スパレッティ監督の下で捲土重来を目指すユベントスですが、主将のロカテッリ選手は “レジスタとして” 確固たる評価を確立するには至っていません。その理由は「戦術的観点での評価が乏しいから」でしょう。

パスの選択肢を最初から外すポジショニングが問題
ロカテッリ選手のレジスタとしての問題は「『相手の守備ブロック内の1.5列目』に陣取って味方からのパスを引き出そうとしないこと」でしょう。

ロカテッリ選手はサッスオーロ戦の試合終盤にミレッティ選手が見せたポジショニング(とプレー)に “極めて” 消極的です。
その結果、ロカテッリ選手出場時のビルドアップは『外回り』の一辺倒。
『内(を通すパス)』の選択肢は守備側が「睨みをきかす」だけで抑えられるため、どのチームを相手にしても攻めあぐねる展開に陥ってしまうのです。
『内』の選択肢が「存在する」と「存在しない」の差は大きい
ロカテッリ選手のビルドアップで問題なのは「選択肢が限られる」こと。
- 一般的なレジスタ:『内(を通すパス)』の選択肢が存在
- 使わない(≒『外』の選択肢を使う)
- 『内』の選択肢を使う
- ロカテッリ:『内』の選択肢が存在しない
- 『外』を使う(が唯一の選択肢)
「『相手の守備ブロック内を通す縦パス』でのビルドアップ」を求められるのではありません。
「『相手の守備ブロック内を通す縦パス』を “織り交ぜた” ビルドアップ」が求められているのです。この違いを認識したプレーをしている様子が見られないから、レジスタのロカテッリ選手への批判が続くのです。
元凶は “背後からのプレス” を毛嫌いしていること
それでもロカテッリ選手が『外一辺倒のビルドアップ』に固執する理由は「自身のリスク回避」が要因と思われます。
- 『相手の守備ブロック内の1.5列目』に陣取った場合、
- DF 陣からの縦パス
→ 相手 MF からのチェック - 味方からの横パス
→ 相手 CF のプレスバック
- DF 陣からの縦パス
ポゼッション型のチームで「レジスタのボールロスト」は序列変更の要因になりますが、選手が回避策を敢行できることも事実。
『背後からのプレスを受けないポジション(≒相手の守備ブロックの外)』に逃げる』や『ワンタッチのパントキックでボールを大きく蹴り出す』がその代表例です。
“パスを受ける際の身体の向き” や “ワンタッチのロングフィード” は「ボールロストをしたのは自分ではないとの弁明の余地を残す目的」で行うとポゼッションのクオリティーは低下します。
チームと自分自身のどちらを優先しているかは「言動」ではなく「(プレーという)行動」に基づく評価を行わなければならないでしょう。
ナポリのロボツカ選手やインテルのチャルハノール選手は『相手の守備ブロック内の1.5列目』から簡単に逃げ出しませんし、持ち場を離れた際は代わりの選手がそのスペースを使うことを伺っています。
スパレッティ監督が重用しているロカテッリ選手とテュラム選手のダブルボランチではそれができていないため、どのように成長を促して行くのかに注目です。