前節のジェノア戦で『復活の火種』を作ることに成功したユベントスでしたが、ホームに昇格組のフロジノーネを迎えた一戦で 1-1 のドローを演じ、あっけなく優勝戦線から脱落しました。
先発した両チームのメンバーは次のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
Frosinone [4-4-2] |
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GK | 25: ネト | 33: レアーリ |
DF | 26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 12: アレックス・サンドロ |
13: M. チョーファニ 6: ブランカルド 24: ディアキテ 3: クリベッロ |
MF | 27: ストゥラーロ 18: レミナ 10: ポグバ |
10: ソッディーモ 5: ゴリ 22: チブサー 7: フラーラ |
FW | 16: クアドラード 7: ザザ 37: ペレイラ |
30: カスティージョ 9: D. チョーファニ |
日曜日に試合を行った影響で、どちらのチームも足が重く、パススピードも上がらない立ち上がりとなります。前半はユベントスが押し込みますが、シュートが枠を捉えないといった低調なパフォーマンスで終えました。
後半開始時からユベントスは足を引きずっていたリヒトシュタイナー選手に変えて、キエッリーニ選手を投入。クアドラード選手とアレックス・サンドロ選手を WB に置いた 3-5-2 へとシステムを変更しました。
キエッリーニ選手と同時にディバラ選手も投入していたことで攻撃のリズムが良くなり、ザザ選手のゴールが生まれたのですが、最後の最後で CK からフリーになっていたブランカルド選手に決められ、試合はドローで終わることとなりました。
この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は以下のとおりです。
GK: ネト 6.0
仕事量は少なかったが、ポジショニングや判断が気になることはなかった。フリーでゴールエリアからシュートを打たれたら失点するのは当然である。
DF: リヒトシュタイナー 5.5
クアドラードと連携が今ひとつで、攻め上がりによる脅威が消え去った感が拭えない。だが、守備で最後まで走り切ることができる選手だっただけに交代が残念だった。
DF: バルザーリ 5.5
流れの中での守備は素晴らしいものがあったが、セットプレーでの守備は散々だった。PK を採らなかった主審に足を向けては寝れないだろう。
DF: ボヌッチ 5.0
本当に “最後まで戦っていた” のはフロジノーネだったようだ。セットプレーで相手を捕まえ切れなかった事態を重く受け止めなければならない。ただ、ホームスタジアムでリードする時間帯を作り出せたという『進歩』をゴール裏のティフォージたちは褒めてくれるに違いない。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
効果的なオーバーラップからクロスと SB として求められる一定の役割は果たしていただろう。だが、クロスの質と CF の留守が彼の評価を下げている事実は否めない。
MF: ストゥラーロ 5.5
中盤で存在感を示せる相手だったのだが、試合に出ていたという印象すら持つことが難しい内容であった。
MF: レミナ 6.5
落ち着いてボールを散らし、また身体能力を活かすことでボール奪取にも貢献できていた。今日の試合でポジティブな印象を残した数少ない選手である。
MF: ポグバ 6.0
中盤では圧倒的な存在なのだが、昨シーズンと比べると枠内にシュートが飛ばない。ジェノア戦ではクロスバーの跳ね返りがオウンゴールを誘発したが、そう都合の良いことは2試合連続では起こらない。
FW: クアドラード 6.5
ユベントスの攻撃スイッチは彼の手元にあるのは明らかなのだが、同時に包囲網も確実に狭まっている。連係プレーがあることを相手守備陣に植え付けなければ行き詰まるのは時間の問題である。
FW: ザザ 6.0
(相手に当たり方向が変わったが)先制ゴールを決めたことは評価できる。しかし、それ以外で評価できるポイントを見つけられそうにない。
FW: ペレイラ 6.5
ウィング、セントラルMF、トップと3つのポジションで周囲と上手く連携したプレーを見せていた。攻守におけるユーティリティ性を存分に発揮していたと評価できるだろう。
【交代選手など】
CB: キエッリーニ 6.0
46分にリヒトシュタイナーと交代で出場。守備では老獪なプレーを披露し、攻撃ではヘディングシュートを放つなど役割を果たしていた。
FW: ディバラ 6.0
46分にストゥラーロに代わり出場機会を得る。低く抑えた枠内シュートやミドルレンジのパスなど評価できる点は多かった。相手エリアの密集地帯をどう抜けてゴールまで結びつけるかが飛躍の鍵であり、彼の課題と言えるだろう。
MF: エルナネス ー
足を釣ったザザと交代で77分からの出場。枠内に強烈なシュートを放つも、ゴールをあげることはできなかった。
アッレグリ監督 5.5
リヒトシュタイナーを下げ、3-5-2 を採用した采配までは素晴らしかった。だが、エルナネスを投入した際に右インサイドMFのポジションが空白になっていることに気づいていただろうか。ペレイラが最前線に上がり、レミナとエルナネスが2枚アンカーになっていた。そして、クアドラードの軽いチャージで裏を突かれ、バルザーリが対応するもCKを獲得され、失点に結びついている。
カルベレーラ主審 5.0
全体的にボールから遠かった。バルザーリのハンドは PK と判断しても良かったが、取らないとジャッジしたのであれば、両手を広げ首を横に振って『今日の判断基準では取らない』と選手たちにメッセージを送るべきであった。