2021/22 スーペルコッパ・イタリアーナはサンチェス選手の延長後半120分の劇的な逆転ゴールでインテルが 2-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
FC Internazionale [3-5-2] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ハンダノビッチ (C) | 36: ペリン |
DF | 37: シュクリニアル 6: デ・フライ 95: バストーニ |
2: デ・シリオ 24: ルガーニ 3: キエッリーニ (C) 12: A・サンドロ |
MF | 2: ダンフリース 23: バレッラ 77: ブロゾビッチ 20: チャルハノール 14: ペリシッチ |
27: ロカテッリ 25: ラビオ 20: ベルナルデスキ 44: クルゼフスキ 14: マッケニー |
FW | 9: ジェコ 10: ラウタロ |
9: モラタ |
インテルのインザーギ監督は 3-5-2 を選択。ジェコ選手とラウタロ選手が2トップを組む予想された陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。クルゼフスキ選手をブロゾビッチ選手の監視役としてトップ下に配置し、ロカテッリ選手とラビオ選手がダブルボランチを組む布陣で試合に臨みます。
立ち上がりに主導権を握ったのはインテル。6分に右 CK をデ・フライが戻し、ラウタロが押し込もうとするが上手くミートせず。ラウタロは8分に放ったシュートも枠を捕らえない。
守勢を強いられていたユベントスは20分にベルナルデスキの仕掛けからマッケニーが飛び込むもシュクリニアルがブロック。22分のベルナルデスキの決定機はデ・フライに阻まれてしまう。
試合が動いたのは25分。クルゼフスキが右サイドを突破してデ・シリオに戻すと、クロスを逆サイドでモラタが回収して再びクロスを送る。これにマッケニーが頭で合わせてユベントスが先制に成功する。
インテルは31分にチャルハノールのロングシュートが枠を捕らえるが GK ペリンの正面。それでも33分にペリシッチのヒールパスに反応したジェコがデ・シリオに倒されて PK を獲得すると、ラウタロがゴール右上に蹴り込んで 1-1 の同点で前半は終了する。
後半で先にチャンスを得たのはユベントス。48分にラビオのクロスが抜けてベルナルデスキが決定機を手にしたが、シュートは枠の右。ベルナルデスキは50分に右サイドから仕掛けてシュートを放つが、これはクロスバーのわずかに上を通過する。
対するインテルは59分にチャルハノールのクロスにダンフリースが合わせたが、これはペリンが左手1本の好セーブで応戦。69分にはチャルハノールからのクロスに今後はラウタロが頭で合わせたが再びペリンが阻む。
インテルは72分にダンフリースからのクロスを2トップがスルーする形となったところをペリシッチが合わせたがペリンがストップ。ユベントスは76分にA・サンドロがボール奪取からミドルで狙ったが、枠のわずかに右。
結局、後半は両チームともに勝ち越すことができずに 1-1 で終了。タイトルの行方は延長戦に委ねられる。
インテルは96分にチャルハノールの左 CK にサンチェスが合わせたが、ヘディングシュートはポストの右を通過。ユベントスは102分にデ・シリオの縦パスを受けたディバラが持ち上がってミドルも枠を捕らえない。
試合は PK 戦かと思われた120分に決着が付く。インテルはディ・マルコがクロスを入れるとA・サンドロは胸トラップでキエッリーニへのパスを選択。だが、ダルミアンに狙われてボールが流れると走り込んだサンチェスがゴール左下に逆転ゴールを決める。
この瞬間にドベリ主審は試合終了のホイッスル。サンチェスの逆転弾でインテルが 2-1 で勝利し、タイトル獲得が決定した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.5
ダンフリースのシュートストップや良い飛び出しで GK としての能力を存分に発揮。良いアピールとなった。
DF: デ・シリオ 5.5
ペリシッチとのデュエルに手を焼く。堅実なプレーを続けたが相手の方がクオリティーが高かった。PK のジャッジはやや酷だった。
DF: ルガーニ 6.0
インテルが誇る FW 陣を相手に互角のバトルを繰り広げたことは大きな収穫。継続性を示せていることもプラス材料。
DF: キエッリーニ 6.0
守備を称える必要はないが120分もプレーできたことは評価すべきだろう。中央でルガーニと強固な守備を披露した。
DF: A・サンドロ 5.0
最後の最後に決定機な判断ミスをしてしまった。PK 戦に持ち込んでも試合結果は変わらなかったかもしれないが、試合状況が見えていない軽率なミスが続いている現状は擁護し難いものがある。
DMF: ロカテッリ 6.0
レジスタとして厳しい監視を受ける中でラビオと上手く役割分担を行い、インテルの中盤と互角に渡り合う。良いパフォーマンスを示していた。
DMF: ラビオ 6.5
レジスタ役も担いつつ、チームの窮地に颯爽と現れては身体を張った守備で相手の決定機を阻止。攻守において効果的な良い仕事をしていた。
OMF: ベルナルデスキ 6.0
右サイドから仕掛け、チャンスを演出するなど自らの仕事を忠実に遂行。フィニッシュの正確さがあれば MOM を獲得できていただろう。
OMF: クルゼフスキ 6.0
地味だがブロゾビッチを抑え続け、ボール奪取からショートカウンターの起点になっていた。先制点の起点となる右サイドでの仕掛けなど評価されるべきプレーも多かった。
OMF: マッケニー 6.5
120分に渡って驚異的なスタミナで広範囲をカバーし、ゴール前に顔を出しては決定機で先制点を奪取。チームにとって欠かせない戦力であることをプレーで示した。
FW: モラタ 6.0
最前線から両サイドに流れて味方の押し上げを促すなど献身性が光った。先制点では流れたクロスを回収してアシストを行う重要な仕事をしており、効果的なプレーが数多く見られた。
【交代選手など】
FW: ディバラ 5.5
74分にクルゼフスキとの交代で出場。運動量を落ちたインテルを相手に個の能力を活かして決定的な仕事をすることが期待されたが、目覚めるまでには至らなかった。
MF: アルトゥール 6.0
ベルナルデスキに代わり79分から出場。レジスタとしてボールを動かし、配球役としても機能した。CB からリターンパスがある前提でもっと積極的にアルトゥールにボールを預けても良かっただろう。
FW: ケーン 5.5
87分にモラタとの交代で出場。だが、決定機を手にすることなくプレッシングや自陣でのポストプレーに奮闘するに留まった。
MF: ベンタンクール 6.0
91分にロカテッリに代わって出場する。アルトゥールとラビオがビルドアップを担ったことで苦手なプレーをせず、堅実さが光る試合となった。
アッレグリ監督 6.0
立ち上がりから高いインテンシティーで試合に入り、先制点を奪う勝負強さを発揮。逆転敗けを喫したが、失点は PK とA・サンドロの判断ミスであり監督の采配は的確で妥当なものだった。
ドベリ主審 6.0
ボールには先に触れていたとは言え、デ・シリオが背後からジェコを押し倒したのだから PK の判定で問題はない。ダービー戦だったのでバトル容認も許容されるレフリングと評されるだろう。