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【採点】 2015/16 セリエA第1節 ユベントス対ウディネーゼ

 2015/16 シーズンのセリエAが開幕しましたが、前年度王者のユベントスはホームでのウディネーゼ戦で見事にうっちゃられ、0-1 で敗戦しました。

画像:出だしから躓いた王者ユベントス

 ホームでの開幕戦を落としたのは史上初、ホームでの連勝記録も10人のサンプドリアに逆転負けを喫した2013年以来と惨憺たる結果となりました。

 

 両チームのフォーメーションは次のとおりです。

画像:スタメン 2015/16 セリエA第1節 ユベントス対ウディネーゼ
表1:先発メンバー(セリエA第1節:ウディネーゼ戦)
 Juventus
[3-5-2]
Udinese
[3-5-2]
GK 1: ブッフォン 画像:キャプテン 31: カルレジス
DF 15: バルザーリ
19: ボヌッチ
3: キエッリーニ
75: ウルトー
5: ダニーロ
89:ピリス
MF 26: リヒトシュタイナー
37: ペレイラ
20: パドイン
10: ポグバ
33: エヴラ
21: エデニウソン
7: バドゥ
16: イトゥラ
8: フェルナンデス
53: アリ・アドナン
FW 11: コマン
17: マンジュキッチ
10: ディ・ナターレ 画像:キャプテン
77: テレオ

 試合展開ですが、前半はアッレグリ監督が目標とするソリッドな形が存分に発揮されていました。前線からプレスをかけ続け、相手を自陣内に押し込むことに成功し、ピンチらしいピンチは皆無でした。

 後半に入り運動量が落ち始めた時間帯に DF 陣が集中力を切らし、ウディネーゼの最初の枠内シュートをゴールに結びつけられました。その後はチームとして動揺を隠せず、同点に追いつくこともできませんでした。

 せめてもの慰めはローマやナポリといった有力勢も開幕節で勝ち点を取りこぼしたことでしょう。試合終了のホイッスル後の観客からのブーイングがどういった試合内容だったのかを現わしていると言えます。

 

 ユベントスの選手/監督への採点は下記のとおりです。


GK: ブッフォン 5.5
中継で映ることが少なく、仕事量も同様だった。

WB: リヒトシュタイナー 5.0
何度も上下動を繰り返したスタミナや貢献度は合格点なのだが、失点シーンでテレオのマークを止めたことがすべてを台無しにした。

CB: バルザーリ 5.5
サパタが投入されるまでは盤石。パワー系 FW に手こずりそうな印象はマイナス。

CB: ボヌッチ 6.5
CB としての守備、最後尾からのビルドアップと違いを見せつけていた。

CB: キエッリーニ 5.5
個人の守備能力は問題ないことを証明した。次は DF 陣としての連携度を向上させる義務がある。

WB: エヴラ 6.0
アレックス・サンドロに易々とポジションを譲るつもりがないことを攻め上がりやクロスで示そうとしていた。どれだけ FW 陣にボールを届けられるかでポジションが決まるだろう。

MF: ペレイラ 5.0
前半は良い形でボールを引き出し、攻撃にアクセントを与えることができていた。しかし、後半は右インサイドハーフの経験不足から試合から消えていたことがマイナス。

MF: パドイン 6.0
確かにロングレンジのパスも織り交ぜれば、より効果的に相手を揺さぶることができただろう。しかし、CB 2人が上がった状態でカードと引き換えに攻撃を止めたことや昨シーズンの序列を考えると持てる力を存分に発揮したと評価できる。

MF: ポグバ 5.5
前半は好感触。しかし、プレースキックの精度が悪かったことに連動するかのように状況判断が悪かった。それがすべてを物語っている。

FW: マンジュキッチ 6.0
得点を決めさえすれば、評価がうなぎ上りになることが約束されたパフォーマンス内容だった。2トップの相棒やトップ下の選手との細かな連携が攻撃面の命運を握っているだろう。

FW: コマン 4.5
スーパーカップで見せた猪突猛進ぶりは改善されたが、サイドに流れるという現代型FWの悪い面が露呈した。2トップで3トップのウィングとしてプレーされてはプラス評価はできないものだ。

 

【交代選手】

FW: ディバラ 5.5
コマンと交代で65分から出場。観客が大歓声で迎えたようにチームとの連携面で明らかにコマンを上回っていることを示した。決定機を作り出せなかったことだけが悔やまれる。

FW: ジョレンテ ー
失点直後の79分にペレイラに代わる形で出場するも、ボックス内の彼までボールは届かず、ポストプレーをするもサポートが得られずと評価しようのない試合内容であった。

DF: イスラ 4.0
82分にリヒトシュタイナーと交代でピッチに立つも、スリップ、トラップミス、パスミスと評価を落とすには十分すぎる内容だった。ユーヴェ首脳陣はシーズン前に売却しなかったことを悔やんでいるだろう。

 

アッレグリ監督 5.0
失点が監督の責任となることはないだろう。しかし、コマンを先発で起用したことに疑問が残る。昨シーズンのマトリのようにコマンが過剰に庇護されているのなら、チームから競争原理が失われるサインである。

マッツォレーニ主審 6.0
昨シーズンのジェノア戦と同じような結果となったことは、ジャッジ面での不満はなかっただけにユベントスファンは『巡り合わせの良くない主審』として記憶しただろう。彼は試合最終盤に左ふくろはぎを痛めたことがある意味でハイライトだった。