ユベントスの親会社 Exor のエルカン CEO がトゥドール監督の初陣となった 2024/25 セリエA第30節ジェノア戦を観戦していたことが中継映像などで撮られていたので紹介いたします。
稀なことであるため、増資準備完了のプレスリリースが憶測を呼ぶことは避けられないでしょう。

ユベントスは上場株式会社ですが、発行済み株式の 65.3% を Exor が保有。議決権ベースでは 78.9% と「Exor の意向しか反映されない組織」であることが実態です。
Exor を率いるエルカン CEO は本業であるステランティス(自動車メーカー)の経営が忙しく、アニェッリ前会長時代からスタジアムで観戦するのは年に片手で数えられるほど。
そのため、トゥドール監督の初陣となった 2024/25 セリエA第30節ジェノア戦の観戦に訪れたことが「異例の事態」と言えるでしょう。
その理由はクラブから「親会社 Exor には『(ジュントリ FD とチアゴ・モッタ監督の)チーム首脳陣が手掛けていたプロジェクト』を最大1億5000万ユーロの増資で “清算” する用意がある」と認識できるプレスリリースが発表されたから。
この増資分で “ジュントリ FD 等から評価されて高額な移籍金で加入するもピッチ上での貢献が足りない選手” を片っ端から損切りすることが可能になります。
また、トゥドール監督から主将続投が表明されたロカテッリ選手であっても聖域は存在しないでしょう。
チーム戦術および個人技術を理由に「ハイテンポのポゼッションスタイルでの(選手が希望するポジションである)アンカー役は厳しい」と判断された場合は『損切りの対象』になり得るからです。
エルカン CEO が増資に関する決断を下すのは「リーグ戦での最終順位が確定した後」ですし、それまでは「ユベントスの2025年夏の選手補強に関する移籍報道」は停滞することになるでしょう。
チームがピッチ上で結果を出すための集中力を保つことができるのかに注目です。