『トゥット・スポルト』によりますと、PSG のアル・ケライフィ会長がコロ・ムアニ選手の移籍交渉が土壇場で破談したことに恨み節を吐いているとのことです。
条件面に隔たりがあれば、交渉が妥結に至らないのは普通のこと。ユベントス現フロント陣の動きを見誤った落ち度はアル・ケライフィ会長にあることに留意しなければならないでしょう。

まず、ユベントスが今夏の移籍市場で「補強ポジションである CF のトップターゲットはコロ・ムアニ」としていたことは(2025 FIFA クラブW杯での選手起用からも)明らかでした。
そのため、コロ・ムアニ選手はユベントス以外の獲得オファーを固辞。
保有権を持つ PSG は “自国代表選手としてのプレミア価格が上乗せされた移籍金で獲得したコロ・ムアニ” を「その評価額のままユベントスに売却すること」を目論み、クラブ間での評価額の隔たりから移籍交渉は停滞していました。
これに業を煮やしたのは PSG。8月中旬にコロ・ムアニ選手の移籍金要求額を引き上げ、『パニック・バイ』の誘発を狙った強気の交渉に打って出ます。
ところが、ユベントスのコモリ GM は記者会見で「ヴラホヴィッチは 99% 残る」と公言。交渉打ち切りを仄めかし、駆け込み補強でライプツィヒからオペンダ選手を期限付き移籍で獲得します。
交渉が目論みどおりに進展しなかった PSG のアル・ケライフィ会長が恨み節を吐くのは当たり前。この程度の “恫喝” に日和るサッカー関係者はいないでしょう。
サンチャゴ・ベルナベウでの一件は記憶に新しいからです。
PSG が採れる報復は「ユベントスから主力選手を引き抜く」か「ユベントスの補強候補に横槍を入れる」のどちらかですが、会長の私怨で動くことはクラブにとってマイナスでしかありません。
PSG が “会長が私物化している成金クラブ” にまで落ちぶれてしまうのかが注目点になるでしょう。