セリエA折り返しの一戦となった第19節はポグバ選手とケディラ選手の2ゴールでユベントスが逃げ切りに成功し、リーグ戦の連勝記録を『9』に伸ばしました。
この試合に先発した両チームのメンバーは次のとおりです。
UC Sampdoria [4-3-3] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 2: ビビアーノ | 1: ブッフォン |
DF | 5: カッサーニ 4: モイサンデル 87: ズカノヴィッチ 19: レジーニ |
24: ルガーニ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
MF | 21: ソリアーノ 7: フェルナンド 8: バレート |
26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 11: エルナネス 10: ポグバ 33: エヴラ |
FW | 77: カルボネロ 99: カッサーノ 23: エデル |
9: モラタ 21: ディバラ |
3連勝を狙うサンプドリアはカッサーノ選手を1トップに置く 4-3-3 を選択。中央を固め、ユベントスのFWをタイトにマークする戦術を持って試合に入ります。
対するユベントスは 3-5-2 を継続。ルガーニ選手がリーグ戦初先発を飾るとともに、マルキージオ選手の代役はエルナネス選手が務める形を採りました。
試合はサンプドリアが引いてゴール前にバスを置く展開でスタート。ユベントスは最終ラインまでもが、相手陣内でパスをつなぐほどの押し込みが目立つ状況が続く。
サンプドリアが引きすぎたため、ユベントスは16分のエルナネスのミドルなどで徐々にゴールに迫り始めた直後、先制に成功する。ボヌッチからの浮き球のクロスをポグバが後ろ向きでトラップ。反転からの左足ボレーシュートでゴール右隅に流し込んだ。
フェルナンドのFKがサンプドリア最大のチャンスだったが、キックは壁に当ててしまい、前半は 0-1 で終了した。
後半開始直後、ユベントスは追加点を決めることに成功する。右サイドよりに位置したディバラから中央に走り込んだケディラに絶妙なスルーパス。ペナルティアーク付近で受けたケディラは右足アウトで冷静に流し込み、リードを2点差に広げた。
だが、ユベントスがペースを緩めた60分過ぎから一転してホームチームのペースに。この日、ユベントス守備陣が手を焼いていたカッサーノが右サイドのカルボネロとのワンツーでゴール前に抜け出し、CB 陣が寄せる前にゴール左隅への流し込み1点差に詰め寄る。
このゴールで息を吹き返したサンプドリアが攻勢を強め、ゴールに迫るも、得点までには至らない。最後のシュートもキエッリーニが頭でコーナーに逃れ、試合は 1-2 で終了した。
なお、この試合に出場したユベントスの選手/監督等への採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
シュートコースが空いた状態でセーブを強いるのは無理な話である。ただ、他の場面では安定していたと評することができる。
CB: ルガーニ 6.5
先発への良い準備ができていたと言える。エデルとカッサーノが彼のサイドでは輝かなかったことがその理由だ。
CB: ボヌッチ 6.0
ポグバに供給したクロスの精度はチームの大きな武器である。ただ、失点シーンでカッサーノに自由を与えすぎてしまったことは反省点だ。
CB: キエッリーニ 6.5
(カッサーノへの)マンマークのタスクを着実にこなし、サンプドリアに攻撃の起点を作らせなかった。
WB: リヒトシュタイナー 5.5
運動量が乏しく、攻守両面において貢献度が乏しい試合であった。大一番に向けてコンディションを上げる必要があると言えるだろう。
MF: ケディラ 7.0
ストゥラーロに触発されたのだろうか、急激にプレーエリアの範囲が拡大した。得点も非常にスマートなものだったし、コンディション面でも良好のようだ。
MF: エルナネス 6.0
ビルドアップやアンカーとしてパスを受けるための位置取りなどで前半戦よりは大きな進歩が見られた。ただ、守備面ではマークを途中で諦めたり、安易に足を出してファールをするなど要改善点はある。
MF: ポグバ 7.0
まるで憑き物が落ちたかのようにすばらしいパフォーマンスを継続している。先制ゴールにより、市場価格はさらに上がることだろう。
WB: エヴラ 6.0
左サイドでポグバや(流れてくる)モラタと上手く連携することはできていた。しかし、それが効果として現れなかったことが残念である。守備は合格点であったことは言うまでもないことだ。
FW: モラタ 5.0
ハングリーさをどこに忘れて来たのだろう。ザザとの序列が入れ替わるのも時間の問題ではなかろうか。
FW: ディバラ 6.5
ゴール前を固められ、自由が与えられなかったが、一瞬の隙を突く形でケディラへのスルーパスを供給した。また、ミドルレンジからも強烈な枠内シュートを放っており、自らを囮にするパターンも確立しそうだ。
【交代選手など】
WB: クアドラード 6.0
65分にリヒトシュタイナーと交代で出場。背後のスペースをカバーするとともに、タッチライン際で突破を図り、相手を押し下げることに貢献した。
FW: ザザ ー
モラタと交代で77分から出場機会を得る。チームが守備に比重を置きすぎていたため、FWとして役目はほとんど果せず。モイサンデルを退場に追い込んだシーンが最大の見せ場だった。
MF: パドイン ー
89分から守備固めでディバラと代わり出場。中盤でエルナネスのフォローを行った。
アッレグリ監督 6.5
結果を出すチャンスを選手に与えながら、チームの勢いを継続させることに成功した。動きの重かったリヒトシュタイナーを下げるなど、監督として的確な采配を下していた。
マッツォレーニ主審 6.0
雨で滑りやすいピッチで意図的なファールか、カードを出すべき内容かを的確にジャッジを行っていた。