5月2日にジェノバで行われたセリエA第34節、サンプドリア対ユベントスの一戦はアルトゥーロ・ビダル選手のゴールでユベントスが 0-1 で勝利し、4連覇で通算33回目のスクデットを決めました。
試合後にはアッレグリ監督が胴上げするシーンも見られたのですが、胴上げの文化があまり根付いていないようでぎこちない感じが満載でした。セリエAでの“お約束”と言えば、試合終了後に優勝チームのサポーターがピッチに乱入することだったですが、この試合ではアウェーエリアにユベントスサポーターが入場できない処分が下っていたこともあり、選手が身ぐるみを剥がされることはありませんでした。
時折、「オレー、オレ、オレ、オレー♪、ユーヴェ、ユーヴェ♪」というチャントが聞こえていた試合は大方の予想に反して、どちらのチームも同じ 4-3-1-2 のフォーメーションを選択しました。
ユベントスはテベスやバルザーリを温存することなく、先発から起用したということが驚きでした。先発メンバーからもこの試合でスクデットを決めるという意気込みが感じられました。
試合に出場した選手に対する個人的な採点(10点満点で6点を合格)は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
ムリエルのシュートストップをするなど安定感のあるプレーを披露し、またディフェンス陣を鼓舞するなどキャプテンとして素晴らしい役割を果した。
DF: リヒトシュタイナー 6.5
右サイドを守備を無難にこなし、ビダルのゴールとなる左足での見事なクロスを提供していた。
DF: バルザーリ 6.0
エトオに効果的な仕事をさせることなく堅実なプレーに終始できていた。
DF: ボヌッチ 7.0
フリーで打たれたシュートをブロックして防ぐなど、クリーンシート達成における最大の功労者。
DF: パドイン 6.0
エヴラの代役として上手くタスクをこなしていた。個人技に絶対の自信を持つウィンガーを抑えることは難しいが、大きな穴にならないという点では十分な役割を果たしていた。
MF: ビダル 7.0
ゴールを決めたヘディングはいいタイミングで飛び込むなど、インテンシティーを保ちながら攻守に渡って活躍していた。自陣内で相手にボールを奪われてしまったことがレアル戦への唯一の反省点。
MF: マルキージオ 6.0
守備面における貢献度は十分だが、攻め上がった際のミドルシュートの精度に改善の余地あり。
MF: ストゥラーロ 6.5
1月までホームスタジアムとしてプレーしていたこともあってか、素晴らしい働きぶりであった。先発出場した3試合で目に見えてプレー内容が良くなっている。
MF: ペレイラ 5.5
スリップしてしまったりと、ピッチに悪戦苦闘したことで相手に脅威を与えるプレーをすることができなかった。
FW: テベス 5.5
ペレイラと同じでピッチに苦しみ、細かいステップを刻むところで思い描くプレーができず。ビビアーノに阻まれはしたが、エリア内でシュートコースを与えると危険な存在であることは示せていた。
FW: ジョレンテ 6.5
攻撃陣の中で1番安定したボールの預け所となるだけでなく、サイドに流れる走力や突破力もあることをプレーで証明していた。コンディションは良好と見て問題ないだろう。
【交代選手】
FW: モラタ 6.0
72分にテベスとの交代で出場。スピードの強みを活かしFKを勝ち取るなどの働きを見せていた。
DF: キエッリーニ 6.0
73分にペレイラと交代。3バックの一角を務め、相手FWへのチェックという形で試合を終わらせることに貢献。
MF: コマン ー
80分にジョレンテと交代出場。個人技で相手DFに積極的に挑戦する姿勢はすばらしい。パスだけに選択肢が狭められないようにする運び方やコンビネーションを期待したいところ。