2022/23 セリエA第32節が行われ、アウェイでボローニャと対戦したユベントスはミリク選手のゴールで追い付き、1-1 で引き分けました。
両チームの先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Bologna FC [4-3-3] |
Juventus FC [4-3-3] |
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GK | 28: スコルプスキ | 1: シュチェスニー |
DF | 3: ポッシュ 5: スマオロ 26: ルクミ 77: キリアコプロス |
11: クアドラード 15: ガッティ 6: ダニーロ (C) 12: A・サンドロ |
MF | 6: モロ 30: スハウテン 8: N・ドミンゲス (C) |
44: ファジョーリ 5: ロカテッリ 25: ラビオ |
FW | 7: オルソリーニ 99: バロウ 19: ファーガソン |
7: キエーザ 14: ミリク 17: コスティッチ |
ボローニャのティアゴ・モッタ監督は 4-3-3 を選択。CF にはバロウ選手が入り、両翼でオルソリーニ選手とファーガソン選手が陣取る予想された顔ぶれで試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督も 4-3-3 を選択。ブレメル選手が温存でダニーロ選手が3バック時には中央を担当。前線はミリク選手を CF にキエーザ選手とコスティッチ選手が両翼を担当する布陣で試合に臨みます。
試合が動いたのは7分。A・サンドロが浮き球の競り合いでオルソリーニに屈して突破を許すと、ダニーロがペナルティーエリア内で足をかけて PK を献上。これをオルソリーニにゴール右へと決められ、ユベントスは早くもビハインドを背負う。
攻めるしかなくなったユベントスは27分にファジョーリがキエーザとのコンビネーションから決定的なシュートにまで持ち込むも、GK スコルプスキの2度の好セーブに阻まれて同点弾とはならず。
しかし、ユベントスは直後の29分に抜け出しに成功したミリクがルクミに倒されて PK を獲得。ところが、ゴール左下を狙ったミリクの PK は GK スコルプスキがストップ。ユベントスは絶好の同点機を逸してしまう。
前半終了間際にユベントスはキエーザのクロスから得点の雰囲気を漂わせたが、ロカテッリからのラストパスとは味方の呼吸が合わず。一方のボローニャはバロウにチャンスが訪れるも GK シュチェスニーが好守で応戦。
前半は 1-0 と PK を確実に決め切ったボローニャが1点をリードして折り返す。
1点が必要なユベントスは交代策が的中する。60分に交代直後のイリングが左サイドを突破してクロスを入れると、エリア内の混戦からミリクが汚名返上の同点ゴールをゴール右下に決めて 1-1 の同点にスコアを戻す。
対するボローニャは74分に左サイドに開いたバロウが入れたクロスをオルソリーニが逆サイドでオーバーヘッド。枠を外れたシュートをザークツィーが抜け目なく押し込もうとしたが、シュチェスニーが先に触れて勝ち越しとはならず。
84分にはガッティの “トンネル” からアエビシェールが決定的なチャンスを得たが、飛び出したシュチェスニーをかわすために浮かせたシュートは枠のわずかに左。ボローニャは勝負を決め切れない。
ユベントスは直後の85分にイリングのクロスをヴラホヴィッチが競ったことで生じたこぼれ球がフリーのスーレに来たが、シュートを大きく外してゴールとはならず。
試合は 1-1 で終了し、両チームが勝点1を分け合う結果となった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
バロウなど流れの中でのシュートに対して守護神としてゴール前に君臨。PK での失点は止むを得ない。
DF: クアドラード 6.0
コッパ・イタリアでの出場停止のため、英気を充填した状態で出場するもチームを強烈に牽引することまでには至らなかった。
DF: ガッティ 5.5
試合全体で戦うことはできていたが、同点で迎えた84分の軽率なミスは大きなマイナス。運に恵まれたただけに次回は実力で結果を示す必要がある。
DF: ダニーロ 5.0
オルソリーニへの対応は軽率だった。A・サンドロのミスで生じたピンチだっただけにさらなるミスが重なったことが響いてしまった。切り替えの手本を見せることが重要だ。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
エリア内でもエリア外でも浮き球の処理に苦しんだ試合となった。これで今季公式戦34試合に出場。契約延長オプションを発動させない起用に留めるかも知れない。
MF: ファジョーリ 6.0
全体としては平凡だったが、27分に手にした決定機を決めていれば勝負強さが高く評価されただろう。決定機とこぼれ球の両方でチャンスを逸した結果が不完全燃焼を印象付けた。
MF: ロカテッリ 6.0
中盤の顔ぶれが固定されつつある状況を踏まえると攻撃面での貢献がもう少し欲しいことは偽らざる本音だ。だが、DF ラインのサポートに忙殺されているのはロカテッリ個人の責任ではない。
MF: ラビオ 6.0
辛抱強く献身的に中盤で戦い続けている。周囲の味方による適切なサポートが得られないと疲弊してパフォーマンスが落ちるのは時間の問題だ。
FW: キエーザ 5.5
突破力を示し、ペナルティーエリアでもボールの近くにいるなど攻撃時の存在感は確かにある。だが、得点には結びつかない。宝の持ち腐れとなっている。
FW: ミリク 6.5
PK 失敗は痛かったが、後半に訪れた決定機で汚名返上には成功した。名誉を高めることができなかったことが悔やまれる。
FW: コスティッチ 5.5
シーズン中盤に見せていたパフォーマンスを発揮できず、キエーザと同様に不完全燃焼が続いている。疲労によるコンディション不良が主たる要因と思われるが、シーズン最終盤であることを踏まえると厳しい状況だ。
【交代選手など】
FW: スーレ 6.0
58分にファジョーリとの交代で出場。右サイドで主戦場に攻守で卒なくプレーする。85分の決定機を決めていればヒーローになれただろう。幸運の女神の前髪を掴み損ねてしまった。
FW: イリング 6.0
コスティッチとの交代で58分から出場。左サイドのライン側で加速力を活かした持ち上がりからのチャンスメイクで存在感を発揮。その一方で守備時の判断力が改善点であることも示していた。
MF: ミレッティ 6.0
キエーザに代わり70分から出場する。スーレを前線に配置するために中盤で存在感を発揮し、今後のさらなる成長を期待させるプレーに終始していた。
MF: パレデス ー
ロカテッリとの交代で82分から出場機会を得る。
FW: ヴラホヴィッチ ー
82分にミリクに代わって出場。
アッレグリ監督 6.0
交代采配で帳尻を合わせることには成功したが、普段どおりのスロースタートで先手を取りに行く気概がチームから伺えなかったことがマイナス点。リーグ戦の連敗を止められたことが唯一の収穫だろう。
ソッツァ主審 6.5
議論を呼ぶ PK の判定ではあるが、両チームともに微妙な PK を与えたので公平性は確保されていた。ダイブ癖のあるオルソリーニの方が尾を引くだろう。ミリクはスパイクという物証が残っていたので注目はされないはずだ。