2021/22 セリエC全国プレーオフ2回戦セカンドレグが行われ、アウェイでパドバと対戦したユベントス・Bチーム(= U-23)はバッレネチェア選手のゴールで 0-1 の勝利を手にしました。
ただ、2戦合計 1-1 となったため、レギュラーシーズンを2位で終えていたパドバが規定により全国プレーオフ準決勝に進出しました。
試合に出場したユベントスの選手は下表のとおりです。
選手名 | |
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GK | 1: イスラエル |
DF | 2: レオ 5: デ・ウィンター 13: ポーリ (C) 6: アンツォリン(→ 35' st. 45: リパーリ) |
MF | 16: セルサンティ(→ 35' st. 7: セクロフ) 28: バッレネチェア(→ 23' st. 20: イオコラーノ) 41: ニコルッシ(→ 13' st. 17: ズエッリ) 10: スーレ 14: コンパニョン(→ 13' st. 27: クドリッジ) |
FW | 9: ダ・グラサ |
ザウリ監督はファーストレグと同様に 4-3-2-1 を選択。出場停止処分が明けたバッレネチェア選手がレジスタとして先発に復帰し、前線はスーレ選手とダ・グラサ選手を軸にした攻撃に突破の望みを託します。
先にスコアを動かしたのはユベントス。11分に左 CK をショートコーナーで再開するとスーレがライン際を突破してクロス。これをバッレネチェアが合わせ、ユベントスが1点を先制する。
対するパドバは25分にセッテンブリーニが落としたところをジェルマーノが強烈なミドルシュート。だが、シュートはクロスバーに嫌われる。
攻めるパドバは39分に左サイドで待っていたテッラーニが中に持ち出してシュートを放つが、これは枠を捕らえず。前半はアウェイのユベントスが1点のリードで折り返すこととなる。
ラウンド突破のために勝利が必要なユベントスだが、後半はパドバのゴールを脅かすことはできず時間が経過する。
一方、あと1点で逆に窮地に立たされるパドバも65分すぎから右サイドからジェルマーノのクロスを起点にチャンスを作るが GK イスラエルを脅かすまでには至らない。
ユベントスは73分にスルーパスに反応して右サイドを抜け出したクドリッジがクロスを供給。並走していたダ・グラサに決定機が訪れたがジェルマーノに潰されてシュートは打てず。
その後も両チームの攻撃陣は1点への執念を見せたが、両チームの守備陣がそれを上回る執念を見せたためにスコアは動かず試合終了のホイッスル。
セカンドレグは 0-1 でユベントスが勝利して2戦合計 1-1 となったが、レギュラーシーズンを上位で終えていたパドバが規定により全国プレーオフ準決勝に駒を進めた。
なお、ザウリ監督は試合後に次のようにコメントしています。
ランベルト・ザウリ監督:
「進出の望みが絶たれた準決勝を悔やむしかありません。しかし、この特別な1年に達成されたことを忘れてはなりません。選手たちは自分自身を可能な限り体現しました。私は選手たちを本当に誇らしく思います。私達は共に歩んで来ました。
失望があるのは普通のことです。私達は2点目に迫っていましたし、ファーストレグでは少なくとも1点を得るに値したものの不運にも成し遂げられませんでした。
私達はレギュラーシーズンで最高の攻撃力を持つパドバのようなチームと対戦したのです。劣っていたのはレギュラーシーズンの成績だけでそれによってプレーオフ敗退となりました。
クラブは私達の進歩に満足していると思います。数多くの選手たちの成長には目を見張るものがありました。
準決勝進出という名誉ある結果を得るためにパドバのようなチームに挑戦し、ここまで到達したことは決意と成熟度が鍵でした。私達は進歩を誇りに思っています」
レギュラーシーズンを同グループで25勝10分3敗・勝点85(60得点26失点)の好成績で2位だったパドバと2戦合計 1-1 だったのですからBチームの戦いぶりは称賛されるべきでしょう。
今回のプレーオフでチームが見せた戦いぶりをレギュラーシーズンでシーズンを通して見せることができれば「セリエB昇格」が夢物語ではなくなるからです。ただ、『Bチームならではの問題』もあります。
Bチームの主力選手は U-23 の若手有望株ですから、良いパフォーマンスを継続して示せた選手は “個人での昇格” が引き抜きの形で発生します。
それだけに『個人』ではなく『チーム』に良いメンタリティーを根付かせられたかが来季以降は問われることになると思われます。
“セリエBにいるはずのチーム” と真正面から互角に渡り合うことができた結果と内容を自信に変え、若手選手たちが来季以降も成長曲線を描いてくれることに期待です。