2024/25 UEFA チャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第5節が行われ、アウェイでアストン・ヴィラと対戦したユベントスは得点を決めることができず、0-0 で引き分けました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Aston Villa FC [4-2-3-1] |
Juventus FC [4-1-4-1] |
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GK | 23: E・マルティネス | 29: ディ・グレゴリオ |
DF | 2: キャッシュ 3: ジエゴ・カルロス 14: パウ・トーレス 12: ディーニュ |
37: サヴォナ 15: カルル 4: ガッティ 27: カンビアーゾ |
MF | 44: カマラ 8: ティーレマンス |
5: ロカテッリ (C) |
31: ベイリー 27: ロジャース 7: マッギン (C) |
7: コンセイソン 8: コープマイネルス 19: テュラム 10: ユルディズ |
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FW | 11: ワトキンス | 22: T・ウェア |
アストン・ヴィラのエメリ監督は 4-2-3-1 を選択。ワトキンス選手を CF にベイリー、ロジャース、マッギンの3選手が2列目からサポートする布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1 を選択。急造の CF にはT・ウェア選手を配置し、ガッティ選手を2試合連続で左 CB に起用して試合に臨みます。
試合は両チームともに最終ラインでボールを保持し、相手チームが食い付くのを誘う展開で始まる。
最初に決定機を作ったのはアストン・ヴィラ。13分にベイリーの突破からワトキンスがシュートを放つもブロックされて CK に。この右 CK にパウ・トレスがニアで合わせたが、シュートはクロスバーの上を通過する。
アストン・ヴィラは25分にロングスローからマッギンがシュートを放つもロカテッリがブロック。ユベントスはサヴォナが返す刀でカウンターを繰り出すも、クロスは GK マルティネスに抑えられてしまう。
35分にはリスタートから縦パスを受けたワトキンスのシュートが枠を捉えるも GK ディ・グレゴリオがブロック。ユベントスは再びカウンターからT・ウェアが狙うも、シュートは枠を捉えない。
ホームのアストン・ヴィラは46分にペナルティーエリア寸前で得た FK をディーニュが狙ったが、シュートはクロスバーを直撃。前半は 0-0 で終了する。
後半で先に惜しい場面を作ったのはユベントス。48分に右サイドを突破したコンセイソンの折り返しがパウ・トレスに当たるも、GK マルティネスがストップ。対するアストン・ヴィラはマッギンがフィジカルを活かした突破で応戦する。
コンセイソンの突破が効き始めたユベントスは64分にコープマイネルスが入れた右 CK から CK を獲得したコンセイソンがファーでヘディングシュート。しかし、コールラインぎりぎりで GK マルティネスがかき出してゴールとはならず。
一方のアストン・ヴィラは70分にベイリーの折り返しをゴール正面でマッギンが合わせたが、GK ディ・グレゴリオが右足でストップ。こちらも均衡を破れない。
決め手を欠く中で迎えた94分にティーレマンスが右サイドから入れた FK をゴール前でジエゴ・カルロスと競り合った GK ディ・グレゴリオがファンブル。これをロジャースが押し込んだが、GK へのファールと判定されて得点は取り消し。
大ブーイングの中で試合は終了となり、0-0 で両チームが勝点1を分け合う結果となった。
なお、試合に出場したユベントスの監督・選手などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 6.0
マッギンの決定機を阻むなどシュートブロックの貢献度は非常に高かったが、最後の最後で深刻な判断ミスをしてしまった。クロスに差し込まれた状態でキャッチを試みたことが間違い。
DF: サヴォナ 6.0
イングランドの雰囲気に飲み込まれた様子で試合に入ることに苦労していた。それでも決壊せずに踏み留まった精神的な成長は適切に評価されるべきだろう。
DF: カルル 6.5
ワトキンスなどアストン・ヴィラの多様な攻撃陣を巧みに制限。中央で自由を与えずにクリーンシート達成に大きく貢献した。
DF: ガッティ 6.0
左 CB として適応しつつあることをプレーで示す。カンビアーゾやテュラムが攻め上がったスペースを1人で対処せざるを得ないため、ある程度は後手に回ってしまうことは受容されるべきだろう。
DF: カンビアーゾ 6.0
ボールに触れる攻撃時の貢献度は高かったが、トランジション時に前後のスペースを突かれて攻撃の起点を作られていた。体力消耗は避けたいチーム事情で打開策が見当たらないことが難点。
DMF: ロカテッリ 6.5
スペース管理やシュートブロックなどボール非保持時の対応が素晴らしかった。ボール保持時の貢献はチームが攻めあぐねた事実が物語っている。
OMF: コンセイソン 6.5
前半はインパクトを残せなかったが、後半に入ってからはディーニュとのデュエルで優位性を確立してパフォーマンスが飛躍的に向上した。ヘディングシュートが決まっていれば、最高の夜だっただろう。
OMF: コープマイネルス 5.0
神出鬼没ではなく行方不明だった。“病み上がり” による低調なパフォーマンスは擁護すべきだが、“罹患中の強行出場” は起用すること自体が「アスリートの健康」の観点からも間違っている。
OMF: テュラム 6.0
持ち前のバイタリティーをチームの中盤 MF 陣に注入するパフォーマンスを見せていた。70分過ぎからペースがガタ落ちしていたことだけが気がかりだ。
OMF: ユルディズ 6.0
攻撃時の横幅を確保するために左サイドのライン際で待っていたのだから、プレーへの関与が少ないのは止むを得ないだろう。それで攻撃への貢献度の低さを批判されるのは不憫だ。
FW: ティモシー・ウェア 5.5
スピードを活かしたプレーはあったが、回数が少なすぎて脅威になることはなかった。配置ミスの被害者の1人と言わざるを得ない。
【交代選手など】
DF: ダニーロ 6.0
66分にサヴォナとの交代で出場。右 SB の役割を引き継ぎ、安定した守備で90分を乗り切る役割を着実に遂行した。
FW: バングーラ ー
ユルディズとの交代で82分から出場。テュラムを彷彿させる献身的なボランチ守備を見せて成長をアピールしていた。
OMF: ファジョーリ ー
テュラムに代わって86分から出場機会を得る。
チアゴ・モッタ監督 6.0
起用可能な選手が極端に限られた状況で行われたビッグマッチ2連戦をどちらもクリーンシートで乗り切った結果は評価されるべきだろう。ただ、中長期的な視点では「勝利」という結果が欲しかったことも事実だ。この結果をどう活かすかの手腕が今後の注目点だろう。
マンサーノ主審 5.5
アンフェア。ボックス内への侵入をファールで阻み続けていたユベントスのボランチ陣にカードが出なかった判定は不可思議であり、後半アディショナルタイムの得点取り消しも同様だ。