2023/24 セリエA第32節が行われ、アウェイでトリノと対戦したユベントスは得点を奪うことができずに 0-0 で引き分けました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Torino FC [3-4-1-2] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 32: ミリンコヴィッチ | 1: シュチェスニー |
DF | 61: タメゼ 4: ボンジョルノ 13: ロドリゲス (C) |
4: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
MF | 19: ベッラノーヴァ 28: リッチ 77: リネッティ 27: ヴォイヴォダ |
27: カンビアーゾ 16: マッケニー 5: ロカテッリ 25: ラビオ 11: コスティッチ |
16: ヴラシッチ | ||
FW | 9: サナブリア 91: サパタ |
9: ヴラホヴィッチ 7: キエーザ |
トリノのユリッチ監督は 3-4-1-2 を選択。サナブリア選手とサパタ選手が2トップを組み、トップ下でヴラシッチ選手が攻守に厚みを出す布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。ヴラホヴィッチ選手とキエーザ選手が2トップを組む予想どおりの陣容で試合に臨みます。
最初に惜しいチャンスを作ったのはユベントス。7分に右サイドで上手く入れ替わったキエーザが GK と DF の間に低い弾道のクロスを入れるが、左足で合わせたヴラホヴィッチのシュートは左ポストに嫌われてしまう。
キエーザは13分にも今度は左サイドで起点となり、カンビアーゾのポストプレーからロカテッリがシュート。しかし、ボールはクロスバーを通過する。
ユベンントスは31分に右サイドを突破したガッティからのクロスが流れてヴラホヴィッチに届くも、トラップからのシュートは GK ミリンコヴィッチ=サヴィッチが身体に当ててゴールを死守。
セットプレーからゴール前にボールを送るしかチャンスを作れていなかったトリノは42分にベッラノーヴァのクロスにヴラシッチが飛び込むもシュートは枠の左へと逸れて GK シュチェスニーは脅かせず。
前半は膠着したまま 0-0 で終了する。
後半はユベントスの中盤 MF 陣がガス欠状態になり始めるとサイドへのスライドが緩くなり、トリノが両サイドからのクロス攻撃でユベントスのゴール前にボールを送る頻度が増える。
トリノは60分にベッラノーヴァのクロスにサナブリアがヘディングで合わせたが、シュートは GK シュチェスニーが横っ飛びセーブで応戦。
ユベントスは直後の62分にヴラホヴィッチがミドルシュートを放つも GK 正面。一方のトリノも73分に FK の流れからヴォイヴォダのボレーシュートが枠を捉えたが、こちらも GK 正面でゴールとはならず。
ユベントスは75分にラビオがドリブルでロングカウンターを発動させて最後はラストパスを受けたユルディズが巻いたシュートを枠に飛ばしたが、GK ミリンコヴィッチ=サヴィッチが左手1本で防ぐ。
トリノは94分にリネッティが左サイドから上げたクロスにA・サンドロの背後を取ったラザロがヘディングで合わせたが、肝心のシュートは枠を捉えずに試合終了のホイッスル。
両チームともに決定機を決め切れず、試合は 0-0 で終了した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
サナブリアのヘディングシュートを好守で阻んだことを皮切りに、マジーナの肘が顔面にヒットするも歯を食いしばってチームのために最後までピッチに立ち続けた。
DF: ガッティ 6.0
攻撃面での存在感は悪くない。だが、縦パスを簡単に引っ掛けられる場面は良くない。闘志は攻守両面で示されていた。
DF: ブレメル 6.0
サパタやオケレケなど最前線で起点を作ろうとするトリノの CF に自由を与えず。守備で期待された仕事を確実かつ忠実に遂行していた。
DF: ダニーロ 6.0
辛抱強く耐えていたが、攻撃時で良いサポートができなかったことが悔やまれる。
WB: カンビアーゾ 6.0
ヴォイヴォダの仕掛けに翻弄されず、可能性の低いクロスを送るだけなど攻撃の選択肢を狭める守備での働きが光る。その反面、完全マンツーマンで自由を得れずに攻撃面での貢献は普段よりも少なかった。
MF: マッケニー 6.5
中盤において攻守両面で高い貢献度を示す。唯一欠けていたのは “今節でも” 得点だった。契約延長交渉の噂が全く報じられないが、このままで良いのだろうか。
MF: ロカテッリ 5.5
最終ラインに下がることで中盤に攻撃用のスペースを作り出していたが、最終ラインからの自らのパス精度があまりに低すぎて相手にプレゼントパスを渡す有様だった。これでは厳しい。
MF: ラビオ 5.5
1つ1つのプレーは高いクオリティーを発揮していたものの周囲との呼吸が合わず、気づけば埋没していた。攻守において『ラビオ基準』では消化不良と言わざるを得ない。
WB: コスティッチ 5.5
ポジションチェンジの対象選手ではなかったので試合を通しての存在感が希薄だった。それでもチームの攻撃が機能していれば良かったのだが、何も見せ場はなかった。
FW: ヴラホヴィッチ 5.0
得点機を決め切れなかったことがすべて。
FW: キエーザ 5.5
試合開始から15分間の存在感は抜群だったが、その後の約45分はピッチ上から消えていた。交代となるのは妥当だろう。
【交代選手など】
WB: イリング 5.5
64分にコスティッチとの交代で出場。ラビオの動きに合わせようとする意識が強すぎたのかプレー判断から行動までの間にフリーズの時間があったことでパフォーマンスが今ひとつだった。
FW: ユルディズ 6.0
キエーザとの交代で64分から出場する。限られたプレー時間の中で持ち味を発揮し、存在感をアピールしていた。
DF: アレックス・サンドロ ー
78分にガッティとの交代で出場し、左 CB としてプレー。クロス攻撃への対処を遂行していた。
FW: ケーン ー
ヴラホヴィッチに代わって78分から出場機会を得る。ボンジョルノとのデュエルに精を出す。
MF: アルカラス ー
カンビアーゾとの交代で95分から出場する。
アッレグリ監督 5.5
前半15分までの入りは良かったが、トリノが攻撃に慣れて試合が膠着した後の打開策を持ち合わせていなかった。シーズン最終盤では勝点1でさえ貴重だ。ただ、勝点3を狙える状況にないと勝点1の獲得すらままならなくなるだろう。
マレスカ主審 5.5
熱くなるダービー戦だから、ある程度のフィジカルコンタクトを容認するのは分かる。だが、今回の基準は明らかに緩すぎた。取るべきファールはきっちり取らなければならない。