パレルモを迎えて行われたセリエA第25節はディバラ選手の2ゴール1アシストの活躍でユベントスが 4-1 で勝利し、翌週のチャンピオンズリーグに向けて弾みをつける結果となりました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
US Palermo [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 1: パサベッチ |
DF | 23: ダニ・アウベス 4: ベナティア 19: ボヌッチ 22: アサモア |
3: リスポーリ 6: ゴルダニガ 4: アンジェルコビッチ 19: アレーサミ |
MF | 8: マルキージオ 6: ケディラ 20: ピアツァ 21: ディバラ 27: ストゥラーロ |
28: ヤヤロ 25: エンリケ 19: チョチェフ |
FW | 9: イグアイン | 20: サライ 30: ネストロフスキ 22: バログ |
ユベントスは 4-2-3-1 を継続。ベナティア選手が先発に入り、左右のMFはピアツァ選手とストゥラーロ選手が担当する布陣で試合を迎えます。
対するパレルモは 4-3-3 を選択。ゴルダニガ選手とアンジェルコビッチ選手がCBを組み、最前線のネストロフスキ選手をサライ選手とバログ選手のコンビがサポートする形を試合に臨みます。
試合は序盤からユベントスが主導権を握る。まずは5分、ゴール正面で得たFKをディバラが狙うも、これはポストに弾かれる。
しかし、13分に獲得したFKでDFの裏を取ったイグアインが放ったシュートのこぼれ球をマルキージオが押し込み、ユベントスが先制する。
パレルモの守備を有効に崩せていないと見たアッレグリは20分過ぎにシステムを変更。ピアツァを左ウィングに回し、4-3-3 で追加点を狙う。
ただ、アレーサミのマークをする選手がいなくなったことで攻撃参加を許すぎたことを受け、35分過ぎにストゥラーロとケディラのポジションを交換。結果的にピアツァとストゥラーロのポジションを入れ替えた形で落ち着くこととなる。
再び攻撃のリズムを取り戻したユベントスは40分にディバラFKを直接決め、2-0 で前半を折り返す。
後半開始とともにユベントスはケディラを温存し、レミナを投入する。後半も主導権を持ち続けたユベントスは63分にディバラのスルーパスを受けて抜け出したイグアインが3点目を奪う。
89分にはゴルダニガのクリアミスを突いたイグアインがゴール目前まで持ち上がり、ディバラにボールを託す。後方から走り込んだディバラが左足でゴールをあげ、ドッピエッタを達成した。
このままクリーンシートで終えたいユベントスだったが、93分にショートコーナーから集中力が切れていたところをチョチェフに頭で合わされ、1点を返されて試合は終了。試合最終盤の集中力という点で課題を残したものの、4-1 で勝利した。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
角度のない場所から放たれたネストロフスキのシュートは落ち着いてセーブ。守備陣に安定感を与えた。失点はGKの責任ではない。
DF: ダニ・アウベス 6.0
攻撃参加やポゼッションという本来の持ち味を示せる状態に戻りつつあるようだ。決定的な仕事ができた時に右サイドのポジション争いが起きるだろう。
DF: ベナティア 6.0
久しぶりに与えられたチャンスでネストロフスキに仕事をさせず。ビルドアップも問題なくこなし、CBとして計算ができる選手であることを示した。
DF: ボヌッチ 6.5
記念すべき300試合を白星で飾ることに成功。ロングフィードの精度も高く、最終ラインでの状況判断にも優れており、万全の状態に戻ったと言えるだろう。
DF: アサモア 6.5
フィジカルを活かす形で左サイドで存在感を発揮した。アウベスのクリアミスが招いたピンチも寸前のところで防ぐなど高い集中力を保っている点は高く評価されるべきだ。
MF: マルキージオ 7.0
セットプレーのこぼれ球を抜け目なく狙うなどチームが求める役割を全うした。中盤でのポゼッションによる舵取りも良好であり、上り調子だと見ることができる。
MF: ケディラ 6.0
2点のリードを得たことで前半45分のみで退くこととなったが、ポルト戦に向けた温存と見るべきだろう。期待されたプレーは十分に果たしていた。
MF: ピアツァ 5.5
1度目の先発となったクロトーネ戦から比較して守備への意識やタックルの精度という点で大きな成長が見られた。ただ、最後の15分は足が止まり、トラップミスも増加するなど課題点が出た試合でもあった。これは継続性を示すことで解決できる課題であり、さらなる成長が期待される点でもある。
MF: ディバラ 8.0
2ゴール1アシスト。ボールを引き出し、ファイナルサードで危険な存在になるなど古巣パレルモの守備陣をきりきり舞いにさせた。
MF: ストゥラーロ 6.5
右MFとしても計算できると証明されたことが今節での大きな収穫だろう。ディバラやダニ・アウベスといったテクニックに秀でた選手と組まないとポゼッションという点では苦労すると思われるが、これは起用方法で解決できると言えるだろう。
FW: イグアイン 7.0
先制点のきっかけとなる動き出しや決定機を活かすなどコンディションの良さを示した試合だった。好調さを維持してポルトとの大一番に臨めることはチームにとって朗報となるはずだ。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.0
ケディラと交代で46分から出場する。マルキージオ、リンコンという守備でサポートしてくる相棒がいたこともあり、中盤でのミスは散見されず、堅実なプレーを披露した。ピアニッチと同様にダブルボランチで輝くタイプなのかもしれない。
MF: クアドラード 6.5
70分にストゥラーロと交代し、右MFで状態の良さを見せつける。クイックネスで秀でていることを印象付けるプレーが多く、ポルト戦に向けた意気込みがにじみ出た内容だった。
MF: リンコン ー
マルキージオと交代で75分から出場機会を得る。中盤での守備を担い、逃げ切り勝利に貢献した。それだけに最後の最後でCKから失点するというシーンは防ぎたいものだった。
アッレグリ監督 6.5
過密日程を控え、ターンオーバーを実施した上でも結果を残した。ストゥラーロが中盤ならシステム・ポジションを問わず、ハードワークができる計算が立ったことは大きいだろう。パフォーマンス次第で序列の変更は起きるということを選手に認識させることが今後の鍵になるはずだ。
ディ・ベッロ主審 6.5
試合序盤にカードは提示したものの、試合全体では2枚と上手く試合をコントロールした。主審が目立たず、審判として脇役に徹した良いジャッジを続けたと言えるだろう。