見事なセーブで試合を決定づけることを許さない。
すると、アタランタは72分に左サイドでのキープから中央に入れたグラウンダーのクロスを走り込んだコンコがダイレクトでシュート。右足アウトサイドで放たれたドライブシュートがファーポストにあたってゴールに吸い込まれ、1点差に詰め寄る。
それでも、75分にユベントスは右サイドからエリア内に侵入したリヒトシュタイナーがダレッサンドロに倒されPKを獲得。これをピアニッチが左上に決め、再びリードを2点差とする。
食いさがるアタランタは78分にネトからのリスタートを奪うことに成功し、コンコがシュートを放つも枠を捉えることができず。しかし、81分にはコンティからの折り返しに走り込んだラッテ・ラートが押し込み、再び1点差に詰め寄ることに成功するも、反撃はここまで。
ユベントスがリードを守りきり、準々決勝進出を確定させた。
試合に出場したユベントスの選手・監督等への採点は次のとおりです。
GK: ネト 5.5
1失点目の責任は皆無だったが、最後尾からのパス精度や判断は危なっかしいプレーが散見された。ラッテ・ラートのシュートに対する反応は改善できる余地はあるだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
マンジュキッチへのクロスやPK獲得など攻撃面で目立った試合だった。守備にも献身的で最後まで戦い続けた選手。
DF: バルザーリ 6.0
肩の脱臼から復調し、DFとして質の高いプレーを示し続けた。ルガーニとの意思疎通が不足している印象を受ける部分もあったが、これは一定のプレー時間で解消できる点と言えるだろう。
DF: ルガーニ 6.0
フィジカル勝負を挑まれると少し苦労したにせよ、試合全体として良いパフォーマンスを披露した。自信を持ったプレーを継続できており、望ましいことである。
DF: アサモア 5.5
先制点につながるクロスを供給するなど、光るプレーもあっただけに、自身のサイドからチャンスメイクされている点が気になった。サイドバックとしての守備の精度を上げることを期待したい。
MF: マルキージオ 6.0
レジスタに適応したこともあり、相手エリア内よりも自陣深くでのプレーが適している印象が多かった。2点目の起点となったディバラへのパスはその最たる例と言えるだろう。
MF: エルナネス 6.5
パスの受け手候補がキープ力に優れた実力者ばかりということもあってか、アンカーとして非常に良い内容だった。この試合で評価を高めたことは確実である。
MF: リンコン 6.5
ユベントスでの先発デビュー戦で持ち味を発揮できたと言えるだろう。ピッチ全体で顔を出し、守備面でも存在感を示していた。ポジション争いを起こす力を持った選手として名乗りを上げたことは大きい。
MF: ピアニッチ 6.0
ディバラがいたこともあり、エリア付近で待つのではなく、キックの精度を活かしてボールを供給する側の役割を果たしていた。流れの中で得点に絡む機会が限定的だっただけで、好調さは維持されていたと言えるだろう。
FW: ディバラ 7.0
コンディションも上がって来たようだ。攻撃で違いを生み出し、先制点では相手GKが一歩も動けず、マンジュキッチに素晴らしいスルーパスを通した。シーズン後半戦を本調子で過ごせるかがチームの攻撃面に大きな影響を及ぼすだろう。
FW: マンジュキッチ 7.5
ディバラだけではなく、マンジュキッチも1ゴール1アシストの活躍を見せている。守備でのプレスなどチームへの貢献度を加味すると、この試合のMOMだろう。前半でチャンスをすべて決めていればトリプレッタだったことが悔やまれる点かもしれない。
【交代選手など】
MF: ストゥラーロ 6.5
マルキージオと交代で後半開始時から出場する。闘志みなぎるスタイルをピッチ上で示し、チームが準々決勝に進出することの役割を果たした。
FW: ピアツァ 6.0
62分にディバラとの交代でピッチに復帰する。ドリブルでの持ち上がりや球離れの良さなど持ち味を見せ、コンディションが整っていることをアピールできていた。
DF: ボヌッチ ー
81分に逃げ切りのため、ピアニッチと交代する形で出場。ただ、コンディションは万全でないことは明らかで、中途半端なチャージで相手を自由にさせてしまうなど不安を残す内容だった。
アッレグリ監督 6.5
ラウンドを突破するという試合目標は達成した。2点差で後半を迎え、1点返されるも、再び2点差とするところまではプラン・采配ともに良いものだった。ただ、最後の10分についてはチーム全体として改善すべき点が多かったことは否定できないだろう。
ジャコメッリ主審 6.0
選手が主役となり、審判が注目される試合ではなかった。それによって緊張感が保たれた試合が演出されることとなり、良い戦いが繰り広げられたと言える。