ベローナの本拠地スタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディに行われたセリエA第38節(最終節)エラス・ベローナ対ユベントスの一戦は両者互いに譲らず 2-2 のドローに終わりました。
なお、ベローナのルカ・トーニ選手が1ゴールを決め、シーズンの通算得点を22点に伸ばす一方、ユベントスのテベス選手は PK を失敗するなど得点を決めることはできませんでした。
この試合に先発した両チームのメンバーとフォーメーションは次のとおりでした。
Verona [4-3-3] | Juventus [4-3-1-2] | |
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GK | 1: ラファエル | 1: ブッフォン (C) |
DF | 26: サーラ 4: ラファエル・マルケス 18: モラス 33: アゴスティーニ |
20: パドイン 19: ボヌッチ 5: オグボンナ 33: エヴラ |
MF | 19: グレコ 77: タクシディス 10: ハルフレッドソン |
8: マルキージオ 21: ピルロ 6: ポグバ 37: ペレイラ |
FW | 11: ヤンコビッチ 9: トーニ (C) 21: ファニート・ゴメス |
10: テベス 14: ジョレンテ |
この試合はどちらのチームも勝敗よりも、チームのエースに得点王を取らせたいという気持ちがプレーにも現れすぎている展開でした。
自分でシュートが打てる状況に恵まれてもベローナはとにかくトーニ選手に決めさせることを最優先とし、ユベントスもクロスやビルドアップの際にテベス選手を探すという奇妙な試合展開が続くこととなりました。
試合は前半終了直前にペレイラ選手の素晴らしいゴールでユベントスが先制するも、後半に入ってベローナはカウンターからトーニ選手が得点。ジョレンテ選手のゴールでユベントスが突き放すも、試合のラストプレーでベローナがFKから得点を決め、ドローに持ち込むことに成功しました。
この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は以下の通りです。
GK: ブッフォン 5.5
トーニのシュートはセーブ不可能だったとは言え、全体的なパフォーマンスとして低調なものであった。特にクロスボールへの判断に迷いがあったこととは否めない。
DF: パドイン 6.5
右SBとしてプレーし、試合途中からは左SBとしても安定したプレーを披露した。ジョンレテへの飛び出しからの折り返しは見事なものだったと賞賛せずにはいられない。
DF: ボヌッチ 5.5
トーニへの対応に手を焼くと共に、気持ちは既にベルリンへと旅立ってしまっていた。
DF: オグボンナ 6.5
トーニに空中戦で仕事をさせなかったり、不用意なファールを与えないなどCBとして申し分のない働きだった。彼のプレーぶりをブッフォンなどのGKが信頼するかだけだろう。
DF: エヴラ 5.0
コンディション不足が最も顕著に現れた選手だった。対面するヤンコビッチにあっさり抜かれる今日のプレーをバルサ戦でやると決勝での最多得点記録が更新されることは間違いないだろう。
MF: マルキージオ 6.0
前半だけの出場ではあったが、上手くプレーに絡むことができておりコンディションのピークを来週に合わせるだけで済むと思われる。
MF: ピルロ 5.5
ロングパスの精度は見るべきものがあった。だが、相手のプレスによる逆カウンターの起点になっていた面あり。
MF: ポグバ 6.0
“タコ”の愛称があるようにボールタッチは定評通りのものを見せていた。同サイドのエヴラとの連携がチグハグで効果的な働きとまではならなかった。
MF: ペレイラ 7.0
相手GKが一歩も動けないようなゴール右隅に打ち込んだシュートは非常に価値の高いものがあった。シーズンを通して攻守に渡る活躍を見せた選手であると言えるだろう。
FW: テベス 5.0
逆転で得点王を狙うと思ったが、中盤に居続けた関係で得点機会がほとんど訪れることはなかった。PKも止められたこともあり、今日はテベスの日ではなかった。
FW: ジョレンテ 6.5
効果的な動き出しに加え、クロスバー直撃のボレーなど献身的でプロフェッショナルな姿勢を示し続けた。ゴールはそれらに対するご褒美とも取ることができるだろう。
【交代選手】
MF: ストゥラーロ 6.0
マルキージオと交代で後半開始から出場。親善試合のような試合強度であったが、他の選手達と比べて見劣りするような点はなかった。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
59分にエヴラと交代でピッチに。攻め上がりのタイミングなど上手く疲れが取れていることを示した。
FW: ペペ 4.5
78分にペレイラとの交代で途中出場。クロスを供給することでPK獲得の要因を作ったりもしたが、自身のレッドカードからのFKが同点ゴールに結びつき、すべてが台無しとなった。
アッレグリ監督 5.5
この試合をどういった位置づけとしていたのかが非常に分かりづらい采配であった。テベスの得点を狙う意図が低くなっていたのであれば、テベスを交代選手とする必要があったと言える。1週間後の決勝に向けた調整試合と割切っていたのであれば、ペペを投入したこと以外は理にかなっていたと見れるだろう。