ボルシア・ドルトムントの公式サイトによりますと、マッツ・フンメルス選手が「夏の移籍市場でチームを離れ、バイエルンに加入したい」という希望をクラブに伝えたと報じています。
フンメルス選手はドルトムントと2017年夏までの契約を結んでいるため、契約解除金(=移籍金)が必要になります。ただ、(フンメルス選手の)契約に移籍条項が存在しないこともあり、実際に移籍することになるかはバイエルンが適正金額のオファーを出すかにかかっていると言えるでしょう。
27歳のフンメルス選手にとって、4〜5年規模の契約期間が見込めるのは次の契約がキャリア最後となる可能性があります。また、ドルトムントが売却に応じなければ、来夏には(レバンドフスキ選手のように)フリーで退団することが濃厚であり、対応を迫られると思われます。
バイエルンのユース育ちであるフンメルス選手がキャリアの最盛期をトップチームで過ごしたいと希望することは自然なことであり、この点がゲッツェ選手のケースと大きく異なる部分だと言えるでしょう。
フンメルス選手が移籍するかは、これからの動き次第です。来季からバイエルンを率いるアンチェロッティ監督が現有CBをどう評価するかによって、事態は一気に動くことになるでしょう。
選手名 | 評価 |
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ボアテング | 2021年までの契約を延長したばかりで、年齢も27歳と申し分なし。現状1番手で、フンメルスとはドイツ代表コンビ。 |
ハビ・マルティネス | ペップはCBとして重宝しているが、アンチェロッティがそうする保証はない。2021年までの契約を持つ27歳。 |
ベナティア | 負傷もあり、(イタリア時代と比べると)不完全燃焼の印象が強い。2019年までの契約を残す29歳。 |
バドシュトゥバー | バイエルンのユース出身だが、怪我による長期離脱で戦力になりきれていない。2017年までの契約を持つ27歳。 |
タスキ | 半年間の期限付き移籍で加入中。シーズン終了後に返却されるであろう29歳。 |
ユベントスからの関心が伝えられているベナティア選手は “ボアテング選手の相棒” の座をハビ・マルティネス選手と競い合っていることが実状です。
アンチェロッティ監督がハビ・マルティネス選手を中盤起用だけに留める可能性はありますが、ボアテング選手をCBの軸にチーム作りを進めることは間違いないと言えるでしょう。ここにフンメルス選手が加わると、ベナティア選手が出場機会を得ることが難しくなることが予想されます。
「ユベントスとは話し合っていない」と選手代理人はコメントを発表していますが、急転直下で移籍が決定する可能性は否定しきれないことが現状と言えそうです。