今季最終節となったセリエA第38節ボローニャ戦は後半アディショナルタイムに決まったケーン選手の初ゴールでユベントスが 1-2 で逆転勝ちを収めました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Bologna FC [4-3-3] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ダ・コスタ | 32: アウデーロ |
DF | 4: クラフト 28: ガスタルデッロ 35: トロシディス 15: ムバイ |
26: リヒトシュタイナー 4: ベナティア 15: バルザーリ 22: アサモア |
MF | 5: プルガル 6: ビビアーニ 8: タイデル |
8: マルキージオ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 27: ストゥラーロ |
FW | 30: オコンクウォ 10: デストロ 11: クレイチー |
9: イグアイン |
ボローニャは 4-3-3 を選択。デストロ選手を CF にオコンクウォ選手とクレイチー選手がウイングを担当する3トップで試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を選択。GK にはセリエAデビューとなるアウデーロ選手が先発し、CB はベナティア選手とバルザーリ選手、ストゥラーロ選手が左 MF に入る形で試合に臨みます。
試合は中盤での主導権争いから始まる。最初にシュートに持ち込んだのはホームのボローニャ。12分にパスを受けたデストロが思い切ったシュートを打つも、枠を大きく外してしまう。
対するユベントスは14分にイグアインのヒールパスからアサモアが抜け出してクロスを供給。ディバラが合わせたが、上手くヒットせず、CK となる。
17分にはディバラのパスに反応したストゥラーロがネット揺らすも、これはオフサイド。20分にはストゥラーロからの横パスを受けたイグアインがターンから枠内シュートを打ったが、シュートに力が足りずダ・コスタにキャッチされてしまう。
ストゥラーロは28分にもケディラのパスを引き出してゴールに迫ったものの、シュートは DF のブロックに弾かれていまう。前半終了間際にはイグアインが個人技からシュートまで持ち込むも、こちらは枠の外。前半は 0-0 で折り返すこととなる。
すると、耐え続けていたボローニャがワンチャンスを活かし、リードを得ることに成功する。52分、パスを受けたタイデルがエリア左から放ったシュートはカーブ軌道を描き、ファーサイドのネットに突き刺さる。
ビハインドとなったユベントスはピアニッチとマンジュキッチを投入し、攻勢を強める。リズムを掴み始めたものの、GK ダ・コスタが良いセーブを見せ続け、得点には結びつかない。
それでも70分にピアニッチが入れたボールをイグアインがトラップからシュート。ダ・コスタのセーブに遭ったものの、こぼれ球をディバラが押し込み、ユベントスが同点に追いつく。
両チームともに勝ち越しゴールを手にすることができずに迎えた後半アディショナルタイムに試合が動く。93分に左サイドで得た FK をピアニッチが入れると、中央でケーンが頭で押し込み、ユベントスに勝ち越しゴールをもたらす。
試合は 1-2 で終了。ユベントスは最終節を勝利で終え、カーディフでのチャンピオンズリーグ決勝を迎えることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: アウデーロ 6.0
枠内シュートは失点となったタイデルの1本だけだったが、GK の責任ではないだろう。緊張で固くなっていたものの、無難なプレーで試合を終えることに成功した。
DF: リヒトシュタイナー 6.5
ムバイとやり合うも、攻守においてチームに貢献した。良いクロスが FW 陣に届いており、攻撃のアクセントになっていたと言える。
DF: ベナティア 6.0
最後尾で奮闘し、セットプレーではゴールを狙う貪欲な姿勢を示した。飛び抜けた内容ではなかったものの、大きなミスもなく、流れの中の守備は安定したものだった。
DF: バルザーリ 6.5
デストロのマークを怠らず、ベナティアとともに中央で壁となって君臨した。GK アウデーロのデビュー戦だったが、安心感を与えていたと言えるだろう。
DF: アサモア 6.0
オコンクウォに少し手を焼く場面はあったものの、主導権は持ち続けていた。攻撃参加やストゥラーロ、マンジュキッチと異なる選手を上手く活かしていたことはプラスである。
MF: マルキージオ 5.5
ピッチの様々な場所に顔を出していたものの、タイトな守備という点で物足りない内容だった。タイデルに許したゴールシーンが例である。
MF: ケディラ 6.0
復帰直後の試運転としては上々の出来だった。スルーパスを通し、ゴール前にも顔を出すなど動ける状態であることが示せたことは大きい。
MF: クアドラード 5.5
クロスの質は良かったが、状況判断が的確とは言えないプレーがあり、その点が攻撃が噛み合わない要因にもなっていた。カーディフでの決勝ではジョーカーとして起用すべきではなかろうか。
MF: ディバラ 6.5
攻撃陣を牽引し、同点弾を決めることにも成功した。次戦はカゼミーロが潰しに来ることが予想されるため、どのような内容を見せるかが注目である。
MF: ストゥラーロ 6.0
左ウィングで積極的にゴール前に顔を出し、得点を匂わせるプレーをしたことに加え、ピアニッチとのコンビでも問題なくプレーした。プレーの幅を示し、成長を見せた一戦だったと言えるだろう。
FW: イグアイン 5.5
ポストプレーなどでチームに貢献したものの、肝心のシュートが正確性もしくは力が欠けた状態で脅威にはなっていなかった。大一番での爆発が期待されるところである。
【交代選手など】
MF: ピアニッチ 7.0
56分にマルキージオとの交代でボランチに入る。中盤でボールを前後左右にリズム良く生み出し、決定機に直結するパスを通すなど見せ場を作った。2アシストしたも同然であり、状態の良さを見せつけた。
MF: マンジュキッチ 6.0
ケディラと代わり、59分から出場する。ムバイとやり合っていたが、左サイドの高い位置から攻撃面で圧力を加えるなど攻勢を強めるチームのブースター役となっていた。
FW: ケーン 7.0
ディバラとの交代で79分からプレー機会を得る。裏への動き出しでボールを呼び込もうとしたが、パスは来ず。しかし、93分にピアニッチの FK を頭で合わせ、初ゴールを奪取と才能を見せつけることに成功した。
アッレグリ監督 6.5
後半にリードを奪われた中で、攻勢に出るための選手交代を行い、交代選手が結果を出すことで勝利を手にした。良い流れでファイナルを迎えられることが予想できるため、どういった準備をするのかに注目である。
マリアーニ主審 6.0
最終節で順位的に影響がない試合もあり、微妙なジャッジが荒れる要因とはならなかった。クアドラードとムバイは判定に感謝していることだろう。