ユベントスは公式サイト上でウェストン・マッケニー選手との契約を2026年夏まで1年延長したと発表いたしました。「両者が『1年間の停戦協定』で合意した」と評するのが適切でしょう。
アメリカ・テキサス州出身のマッケニー選手は1998年8月生まれの25歳。ドイツ・シャルケの下部組織で育ち、2020年夏に期限付き移籍でユベントスに加入し、翌2021年夏に完全移籍となった中盤 MF です。
ただ、ジュントリ FD など現フロント陣との関係は良好ではありません。
- リーズへの期限付き移籍から復帰した2023年夏に際に『ロッカーや背番号などを剥奪される扱い』を受ける(後日談)
- 2023/24 シーズン:
- 2023年夏の移籍市場が閉まるまでトップチームに招集されるも出場機会なし
- 右 WB の役割でスタート
- ポグバとファジョーリが不祥事でシーズン全休が確定したため MF で起用され始める
- セリエAは34試合2602分出場で7アシストの成績
- 現行契約が2025年夏までだったので再び構想外の扱いを受ける
- クラブは「現状維持でなら契約延長は可」とシーズン中に打診
- D・ルイス選手との交換トレード要員に含める
- クラブの意にそぐわない判断に終始したのでプレシーズントレーニングから締め出す
ところが、マッケニー選手を含めて大量の構想外通告を行なったことで “トップチームで公式戦出場経験を持つ選手” が16人しかいないという緊急事態に直面。
背に腹は代えられないユベントス側が歩み寄らざるを得ない状況に陥ってしまいました。
その結果、ユベントスとマッケニー選手は1年間の契約延長で合意。
2024年6月末の時点での残存簿価が500万ユーロだったマッケニー選手は「年250万ユーロの減価償却を2年間」と契約形態が変更となったため、クラブ側は年間250万ユーロの予算圧縮に成功。
『圧縮分の一部(≒50万ユーロ)を年俸に上乗せした推定年俸300万ユーロ弱』の条件提示をマッケニー選手側が容認したため、今回の契約延長に至ったと考えられます。
ちなみに、チアゴ・モッタ監督は “攻撃時に深みを出せる選手” を要望するコメントを残しています。
マッケニー選手はルイス・ファーガソン選手(ボローニャ)と似た特性を有するため、チアゴ・モッタ監督は「マッケニー選手の復帰」を好意的に受け入れることでしょう。
ユベントスとマッケニー選手の関係は「2025年夏までの1年間の停戦協定を締結した状態」です。現状では「1年後に今年と同じことが起きる予定」となっており、穏便に物語の結末を迎えるかがポイントになります。
まずはマッケニー選手がどのような起用方法をされるのかに注目です。