チャンピオンズリーグ、死の組と目されたグループDの第5節が行われ、ホームのユベントスがマンジュキッチ選手のゴールで 1-0 と競り勝ち、勝ち点11でグループ首位に浮上することに成功しました。
ユベントスはグループ突破を決めるとともに最終節セビージャ戦で引き分け以上の結果を残せば、自力でのグループ首位が決定します。なお、この試合に先発した両チームのメンバーは次のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
Manchester City [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 1: ハート |
DF | 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
3: サニャ 26: デミチェリス 30: オタメンディ 22: クリシー |
MF | 26: リヒトシュタイナー 27: ストゥラーロ 8: マルキージオ 10: ポグバ 12: アレックス・サンドロ |
42: ヤヤ・トゥレ 6: フェルナンド 25: フェルナンジーニョ |
FW | 17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
15: ヘスス・ナバス 10: アグエロ 17: デ・ブライネ |
ホームのユベントスは 3-5-2 を選択。トップにマンジュキッチ選手を入れ、ポストプレーとクロスによって活路を見いだした第1節の再現を狙う布陣を選択します。
対するシティは第1節でクアドラード選手に何度もアーリークロスでチャンスを演出された反省を活かし、守備時には4-5-1 のブロックを敷ける 4-3-3 で試合に臨みます。
試合はユベントスがシティの守備隊形ではアンカーのマルキージオ選手が自由にボールを触れることを活かし、組み立てを行います。しかし、最初の絶好機を得たのはシティ。デ・ブライネ選手のクロスをヤヤ・トゥレ選手が潰れながらもエリアに落としたボールをフェルナンジーニョ選手が豪快にシュートを放つも、ボールは枠を外れます。
直後の18分、ポグバ選手が中盤でボールを持ち運び、左サイドとサンドロ選手に展開。GK と DF の間に入れられたクロスをマンジュキッチ選手がボレーで流し込み、ユベントスが先制に成功します。ところが、良い形で戦っていた前半を 1-0 で終えようと GK へのバックパスを多用し始めたところ、アグエロ選手にボールを奪われるミスもありましたが、ブッフォン選手の対応で事なきを得ます。
後半は両者に得点機が訪れるオープンな試合となります。シティは CK からフェルナンド選手が頭で狙うも、ブッフォン選手が渾身のセーブ。対するユーヴェは交代出場のモラタ選手に2度のチャンスが訪れるも、こちらもハート選手がゴールを許さない。
スターリング選手のシュートがブッフォン選手の逆を突いたのだが、ネットを揺らすまでには至らず、試合は1点を守り切ったユベントスの勝利となりました。
この試合に出場したユベントスの監督/選手への評価は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 7.0
的確なポジショニングを含め、すばらしいセーブを何本も披露した。勝利の立役者としてふさわしい働きぶりであった。
DF: バルザーリ 6.5
デ・ブライネに仕事をさせず、また、スターリングのシュートを体でブロックするなど奮闘が光った。
DF: ボヌッチ 6.0
中央でアグエロにスペースを与えず、エリアから遠ざける役割を忠実に遂行した。
DF: キエッリーニ 5.5
ナバスやサニャによるチャンスメイクを無効化できていた。ただ、アグエロの位置を確認せず、安易な横パスを選択したことは大きな反省点である。
WB: リヒトシュタイナー 6.0
コンディションが完全回復したことを証明するように走力を取り戻していた。2試合連続得点に迫ったことがその証拠と言えるだろう。
MF: ストゥラーロ 6.5
フェルナンジーニョと渡り合っていたにも関わらず、試合から消えていたという評価は適切だろうか。Box to Box 型の MF として十分なインパクトを残していた。
MF: マルキージオ 5.5
アグエロと MF の間から効果的なパスを供給し、攻撃の心臓部として十分な働きを見せていた。だが、アグエロに奪われたブッフォンへのバックパスがすべてを台無しにする可能性があったことは否めない。
MF: ポグバ 7.5
シティが夏に獲得できなかったことを後悔させるに十分すぎるほどのプレーの違いを見せつけた。リーグ戦でもこのぐらいシンプルなプレーを優先することで昨シーズンのような印象を容易に残すおとができるだろう。
WB: アレックス・サンドロ 6.0
マンジュキッチが欲しがる場所に正確なクロスを送り届けた。チームメイトの突破力に対する理解が進んでいるおり、貢献度は日々上昇している。
FW: ディバラ 6.0
アルゼンチン代表 DF 2人と相見えるとあってか、普段よりも力みが目立っていた。とは言え、攻撃のタクトを振るい、パス交換からチャンスをお膳立てするなど役割は果せていた。
FW: マンジュキッチ 7.0
期待されたエリア、期待されたポジションで期待された結果を示した。これから得点量産体制に入ると手がつけられなくなるだろう。
【交代選手など】
FW: モラタ 6.0
54分にマンジュキッチとの交代で出場。高い DF ラインの裏に抜け出し、絶好機を2度自ら作り出すも試合を決めるまでには至らず。ただ、帰陣して守備への貢献など十二分に活躍したと言えるだろう。
WB: エヴラ ー
アレックス・サンドロに代わり、78分から出場。右サイドからのクロスを2本ブロックするとともに、ボールを持ち上がり、時計の針を進める等の役割を忠実に遂行した。
FW: クアドラード ー
82分にディバラと交代。シュートチャンスが訪れたが、得点を奪うことはできなかった。第1節の時より状況判断が良くなっていたことが収穫。
アッレグリ監督 6.5
ペナルティエリアでラインを揃えるシティの DF 陣を逆手にとり、マンジュキッチの特性を活かす攻め方を選択した判断は高評価。サンドロに代えて、守備に一日の長があるエヴラを終盤に投入した采配も見事だった。後は、途中投入したモラタがチャンスのどちらかを決めていれば、アッレグリにとってパーフェクトな夜だったに違いない。
ブリッヒ主審 6.0
接触プレーのジャッジ基準を掴みにくかったが、後ろからのプッシングと軸足も巻き込むスライディングがファールとして判定していたようだ。オタメンディは先制ゴール時にマンジュキッチに押されたと主張していたが、裏を取られて抜け出されており、もしファールとするなら、直前のヤヤ・トゥレが潰れたプレーがノーファールとなったことを見落としている。