セリエA最終節に当たる第38節サンプドリア戦はエヴラ選手のゴールを皮切りに5得点を決めたユベントスが 5-0 で快勝しました。
試合に先発した両チームの選手は以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
UC Sampdoria [3-4-2-1] |
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GK | 25: ネト | 57: ブリニョーリ |
DF | 19: ボヌッチ 15: バルザーリ 3: キエッリーニ |
23: ディアキテ 26: シルベストレ 37: シュクリニアル |
MF | 26: リヒトシュタイナー 37: ペレイラ 11: エルナネス 10: ポグバ 33: エヴラ |
22: サーラ 20: クルスティチッチ 8: バレート 11: ドド 25: アルバレス 10: コレア |
FW | 17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
27: クアリャレッラ |
ユベントスはお馴染みの 3-5-2 を選択。選手起用が明言されなかった右WBにリヒトシュタイナー選手が、右MFにはペレイラ選手がスタメンに入りました。コッパ決勝を見据え、バルザーリ選手を中央に配置したことが特筆事項です。
一方のサンプドリアは 3-4-2-1。前節ジェノアダービーで敗れているだけに、堅い守備からクアリャレッラ選手を使ったカウンターに活路を見出す狙いを示します。
序盤はサンプドリアがいい形を作ることに成功しますが、先にスコアを動かしたのはホームのユベントス。6分にディバラからのFKをエヴラがダイビングヘッドで幸先良く先制する。
14分にはディバラからのパスに反応したマンジュキッチがエリア内で倒され、獲得したPKをディバラが左下に決め、リードを拡げる。サンプドリアはこのプレーでシュクリニアルが退場となり、ここで集中力が切れてしまう。
37分、高い位置でボールを奪ったユーヴェはディバラがエリア外からの強烈なシュートでドッピエッタを達成。前半を 3-0 で折り返す。
後半に入るとユベントスは若干ペースを落とすものの、油断はせず、さらなる追加点を狙う姿勢を見せる。すると、CKから追加点を奪うことに成功する。
74分に右CKからのこぼれ球をキエッリーニが左足の豪快なシュートで4点目を奪うと、85分には左CKをモラタがニアでフリックし、走り込んだボヌッチが右足ボレーで5点目を奪取。
終わってみれば、5-0 で快勝するとともに翌週に行われるミランとのコッパ・イタリア決勝に向け、弾みをつけることに成功した。
試合に出場したユベントスの選手に対する採点は次のとおりです。
GK: ネト 6.0
アルバレスのCKを弾き出すなど高い集中力を見せた。パントで1度だけミスキックがあったが、最後尾からのビルドアップでは強弱を付けることができており、決勝に向けた良い準備ができていると言えるだろう。
DF: ボヌッチ 6.5
諸事情により右CBとしてプレー。対人守備の強さを見せるとともに、効果的な縦パスも通していた。ゴールはシーズンのご褒美だろう。
DF: バルザーリ 6.5
来週のコッパ・決勝を見据えて中央での試運転で問題のないことを示した。連携面での不安を見せることなく、クリーンシートを達成した。
DF: キエッリーニ 7.0
攻守両面での強さを取り戻せていることを証明し、結果的にフル出場することができた。ただ、10人のサンプドリアを相手に足を釣ったのだから、もう少しコンディションを上げる必要がある。
WB: リヒトシュタイナー 6.0
右サイドを力技で強引に突破し、エリア内に何度も顔を出し続けていた。しかし、フィニッシュの精度が悪すぎたことはマンジュキッチに詫びておくべきだ。
MF: ペレイラ 6.0
視野の広さと落ち着きが戻っており、派手さはないが、ケディラが与える中盤での落ち着きを自らのスタイルで与えることができていた。守備でのタックルの精度を向上させると、さらに評価が高まることだろう。
MF: エルナネス 7.0
中盤でのポゼッションやボールの運び出しで大きな役割を果たした。ディバラの2得点目の起点にもなっており、アンカーとして十分な仕事を果たしていた。
MF: ポグバ 7.0
得点にこそ直接関係しなかったが、正確なロングレンジのパスで相手守備陣を揺さぶるなど攻撃のプロセスで存在感を発揮した。
WB: エヴラ 6.5
ファーサイドに飛び込み、先制点を記録。攻撃ではポグバとの連携面で左サイドをこじ開けるなど、攻撃面での活躍が目立った。一方で相手が10人となったため、守備に追われることの少ない試合でもあった。
FW: マンジュキッチ 6.5
PKを獲得し、シュクリニアルを退場に追い込むことで15分で試合の行方を決めた。得点を決めれなかったことは残念だったが、来週に向けた調整の場に試合内容を変えたことへの貢献度は計り知れないものがある。
FW: ディバラ 8.0
エヴラの先制点をアシストするFKを皮切りに、PK、自身2点目と前半だけで2ゴール1アシストと十分すぎるほどの働きを行った。この勢いを保ち、来週行われる決勝を迎えて欲しいものである。
【交代選手など】
MF: ストゥラーロ 6.0
65分にペレイラとの交代で出場機会を得る。エリア内への飛び出しと、持ち前の走力でペレイラとは異なる魅力をアピールし続けていた。
FW: モラタ 6.0
ディバラと代わり、67分から出場する。左サイドからのドリブル突破や、CKからのフリックでボヌッチのゴールをアシスト。負傷から回復したことを示した。
FW: ザザ ー
マンジュキッチと交代し、15分間のプレー機会を確保。チームがこの時間帯で後半の全得点にあたる2点を決めているのだから、“持っている選手” と言えるだろう。
アッレグリ監督 7.0
ベローナ戦での失敗を踏まえ、チームをきちんと修正した。コッパ決勝用にバルザーリを3バックの中央で起用したり、WBとMFの立ち位置を入れ替えたりと、実戦でのテストを行いながらチームを成熟させていると評することができる采配であった。
ガビルルッチ主審 6.0
線審がとんでもないオフサイドを見逃す失態はあったが、主審としてのジャッジは妥当なものだった。PKについても、エリア内で後ろからスライディングタックルを仕掛けた時点でDFの敗けなのだから、主審が責め立てられるようなことは何もない。