NO JUVE, NO LIFE!!

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親会社 Exor の株主への手紙でユベントスが全く言及されず、憶測を呼ぶ状況へ

 ユベントスの親会社 Exor が公式サイト上で3月26日に『2024年の年次報告書』と『エルカン CEO の株主への手紙(PDF)』を公表したのですが、その中でユベントスのことが全く触れられない “異例の事態” となっています。

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 ユベントス・フットボール株式会社と同様に親会社 Exor も上場企業。ジョヴァンニ・アニェッリ B.V. (※ 非公開株式会社)が 55% の株式を有するため、アニェッリ家の総帥ジョン・エルカン氏が CEO として君臨している投資会社です。

 ユベントスは親会社 Exor の株主に宛てた手紙でほぼ毎年言及されていたのですが、今年・2024年版は言及されませんでした。

 ユベントスが『Exor の資産価値』に占める割合は 2% ほど。親会社 Exor 目線では「触れる必要のない経営規模」であることは事実ですが、昨年は「改革初年度」や「責任者はジュントリ」などと具体的な言及がありました。

 それだけに憶測を呼ぶことは止むを得ないでしょう。

 

 “10代の時に飛び級でトップチームに加入したクラブ内育成選手” の売却益でジュントリ FD が2024年夏の移籍市場で獲得してきた即戦力選手は(テュラム選手を除いて)総崩れ状態。

表: クラブ内育成資格を持つ若手有望株のトップチームへの加入状況
  Po 選手名(加入当時の年齢)
2021/22 FW ケーン(21・再)
2022/23 MF ファジョーリ(21)、ミレッティ(18)
FW スーレ(19)、イリング(18)
2023/24 DF ハイセン(18)
MF ニコルッシ(23・再)、ノンジェ(18)
FW ユルディズ(18)
2024/25 DF サヴォナ(21)、ローヒ(20)
FW バングーラ(20)

 『Next Gen の活用』が経営再建策の1つであることに加え、売却した選手達が新天地で「ユベントスが犠牲にしたことを悔やむほどの活躍」を見せているとなければ結果責任を免れることは困難でしょう。

 また、エルカン CEO には第2期アッレグリ監督の3年間で採られていた「ソフト・ランディング路線」から即時決別して「2024/25 シーズンを勝負の年」にする許可を(ジュントリ FD ら)に与えたことによる任命責任があります。

 そのため、チームがトゥドール監督の下で巻き返しに成功して4位以内でシーズンを終えたとしてもジュントリ FD を "1st Team SD" に降格させなければならないでしょう。

 「“Next Gen” や “女子チーム” に悪影響を及ぼす形で男子トップチームの選手を獲得したドウグラス・ルイス選手の件が容認されてしまう運営体制には不備がある」と言わざるを得ないからです。

 

 株式会社は「市場の投資家が自社の株式を購入する要因」を1つでも多く発信したいですし、Exor にとってユベントスは「そうではなかった」という現実を踏まえて業績改善に取り組まなければなりません。

 まずはユベントスが本分である 2024/25 シーズンをどのような成績で締めくくるのかに注目です。