チャンピオンズリーグ準々決勝に挟まれた日程で行われたセリエA第32節ペスカーラ戦はイグアイン選手の2ゴールでユベントスが 0-2 で勝利しました。なお、ディバラ選手が負傷交代を強いられています。

先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Pescara Calcio [4-3-3] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: フィオリッロ | 25: ネト |
DF | 11: ザンパーノ 14: カンパニャーロ 35: コーダ 3: ビラーギ |
26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 24: ルガーニ 22: アサモア |
MF | 33: クリバリ 13: ムンタリ 5: ブルーノ |
5: ピアニッチ 8: マルキージオ ![]() 7: クアドラード 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 8: メムシャイ ![]() 16: ブルグマン 17: カプラーリ |
9: イグアイン |
ペスカーラは 4-3-3 を選択。コンディションが懸念された2選手に代わる形でCF にはブルグマン選手、メムシャイが右ウィング、ブルーノ選手が中盤に入る形で試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を継続。“チンクエ・ステッレ” が全員先発に名を連ねた一方、残る6選手をバルセロナ戦からターンオーバーを実施する陣容で試合に臨みます。
試合は開始ホイッスルと同時にペスカーラがボールを持ち上がり、10秒足らずでオープニングシュートを放つ。しかし、ブラインドから放たれたシュートはネトがブロックし、ユベントスが落ち着きを取り戻す。
徐々に盛り返したユベントスは10分にイグアインの持ち込みからマンジュキッチがシュートを打つも、これは GK が身体に当ててゴールを許さない。
それでも、22分に右サイドをドリブルで突破したクアドラードのシュートで生まれたこぼれ球をクアドラードが中央に折り返し、待ち構えていたイグアインが難なく合わせ、ユベントスが先制する。
その後、2度訪れた決定機で追加点が奪えなかったユベントスだったが、43分に突き放す。ピアニッチが入れたクロスをファーサイドでマンジュキッチが落とし、それをイグアインが押し込み、ユベントスがリードを2点差に広げて前半を折り返す。
ユベントスは後半開始と同時にピアニッチを下げ、リンコンを投入するも、ディバラがムンタリのタックルを受けたことで右足首を痛め、54分に交代を余儀なくされる。
これにより、攻守にちぐはぐ感が生じたユベントスだったが、ペスカーラのシュートはネトがすべてセーブ。88分にはゴール正面で獲得した FK をイグアインが狙ったものの、これは枠の上に飛んでしまう。
それでも、試合はこのまま 0-2 で終了。ユベントスが勝点3を積み重ねることに成功し、前人未到のスクデット6連覇に向けて大きな一歩を進めることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ネト 6.5
チームが攻め込む時間が長く、集中力を保つことが難しい試合だったが、内容で結果を残した。高く設定された DF ラインの裏をケアする連携に対する意思疎通にはまだ改善の余地がある。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
アップダウンに加え、黙々と守備をこなし、チームが勝点3を持ち帰ることに貢献した。
DF: バルザーリ 6.0
守備での出番は試合序盤と終盤に限られていた。ペスカーラの攻撃陣にほとんど何もさせず、ボールを動かし、自身の仕事を全うした。
DF: ルガーニ 6.5
オープニングシュートへの寄せや、スペースを突いたペスカーラの攻撃に対するケアを怠らず、DF 陣の中で最も大きい存在感を発揮した。良い準備ができている証拠と言えるだろう。
DF: アサモア 6.5
フィジカルバトルを挑まれた試合を全く苦にすることなく、自身のサイドで君臨した。契約延長の話が出ても良さそうだが、気になるところである。
MF: ピアニッチ 6.0
肉弾戦となったペスカーラが相手では少し分が悪かった。味方のミスでカードを受けたことは不運以外の何物でもなく、同情の余地は大いに存在する。
MF: マルキージオ 6.0
レジスタ的な役割が多かった試合だっただけに、ボールの動かし方次第ではペスカーラの狙いを空回りさせられたかもしれない。守備面では最後まで集中力を保っており、全体として良いパフォーマンスを示していた。
MF: クアドラード 7.0
時間の経過とともに鋭さが増し、先制点のきっかけとなる崩しを見せた。良い状態を保てており、大一番での奮闘が期待される。
MF: ディバラ 6.5
攻撃でリズムを変えていただけに負傷による交代が悔やまれる結果となった。バルセロナとの一戦までにどこまで回復することができているかが注目点だろう。
MF: マンジュキッチ 6.5
チームが2点目を奪うためにアシスト役に徹し、チームの勝利に大きく貢献した。前半10分のシュートが決まっていれば、この試合のマンオブザマッチだったに違いない。
FW: イグアイン 7.0
リーグ戦2試合連続ドッピエッタと好調さを維持している。ストライカーとして、絶好のタイミングでいるべき場所に陣取っていることは頼もしい限りだ。
【交代選手など】
MF: リンコン 6.0
46分からピアニッチとの交代で出場する。肉弾戦に適性があり、中盤での潰し合いを全く苦にしなかった。ただ、魅力の1つでもある展開力を見せるまでには至らなかった点は悔いが残る部分でもある。
MF: ストゥラーロ 6.0
ディバラとの交代で54分から急遽出場機会を得る。前線から相手を追い回し、ボールカットに成功するなど見せ場を作ることはできていた。
MF: レミナ ー
87分にクアドラードに代わり、出場する。アピールできるプレー機会は訪れなかったものの、クリーンシートを達成する役割は十分に果たしていた。
アッレグリ監督 6.5
罠にはまることなく、ターンオーバーを実施した上で勝点3を持ち帰ることに成功した。結果論だが、後半開始と同時にピアニッチとディバラの2選手を下げるべきだったかもしれない。レミナをトップ下か右でクアドラードと組ませることを検討しておくべきだった。
ディ・ベッロ主審 5.0
カードは出したが、2枚目を出す勇気はなく、荒れた試合に持ち込もうとするペスカーラに自重させることはできなかった。ピアニッチのプレーがイエローなら、ペスカーラはムンタリとクリバリが退場していなければ基準が釣り合わないことを自覚しなければならない。