今回はユベントスのミッドフィルダー事情について分析を行いたいと思います。主に守備的 MF としてプレーした選手たちは下表の通りです。
選手 | 生年月日 | 年齢 | 身長/体重 | 利き足 |
---|---|---|---|---|
ポグバ | '93.03.15 | 22歳 | 188 / 80 | 右 |
マルキージオ | '86.01.19 | 29歳 | 179 / 76 | 右 |
パドイン | '84.03.18 | 31歳 | 179 / 73 | 右 |
ピルロ | '79.05.19 | 36歳 | 177 / 68 | 右 |
ストゥラーロ | '93.03.09 | 22歳 | 182 / 78 | 右 |
ケディラ * | '87.04.04 | 28歳 | 189 / 83 | 右 |
今シーズン、ユベントスで主に守備的な MF としてプレーした選手は上記の6選手です。ビダル、ペレイラの両選手もアッレグリ監督が採用している 4-3-1-2 の "3" の位置でプレー可能な選手なのですが、シーズン終盤はトップ下としてプレーすることが多かったので攻撃的 MF として扱うことにします。
対象の選手それぞれの出場試合数と出場時間は次のようになります。
選手 | セリエA | UEFA CL | イタリア杯 |
---|---|---|---|
ポグバ | 26 (24) 試合 2,110分 |
10 (10) 試合 833分 |
4 (3) 試合 277分 |
マルキージオ | 35 (33) 試合 2,864分 |
12 (11) 試合 997分 |
4 (4) 試合 360分 |
パドイン | 25 (14) 試合 1,343分 |
4 (1) 試合 114分 |
5 (4) 試合 365分 |
ピルロ | 20 (19) 試合 1,611分 |
10 (10) 試合 787分 |
2 (2) 試合 210分 |
ストゥラーロ | 12 (8) 試合 711分 |
2 (1) 試合 67分 |
1 (1) 試合 90分 |
ポグバ、ピルロの両名は怪我による戦線離脱があったためリーグ戦での出場が少なかったことが見て取れます。両選手が離脱している間はビダル、ペレイラ、(1月の終わりに加入した)ストゥラーロ選手らがその穴を埋めていました。
ユベントス守備的 MF 陣が抱える課題
守備的 MF 陣が抱えている1番の問題点は複数の選手が退団する可能性があることです。
ポグバ選手は複数のメガクラブが獲得を狙う存在ですし、ピルロ選手は年齢的にも限界が近づきつつあります。そしてビダル選手は飲酒運転で立場が非常に不透明になりました。
2015/16 シーズンは持ちこたえることができたとしても、来期以降を見越した形でのチーム作りが必要になることは明らかだと言えます。
補強戦略についての評価
移籍市場が解禁となる前に想定された最悪の事態はポグバ、ピルロ、ビダルの3選手がそろって退団するということでした。
そのリスクに対して、レアル・マドリードからフリーでケディラ選手を獲得することで手を打ちました。
今シーズンは満足なプレー時間を与えられませんでしたが、プレーの質自体が問題視されたことによるものではないので過度に不安視する必要はないでしょう。テベス選手と同じようにピッチ上でファンを納得させるパフォーマンスを見せてくれれば何も問題はありません。
また、22歳のストゥラーロ選手も戦力として計算できる存在にまで加入後の半年で成長しましたので、ヴィツェル、ナインゴラン、コンドグビアといった中盤の選手の獲得競争に本格参戦する必要はないでしょう。他のチームに補強費を浪費させるという “嫌がらせ” を行うために獲得を匂わせるぐらいで十分です。