2022/23 セリエA第37節が行われ、ホームにミランを迎えたユベントスはジルー選手にゴールを許し、0-1 で敗れて公式戦3連敗となりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [3-4-3] |
AC Milan [4-2-3-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 16: メニャン |
DF | 15: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
2: カラブリア (C) 28: チャウ 23: トモリ 19: テオ・エルナンデス |
MF | 11: クアドラード 5: ロカテッリ 25: ラビオ 17: コスティッチ |
8: トナーリ 33: クルニッチ 30: メシアス 10: ブラヒム・ディアス 17: レオン |
FW | 22: ディ・マリア 18: ケーン 7: キエーザ |
9: ジルー |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-4-3 を選択。中盤はロカテッリ選手とラビオ選手のダブルボランチにし、前線はディ・マリア選手とキエーザ選手を両翼に配置する3トップで試合に臨みます。
対するミランのピオーリ監督は 4-2-3-1 を選択。こちらも予想された並びとなり、CF のジルー選手が起点を作り、レオン選手とメシアス選手の両翼から仕掛ける狙いを持って試合を迎えます。
最初にゴールを予感させたのはユベントス。12分にダニーロからの横パスを受けたクアドラードが強烈なミドルシュートを枠内に飛ばすも、GK メニャンが CK に逃れる好セーブでゴールを死守する。
24分にはブレメルのプレスからケーンにボールが渡るとカウンターを発動。右サイドに流れたケーンが折り返したクロスにディ・マリアが合わせたが、シュートは枠を捕らえない。
ユベントスはこの後もキエーザやケーンがシュートにまでは持ち込むもゴールは奪えない時間帯が続く。
試合が動いたのは40分。ミランは右サイドのカラブリアがゴール前にピンポイントクロスを上げると、ガッティの背後でジルーが高い打点でのヘディングシュートを決めて先制に成功する。
勝点獲得には少なくとも1点が必要となったユベントスは前半と同様に攻める姿勢を見せるも GK メニャンを脅かすことはできず。55分にラビオが放ったロングシュートは GK 正面など状況を変えるまでには至らない。
一方のミランは70分にジルーが入れ替わりに成功するとカウンターを発動。最後はラストパスを受けたサーレマーケルスがシュートを放つも、GK シュチェスニーが右足で防いで追加点とはならず。
ミランは78分にもロングボールに反応したレオンが左サイドから切れ込んでシュートに持ち込んだが、ボールはクロスバーの上を通過。試合を決め切ることができない。
ユベントスは92分にパレデスの左 CK にダニーロが左足ボレーで合わせたが、シュートはカルルの右足に当たってゴールとはならず。
結局、試合は 0-1 のままで終了。前半終了間際にジルーが決めた虎の子の1点を守り切ったミランが勝点3を獲得し、ユベントスは公式戦3連敗となった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
物理的に届く範囲のシュートは確実にストップし、チームのために最後尾で奮闘していた。
DF: ガッティ 5.0
カラブリアのクロスへの対処を誤る。このプレーで自由を得たジルーが値千金の決勝点を奪い、チームが敗れる結果となった。
DF: ブレメル 6.0
ジルーとマッチアップした際は互角に渡り合う。フル稼働を強いられた中でもパフォーマンスは安定していた。
DF: ダニーロ 6.5
ボランチの高さにまで進出して攻撃参加をしたり攻守の切り替えにメリハリが効いたパフォーマンスだった。適宜休養を与えられなかったことが悔やまれる。
WB: クアドラード 5.0
テオ・エルナンデスの脅威は制限していたが、攻撃に転じた際に脅威となることもなかった。
MF: ロカテッリ 5.5
中盤で攻撃のタクトを振っていたものの期待したほどの効果は得られなかった。中央への縦への仕掛けなどサイド攻撃に依存しない形の確立が必要となるだろう。
MF: ラビオ 5.5
静かな夜だった。この試合ではインパクトを与えられなかったが、シーズンを通しての貢献度は称賛に値するものだった事実は消えない。
WB: コスティッチ 5.5
シーズン前半戦のフル稼働で蓄積した疲労に苦しんでいる。来季を見据えた方が良いだろう。
FW: ディ・マリア 5.0
24分のシュートミスが現在の状態を物語っている。尻すぼみのパフォーマンスでは良い別れにならないことだけは明白だ。
FW: ケーン 6.0
監督・チームメイト・ティフォージからの信頼を勝ち取るに値するパフォーマンスを見せていたが、クラブを取り巻く環境で継続したプレー機会を得ることが困難だった。
FW: キエーザ 5.0
無鉄砲かつ無謀なプレーを選択しているのだからインパクトを残せないのは必然だろう。アッレグリがピッチに残した判断が博打に映ったほどだ。
【交代選手など】
MF: パレデス 6.0
63分にコスティッチとの交代で出場。攻守の切り替えでの緩さは相変わらずだったが、縦への意識で攻撃の意図を示すなど期待された仕事は確実に遂行していた。
FW: ミリク 5.5
ディ・マリアに代わって63分から出場する。2トップでクロスに応えることが期待されるもゴール前を封鎖するミラン守備陣の前に沈黙する形となった。
FW: イリング 6.0
ケーンとの交代で73分から出場機会を得る。サイドでのクオリティーを保証していたが、投入のタイミングは疑問が残った。
DF: ボヌッチ ー
82分にブレメルとの交代で出場。ティフォージへの別れの挨拶をするための起用かと思ってしまった。
アッレグリ監督 5.5
勝利が不可能な試合だった訳ではない。ただ、自分たちのミスで勝利の可能性を引き下げてしまった後の挽回策をシーズンを通して持ち合わせていないことが致命的だった。最早これまでと認めざるを得ないだろう。
マリアーニ主審 6.0
ビッグマッチを堅実にレフリング。熱くなりがちな大一番と予想されたが、主審の出番が少ない展開でもあった。