カナダ・バンクーバーで行われた第76回 FIFA 評議会で「シニアチームがピッチ上に少なくとも1人の U-20 または U-21 世代のホームグロウン選手を置く義務」を設けるための協議プロセスが全会一致で承認されたことが波風を起こしています。

チーム編成計画が根本から覆ってしまうため、「どのような規則でいつ導入されるのか」が注目点になるでしょう。
FIFA が2027年の評議会で承認を試みているのは「U-20 または U-21 世代のホームグロウン選手の常時出場義務」。これはどのクラブにとっても厳しいものになると思われます。
senior club teams are obliged to always have at least one homegrown player from the U-20 or U-21 category on the field of play
まず、ビッグクラブで出場機会を勝ち取れる U-21 世代の選手は限定されます。これは体格が主な理由であり、“成長段階で身体の線が細い若手選手” を出場義務で強制的に起用させても良い結果にはなりません。
対象が「U-23 世代のホームグロウン選手」に譲歩されるかが注目点でしょう。
また、ホームグロウン選手の定義が「協会内育成選手」と「クラブ内育成選手」のどちらを指すのかで難易度は変わります。この点がどうなるかにも留意する必要があります。
ユベントスとしては「 “ジュントリ前 FD がぶっ壊した 2023/24 シーズンのスカッド” に戻すことができれば『FIFA が導入を試みる出場義務規則』への対応は可能」です。
- 2023/24 シーズンのクラブ内育成選手
- 03年生まれ(当時20歳): ミレッティ、スーレ、イリング
- 05年生まれ: ハイセン、ユルディズ、ノンジェ
当時のアニェッリ会長が「Next Gen から毎年3人引き上げろ」と厳命されていたアッレグリ監督がそれを実行して(結果も残して)いたからです。
| Po | 選手名(加入当時の年齢) | |
|---|---|---|
| 2021/22 | FW | ケーン(21・再) |
| 2022/23 | MF | ファジョーリ(21)、ミレッティ(18) |
| FW | スーレ(19)、イリング(18) | |
| 2023/24 | DF | ハイセン(18・残1年) |
| MF | ニコルッシ(23・再)、ノンジェ(18) | |
| FW | ユルディズ(18・残2年) | |
| 2024/25 | DF | サヴォナ(21)、ローヒ(20) |
| MF | アジッチ(18・新規獲得=残3年) | |
| FW | バングーラ(20) |
『U-21 世代以下のホームグロウン選手出場義務』が設けられてしまうと、ビッグクラブの “保有権を持つ若手有望株” へのプライオリティーは「自チームのシニアチームで起用できか」が最上位になります。
『ビッグクラブによる若手有望株の囲い込み(および期限付き移籍による放浪)』が問題視されていることを考えると、「『U-21 世代以下のホームグロウン選手出場義務』が導入されるのは致し方ない」と言わざるを得ないでしょう。
Bチームの有望株輩出能力に陰りが出ているユベントスがどのような戦略を描いて実行に移していくのかに注目です。