『トゥット・スポルト』のヴァチャゴ編集長が「ユベントスとヴラホヴィッチの “チキンレース” は痛み分けにならないよう現実的な着地点を模索すべき」と記事で主張しています。
ただ、ユベントス側は「交渉で優位となる見込みが少ない現実を見据えたシーズン戦略」を立てる必要があるでしょう。

1: セルビアのW杯出場は苦難の道
選手に退団を促す常套句として「W杯のメンバーに選出されなくなるぞ」がありますが、ヴラホヴィッチ選手のセルビア代表がW杯出場を決めるのは簡単ではありません。
- 2022 FIFA W杯・カタール大会
- ポルトガルと同居したグループAを首位通過
- セルビアはポット2
- 2026 FIFA W杯・北米大会
- グループKでイングランドと同居
- セルビアはポット2
- アルバニアとの2位争いを制し、プレーオフ経由で本大会を目指す可能性が大
2026 FIFA W杯・北米大会の欧州予選グループステージは11月で終了し、2026年3月の国際Aマッチデー期間に決勝トーナメント・プレーオフで最終出場国が決定するフォーマットです。
ラムジー選手のような「11月まで毎月予定されている代表戦だけ稼働(して成り行きを見守る)」がヴラホヴィッチ選手には可能です。このリスクを軽視すべきではないでしょう。
2: 得点数で評価される FW を取り巻く環境はラビオとは異なる
次に、「契約満了だとラビオのように新天地探しで苦労する」と忠告していますが、得点数が評価の根底にある CF は1~2年後に状況が好転しているケースが珍しくありません。
- ギェケレシュ(27歳)
- 2年前の2023年夏にイングランド2部のコベントリーからスポルティングに加入
- 今夏はアーセナル移籍を巡る騒動の渦中にいる状態
- ケーン(25歳)
- 新天地のフィオレンティーナでリーグ戦19得点
- 契約解除条項があるため、昇給を伴う契約更新が有力
『お手頃な契約解除条項を盛り込んだ現在の市場価格に基づく契約』を締結できれば、自らのパフォーマンス次第で「契約内容の更改」が可能になるのは CF の特権です。
「ユベントスでの実績がない状態で締結した巨額契約」を “教訓” にすることも選手側はできるため、ユベントスの現フロント陣が『ヴラホヴィッチ選手の案件』に対してできることはほぼ皆無と言わざるを得ません。
昨年のように青写真を描いて見切り発車をしてしまうとシーズン全体に影響を及ぼしてしまうため、地に足のついた堅実なチーム編成を行うことができるのかに注目です。