NO JUVE, NO LIFE!!

- FINO ALLA FINE - ユベントス関係のニュース記事を扱うサイト

「ラキティッチを巡ってイタリア・ダービーが勃発」はバルセロナの希望的観測

 スペインの『アス』によりますと、バルセロナで出場機会を激減させているクロアチア代表のラキティッチ選手を巡り、ユベントスとインテルが獲得競争を繰り広げているとのことです。しかし、これは「バルセロナの希望的観測」であり、両チームともに動きはないと思われます。

画像:出場時間を大きく減らしているラキティッチ
PR

 

■ ユベントスも中盤 MF は余剰人員を抱えている

 ユベントスが2019年夏にラキティッチ選手の獲得に興味を示していたことは事実でしょう。なぜなら、サッリ監督が志向するスタイルに難なく適応できる能力を持つと見られていたからです。

 プレシーズンのユベントスは「(ポゼッション型に適応しないと思われる)ケディラ選手とマテュイディ選手は放出の対象」として動いており、中盤のクオリティーを引き上げるためにも、ラキティッチ選手の補強は理に叶っていました。

表:ユベントスの攻撃陣(2019/20 シーズン)
  選手名
MF
(7)
ピアニッチ、ケディラ、マテュイディ
ラムジー、エムレ・ジャン、ラビオ、ベンタンクール
FW
(8)
ロナウド、D・コスタ、イグアイン
ディバラ、クアドラード、ベルナルデスキ
マンジュキッチ、ピアツァ

 ところが、ケディラ選手がプレシーズン・マッチの最終戦で文句の付けようがないパフォーマンスを見せると、MF の序列は上表のように変化しました。

 4バックを採用するサッリ監督のスタイルでは MF と FW は主力6選手・控え6選手の計12選手で十分です。ユベントスはそれらのポジションに15選手を擁していますから、ラキティッチ選手の獲得に乗り出す余裕はありません。

 したがって、エムレ・ジャン選手とラビオ選手の双方が1月の移籍市場でチームを離れない限り、ユベントスが獲得に本腰を入れることはないでしょう。

 

■ インテル(のコンテ監督)が欲するのはラキティッチではなくビダル

 一方でラキティッチ選手にインテル行きの噂が出る理由は「クロアチア人だから」でしょう。

 昨シーズンのインテルは「クロアチア人で固める構想」が見え隠れしました。ブロゾビッチ、ペリシッチ、ヴルサリコの3選手が在籍していたことに加え、モドリッチ選手の加入も現実味を帯びたからです。

 しかし、コンテ監督が就任した今季でチームに残っているのはブロゾビッチ選手だけです。また、コンテ監督はビダル選手のような “戦う選手” を好むため、ラキティッチ選手の獲得でマネーゲームに参戦する可能性は低いでしょう。

 したがって、インテルがラキティッチ選手に興味を示しているとの情報は移籍金の価格を釣り上げたいバルセロナの希望的観測と思われます。

 

 ユベントスの中盤 MF での補強ポイントを強いて挙げるなら、「ピアニッチ選手を休ませることができる MF」です。ベンタンクール選手がその役割で良い印象を残しているとは言えないため、獲得するならレジスタでしょう。

 ラキティッチ選手はインサイドハーフで輝く選手であり、ユベントスの求めるタイプとは特長が異なります。選手を放出したいユベントスやバルセロナが1月の移籍市場で思惑どおりの結果を手にすることができるのかに注目です。