セリエAおよびセリエBの審判団を指名するジャンルカ・ロッキ審判部長がスポーツ詐欺共謀の容疑でミラン地検からの捜査対象になり、イタリアは激震に見舞われています。
ただ、一般紙『コリエレ・デラ・セーラ』が伝えるように疑問があるのも事実です。したがって、この問題はしばらく尾を引くことになるでしょう。

まず、ロッキ氏らが捜査対象となった理由は以下の2点です。
- インテルが有利となる主審を共謀して指名
- 相性の悪いドヴェリ主審をコッパ・イタリア準決勝で指名することで「決勝」や「シーズン終盤の大一番」で(担当数の多さを理由に)指名候補から外れるようにした疑い
- インテルに有利な傾向のあるコロンボ主審を指名
- VAR ルームに助言をするよう介入した疑い
- VAR ルームは外部から介入できないプロトコルで運用されている
インテルは「(指摘されたボローニャ戦で敗れているので)報道に動揺している」とコメントしていますが、疑惑は『インサイダー取引』に該当するものですから「敗けた(=利益がでなかった)から問題ない」では終わりません。
したがって、疑惑の目はインテルに向けられたままになるでしょう。
また、今回の審判故意的任命疑惑については「ロッキ氏は誰と共謀したのか?」が言及されていません。
ロッキ氏の独断専行なら共謀する必要はありません。機械的に審判員を割り当て、その試合で下した判定に基づく査定をこれも機械的に行えば済むからです。
仮にロッキ氏がインテルに便宜を図っていたのであれば、インテルが優位となる判定を下した審判員の査定は通常よりも高くなるはずです。
「バストーニ選手のエルボー見逃し判定」や「バストーニ選手のシミュレーションダイブによるカルル選手の退場」など火種は燻っているため、インテルにとって都合の良い幕引きとなるかは微妙と思われます。
ちなみに、“カルチョポリで審判団に圧力をかけていたインテル” は「時効」を理由に処分を免れ、ウルトラスやマフィアとの癒着は有耶無耶に処理をし、蘇寧電器からオークツリーへの株主変更の報告漏れはライセンス発行を根拠に「問題なし」で押し切りました。
今回の審判故意的任命疑惑も FIGC に通報されていましたが、キネ検察官が「問題なし」と判断したことで握りつぶす形になっていたことが発覚しています。
「ユベントスが諸悪の根源」との責任転嫁を使えそうにないだけに『審判故意的任命疑惑』がどのような結末を迎えるのかに注目です。