雨のウディネで行われたセリエA第27節ウディネーゼ戦はボヌッチ選手のゴールで追いついたユベントスが 1-1 で引き分け、今季リーグ戦では初のドローとなりました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Udinese Calcio [4-4-2] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: カルネジス | 1: ブッフォン |
DF | 27: ヴィドマー 5: ダニーロ 30: フェリペ 3: サミル |
23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 10: デ・パウル 6: フォファナ 23: ハルフレドソン 14: ヤンクト |
5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 9: サパタ 18: ペリツァ |
9: イグアイン |
ウディネーゼは 4-4-2 を選択。フォファナ選手とハルフレドソン選手がボランチを務め、サパタ選手を前線でペリツァ選手がサポートする布陣で試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を選択。“チンクエ・ステッレ” の5選手が先発に名を連ね、SBにはダニ・アウベス選手とアレックス・サンドロ選手が入り、試合に臨みます。
試合は両チームとも中央の守備意識が強く、サイドに相手の意識を集中させ、ロングシュートでゴールを脅かすという展開でスタート。
ユベントスはピアニッチ選手、ディバラ選手がシュートを放つもカルネジス選手を脅かすまでには至らず。ウディネーゼも同様の攻撃で時間が経過することとなる。
試合が動いたのは36分。ウディネーゼは右サイドを突進したフォファナがアレックス・サンドロとのコンタクトで左足首を負傷。一時的に10人となる。
1人少なくなったウディネーゼだったが、直後のプレーでダニ・アウベスの背後にパスを通すと、サパタがフィジカルを活かしてボヌッチを押さえ込み、最後は左足で強引にシュート。これが飛び出したブッフォンの股下を居抜き、ホームのウディネーゼが先制することに成功する。
反撃に出たいユベントスだったが、マンマークでフィジカル勝負に持ち込もうとするウディネーゼの術中にはまり、効果的な攻撃を繰り出すことはできない。
それでも、ユベントスは59分にダニ・アウベスが右サイドでFKを獲得。ディバラが入れたFKをボヌッチが頭で合わせ、30分を残し、同点に追いつくことに成功する。
勝点3を獲得するべく攻勢を強めたユベントスだったが、ウディネーゼから勝ち越し点を奪うことはできず。ウディネーゼもサパタに絶好の機会が訪れたものの、ラストパスがボヌッチのクリアにあい、こちらも追加点を奪えず。結局、試合は 1-1 で終了し、両チームが勝点1を分け合うこととなった。
ユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
ファインセーブを強いられるシーンはなかった点は評価されるが、失点シーンでは角度のないところから股下をパワーシュートで通されており、この部分はマイナスと言えるだろう。
DF: ダニ・アウベス 5.5
クロスの精度は高かったものの、裏のスペースを狙われ先制点を奪われる原因になってしまった。フィジカルバトルを強いられた際の対策は未完成で弱点が改めて浮き彫りとなった。
DF: ボヌッチ 6.5
サパタの対応に手を焼き続けた90分だった。同点ゴールと決死のクリアが高評価を得た要因であり、守備という点では後手に回っていた。
DF: キエッリーニ 6.0
問題なくプレーしていたが、サパタとスピード対決となると分が悪いシーンもあった。交代は戦術的な点が理由だろう。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
ウディネーゼのカウンターを見事なタックルで防ぐなどパフォーマンスの高さを見せた。しかし、クロスなど攻撃参加では効果的なプレーが少なく、やや不満が残る内容でもあった。
MF: ピアニッチ 5.0
ボールを受けることができず、フィジカル勝負に忙殺されるなど存在を完全に消されていた。最後までピッチに立ち続けていたことが不思議である。
MF: ケディラ 5.5
ガード役としてボールを受けることも少なく、ピアニッチと同様に試合から消えていた。中盤で時間をコントロールできず、自分たちが期待するテンポに持ち込めなかった。
MF: クアドラード 5.5
右サイドで積極性を示したが、対面したサミルの方が内容が良く、主導権を握るまでには至らなかった。効果的なクロスがほぼ皆無だったことがそれを示している。
MF: ディバラ 6.0
中盤からパスが出ないため、自ら下がり、パスを引き出して展開するなど攻撃のスイッチを入れようとした。ボヌッチの同点ゴールを演出したキックは流石の一言だが、勝利をもたらすことはできなかった。
MF: マンジュキッチ 6.0
左サイドを主戦場に攻撃のお膳立てという点で献身的な働きを見せた。サイドを主戦場にする選手としては十分なパフォーマンスだったと言えるだろう。
FW: イグアイン 5.0
決定機が訪れなかったことは事実だが、ダミーとなる献身性を示すこともできなかった。サッスオーロとの相性は抜群だが、ウディネーゼとの相性は最悪であることを改めて示してしまったと言える。
【交代選手など】
DF: ベナティア 6.0
56分にキエッリーニとの交代で出場。サパタのスピードに上手く対処していたが、ターンで置き去りにされ、ピンチを招くシーンも。全体としては安定したパフォーマンスを披露していた。
MF: ピアツァ 5.5
クアドラードに代わり、70分から出場機会を得る。ポルト戦のようなラッキーボーイ的な活躍が期待されたが、試合に入り切ることができておらず。周囲との連携という点が荒削りであり、投入の効果は生まれなかった。
MF: リンコン ー
87分にディバラとの交代で出場する。中盤の防波堤として機能はしたが、得点機を生み出すことには繋がらなかった。
アッレグリ監督 6.0
フィジカル勝負になると読んだ分析は正しかったが、メンバー選考と戦術には疑問が残る采配となった。ナポリ戦の逆転勝ちの余韻に浸ったままの雰囲気を払拭しきれておらず、ツケを払う形になったと言えるだろう。
ダマト主審 6.5
フィジカルコンタクトを容認し、基準がぶれることなく判定した。アウベスがあげたクロスがサミルに腕に当たったシーンではPKを取っても良かったと思われるが、流したとしても問題はなかったと言えるだろう。