2025 FIFA クラブW杯のグループステージ第2節が行われ、ウィダード・カサブランカと対戦したユベントスは 4-1 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus FC [3-4-2-1] |
Wydad AC [5-4-1] |
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GK | 29: ディ・グレゴリオ | 12: ベナビット |
DF | 15: カルル 37: サヴォナ 6: ケリー |
18: ムフィ 72: ギレルメ 14: ブトゥイル 22: マイヤー 2: ムフィド |
MF | 2: A・コスタ 16: マッケニー (C) 19: テュラム 27: カンビアーゾ |
11: アムラバト (C) 23: ゼムラウイ 19: エル・ムバリク 4: ロルヒ |
7: コンセイソン 10: ユルディズ |
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FW | 20: コロ・ムアニ | 9: オベング |
ユベントスのトゥドール監督は 3-4-2-1 を選択。第1節アル・アイン戦で先発した11選手が今節でもスタメンに名を連ねて試合に臨みます。
対するウィダードのベンハシェム監督は 5-4-1 を選択。こちらは CF にオベング選手を起用した以外は第1節マンチェスター・シティ戦と同じスタメンで試合を迎えます。
先手を取ったのはユベントス。6分に縦パスをテュラムに預けてエリア内に侵入したユルディズがリターンパスを受けて左足でシュート。ブトゥイルの伸ばした足に当たって軌道が変わったシュートがゴール左下に吸い込まれ、ユベントスが先制する。
先手を取ったユベントスは左サイドからドリブルで仕掛けたカンビアーゾからのラストパスを受けたユルディズがミドルシュートをゴール右上に突き刺して2点目を奪取。リードを2点に拡大する。
対するウィダードは25分に左サイドでのスローインをオベングがフリック。このボールを回収したアムラバトのラストパスに逆サイドから走り込んだロルヒがチップシュートで GK ディ・グレゴリオをかわして1点差に詰め寄る。
動揺が見えるユベントスに対し、ウィダードはギレルメやメイヤーのシュートで同点弾を狙うも追い付くまでには至らず。前半は 2-1 とユベントスが1点リードで折り返す。
後半の立ち上がりは両チームが積極的に次の1点を狙う展開。ユベントスは57分に右 CK からファーサイドのカンビアーゾが左足ボレーで合わせるも、シュートは左ポストを叩いてしまう。
スコアが動いたのは69分。左サイドに流れたコロ・ムアニからのスルーパスを受けたユルディズが冷静にゴール右下に流し込んでチーム3点目を奪取。勝利を大きく手繰り寄せる。
再び1点差に詰め寄りたいウィダードだったが、試合終了間際にロルヒがフリーで放ったシュートは枠を捉えず。ムワリムやムフィドの枠を捉えたシュートは GK ディ・グレゴリオに阻まれてしまう。
すると、ユベントスは93分にヴラホヴィッチがギレルメに倒されて PK を獲得。これをヴラホヴィッチ自らがゴール右下に決めて完全に勝負あり。
試合は 4-1 で終了し、ユベントスは2連勝でグループ突破を決めた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 6.5
試合終盤の枠内シュートを冷静に対処。暑さの中で集中力を切らしておらず、上々のパフォーマンスだった。
DF: カルル 6.0
相手 CF への対応が軽く、不安定だったことは否めない。3バックを形成した他の DF よりもパフォーマンスはマシだったに過ぎない。
DF: サヴォナ 5.5
現時点で CB を担当するのは単純に力不足。この事実をどう分析し、2025/26 シーズンの起用方法に反映させるのかが注目点だろう。
DF: ケリー 5.5
相手陣内で縦パスを出す能力は示していたが、DF として肝心の守備力は緩いままだった。
WB: アルベルト・コスタ 6.0
アル・アイン戦のように積極的な攻撃参加で前線に顔を出さなかったのでインパクトは薄かった。ただ、プレシーズンであるため、攻撃時のできたことで評価する価値は少ない。
DMF: マッケニー 5.5
序盤にトラップミスで先制機を相手に与えてしまったプレーが尾を引き、低調なパフォーマンスだった。前半のみでの途中交代は止むを得ない。
DMF: テュラム 7.0
周囲の状況を上手く把握した上で配球を行っていた。実力のあるチームとの対戦でレジスタ役を担うダブルボランチとしての現在地を把握するための起用を行うだけの価値はある。
WB: カンビアーゾ 6.5
前節と同様にボールを保持した際の仕掛けは秀逸だった。その一方で失点を喫した場面で相手に振り切られたことはマイナス。守備面でも規範となれるかがポイントだろう。
OMF: コンセイソン 5.5
アル・アイン戦のようにボールを持てると過信気味だったことが思いどおりのプレーができず、主審にもファールで守ってもらえなかった理由だろう。この試合の内容を教訓にすれば良い。
OMF: ユルディズ 7.5
攻守両面において奮闘していた。攻撃での貢献割合を高めたいため、左サイドの守備を整備することが今夏のプレシーズンでの課題となるだろう。
FW: コロ・ムアニ 5.5
CF としてポストプレーなどが苦手なのは明らかなこと。ボールタッチの粗さが課題の選手だからだ。フィジカルで優位性が取れるサイドでボールに触れさせた方が良い。
【交代選手など】
DMF: コープマイネルス 5.5
ハーフタイム明けの後半開始直後からマッケニーに代わって出場。復帰2戦目でコンディション的には上がって来ておらず、ボランチ起用のテストが行われた状況だった。
DMF: ロカテッリ ー
73分にコンセイソンとの交代で出場。右足首の負傷から復帰を果たしたが、試合会場の気象条件を踏まえたプレー選択がされていたとは言い難かった。
WB: ニコラス・ゴンサレス ー
73分にA・コスタに代わって出場する。
FW: ヴラホヴィッチ 6.5
コロ・ムアニとの交代で73分から出場機会を得る。愚直なプレーで PK と得点を奪取。これを復活の狼煙としたいところだ。
DF: ガッティ ー
85分にユルディズとの交代で投入される。
トゥドール監督 6.5
グループステージ2連勝でフロリダ州への移動を含めての中3日で迎える第3節を消化試合にできたことは大きい。ここまでの2試合で先発出場した選手の課題は浮き彫りとなっただけに出場機会に恵まれなかった選手達にどのような役割でチャンスを与えるのかが注目点だ。
セッド・マルティネス主審 6.0
イエローカードを出さずに我慢していたが、その判定基準は両チームともに公平だったので受容せざるを得ないだろう。PK の判定は妥当だった。