スパレッティ監督の下でユベントスは『3-4-2-1 と 4-2-3-1 の兼用フォーメーション』がチームの骨格として定まりつつあります。

このシステムで『内容も伴った結果』を残せていますが、“いずれ解決しなければならない重要課題” が新たに生じたことも事実。地道に階段を上がって行けるかがポイントになるでしょう。
スパレッティ監督が採用中のフォーメーション
2026年の初頭からスパレッティ監督が本格的に採用したフォーメーションは「ダブルボランチの周囲に陣取る7選手が動くことで(後出しじゃんけん的に) 3-4-2-1 と 4-2-3-1 が可変するシステム」です。

このシステムが第19節サッスオーロ戦以降に機能した理由は「ミレッティ選手を『右シャドー兼トップ下』に配置したから」でしょう。
スパレッティ監督は「インテルやナポリとの差はまだある」と発言していますが、その大きな要因はダブルボランチのビルドアップ能力。
“ロカテッリ選手とテュラム選手の先発ダブルボランチ” は第14節ナポリ戦で “マクトミネイ選手とエルマズ選手のダブルボランチ” に「何もさせて貰えず好き放題にプレーされた」からです。
その問題に対する『応急措置』が「ミレッティ選手の右シャドー兼トップ下での起用」でした。
ミレッティが中盤でのビルドアップを(常時)サポート
ミレッティ選手がビルドアップのサポートのために中盤に下がっても攻撃力が維持されている理由は「守る側にとって厄介な選択肢が残ったまま」だからです。
- ユルディズが左サイドの前線付近に留まったまま
- ユルディズが下がる=前線での脅威が減少
- デイヴィッドがポストプレー
- プレー可能エリアに “ミレッティが空けたトップ下のスペース” も加わる
- マッケニーの DF ライン裏を狙った斜めのランニング
- “2列目に下がるデイヴィッド” との入れ替わりでスルーパスが通ると大チャンス
- 相手は中央に絞るのでユベントスは右サイドにセーフティバルブを作れる
『前線での選択肢』は誰がレジスタでも変わりありませんが、それらを有効活用するには「相手守備ブロック内の1.5列目で味方からパスを引き出せること」が前提条件。
だから、その前提条件を満たしているミレッティ選手が先発の座を掴んだ第19節サッスオーロ戦の前後でチームのパフォーマンス・クオリティーが激変したのです。
懸念点は「代えが効かない選手の疲弊」
スパレッティ監督が率いる現在のユベントスが抱えている懸念点は「代えが効かない選手の疲弊」でしょう。この問題の程度をどう軽微にして行くかがシーズン後半戦のテーマです。
ビルドアップのサポート役も担っているミレッティ選手は1試合での走行距離がチーム最長。週2試合ペースが本格化する日程では疲労蓄積が避けれません。
また、右サイドに展開してビルドアップのサポートを惜しまないカルル選手は公式戦全試合先発フル出場中。ユルディズ選手と同様に “代えが効かない選手” であることは明らかでしょう。
こうした選手の疲労を(補強による選手獲得を含めて)どのように分散していくのかがチームに問われることになると思われます。
守備力向上が注文されているジェグロヴァ選手は「ポリターノ選手がロールモデル」ですし、選択するプレーの事前整理が求められているテュラム選手もスパレッティ監督から飛躍が期待されていることが伺えます。
チームの骨格が見えて来たため、移籍市場での戦力補強も『2026年1月上旬時点で採用中の現行システム』に当てはまる形で行われることになるでしょう。
スパレッティ監督がチーム内競争を上手く促し、チーム全体を成熟させることができるのかに注目です。