2015/16 シーズンのヨーロッパ主要日程が終了し、ユベントスが最も多く起用したフォーメーションも数字の上からも明らかとなりました。
今季、ユベントスが公式戦で最も多く使ったシステムとその回数は次のとおりです。
3-5-2:36試合
結果的に 3-5-2 が最も多く起用されたシステムとなりました。
サッスオーロとのアウェイ戦(第10節)に敗れ、そこから反発する形で快進撃が始まったのですが、実際に 3-5-2 で固まったのは11月末のパレルモ戦(第14節)です。その後は、このシステムがチームの根幹となり、選手の負傷状況や対戦相手に合わせて、若干のシステム変更が行われる程度でした。
ちなみに、以下の試合を 3-5-2 で戦っています。
スーペルコッパ:1試合
リーグ戦:27試合
1節、2節、7節、8節、10節、14節、15節、16節、17節、18節、19節、20節、21節、22節、23節、24節、27節、29節、30節、31節、32節、33節、34節、35節、36節、37節、38節
UEFA CL:4試合
2節、3節、5節、6節
コッパ・イタリア:4試合
5回戦(ベスト16)、準々決勝、準決勝 1st Leg、決勝
4-3-1-2:8試合
次に多く起用されたのはアッレグリ監督が最も思い入れの強い 4-3-1-2 です。公式戦8試合で利用されたのですが、チームのシステムが固まる11月までの起用が大半でした。
起用が断念された大きな理由はトップ下を務める選手が相応するプレーを見せれなかったことでしょう。エルナネス選手は与えられた最初のチャンスを活かし切れず、ペレイラ選手は負傷で機会を逃す結果となりました。
来シーズン、4-3-1-2 で戦うには「トップ下の選手」が不可欠になることは明らかです。移籍市場での獲得状況次第で、起用できるフォーメーションが限定されることになるでしょう。
なお、4-3-1-2 は以下の試合で起用されました。
リーグ戦:7試合
3節、6節、9節、11節、13節、26節、28節
UEFA CL:1試合
4節
4-3-3:4試合
今シーズンの序盤戦は 4-3-3 も起用されました。特に9月下旬の3試合で、クアドラード選手が3トップの右ウィングに入る形を採用していました。
当初の予想ではパレルモ時代に右ウィングの位置に流れることが多かったディバラ選手が右で、クアドラード選手は左ウィングと予想されていたのですが、両者が3トップで起用されることはありませんでした。
現状ではディバラ選手が2トップの一角として確固たる地位を築いたことを考えると、3トップという形が採用される可能性は少ないと思われます。4-3-3 が起用された試合は次のとおりです。
リーグ戦:3試合
4節、5節、12節
UEFA CL:1試合
1節
4-4-2:4試合
最後のシステムは 4-4-2 です。これはチャンピオンズリーグ・ラウンド16のバイエルン・ミュンヘン戦の前後で起用されました。
4-3-3 との違いはクアドラード選手が右MFに入っていること、最前線のFWにはディバラ選手が入るなど2トップが採用されていたことと言えるでしょう。バイエルンとの2戦目は序盤はポグバ選手が最前線に入る変則的な形でしたが、柔軟性のあるチーム力があると見ることができます。
このフォーメーションはクアドラード選手が最も活きる形でもあったため、来シーズンも起用されるかは不透明だと思われます。アトレティコ・マドリードのようにオプションの1つとして起用できる状態にしておくことは重要と言えるでしょう。
4-4-2 が起用されたのは次の試合でした。
リーグ戦:1試合
25節
UEFA CL:2試合
ラウンド16 1st&2nd Leg
コッパ・イタリア:1試合
準決勝 2nd Leg