2024/25 セリエA第10節が行われ、ホームにパルマを迎えたユベントスは2度のリードを許すもT・ウェア選手のゴールで追い付くことに成功し、試合は 2-2 で引き分けました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-1-4-1] |
Parma Calcio [4-2-3-1] |
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GK | 29: ディ・グレゴリオ | 31: 鈴木彩艶 |
DF | 27: カンビアーゾ 4: ガッティ 6: ダニーロ (C) 32: カバル |
20: エノー 15: デル・プラート (C) 4: バログ 26: クリバリ |
MF | 5: ロカテッリ | 16: ケイタ 10: ベルナベ |
7: コンセイソン 16: マッケニー 19: テュラム 22: T・ウェア |
98: マン 19: ゾーム 28: ミハイラ |
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FW | 9: ヴラホヴィッチ | 13: ボニー |
ユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1 を選択。カルル選手とファジョーリ選手に代わってガッティ選手とテュラム選手が先発した他は前節のイタリア・ダービーと同じスタメンで試合に臨みます。
対するパルマのペッキア監督は 4-2-3-1 を選択。こちらはほぼ戦前の予想どおりの布陣。ボニー選手の後方2列目からマン、ゾーム、ミハイラの3選手がサポートする形で試合を迎えます。
先手を取ったのはパルマ。3分に右サイドのベルナベが入れたクロスをバログがファーサイドで折り返すと、ガッティに競り勝ったデルプラートがヘディングで押し込んでアウェイのパルマが先制する。
後手に回ったユベントスは13分にカバルのクロスにマッケニーが頭で合わせたが、シュートは GK 鈴木彩艶がストップ。こぼれ球に反応したヴラホヴィッチのシュートは枠を外してしまう。
それでもユベントスは31分に右サイドに回っていたT・ウェアからのクロスに今後はマッケニーがヘディングシュート。これがゴールネットに突き刺さり、1-1 の同点に追い付く。
仕切り直したいユベントスだったが、38分にカウンターで深い位置まで侵入することに成功したマンからの折り返しをゾームにミドルシュートで決められて2失点目。前半は 1-2 とユベントスの1点ビハインドで終了する。
ハーフタイムでの修正を図ったユベントスは49分にカウンターで反撃。持ち上がったテュラムからの展開を受けたコンセイソンが右足でクロスを入れると、T・ウェアが左足ボレーで合わせて 2-2 の同点に追い付く。
逆転したいユベントスはポゼッションを高めて攻勢を強めるが、パルマの守備陣を崩すまでには至らず。64分にはコンセイソン、68分にはヴラホヴィッチとマッケニーがゴールに迫るも決め手を欠いてしまう。
対するパルマはシャルパンティエとアルムクヴィストが83分と90分にそれぞれ絶好機を手にしたが、ディ・グレゴリオとガッティに阻まれて勝ち越しとはならず。
ラストワンチャンスに賭けるユベントスは94分に鈴木彩艶のクロスボール処理のファンブルからユルディズが素早くシュートを放つもカマラが素早くカバーをして事無きを得る。
結局、試合は 2-2 のままで終了。ユベントスは2試合連続の複数失点での引き分けとなってしまった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 5.5
試合終盤に果敢な飛び出しで勝ち越し点を防いだことは事実だが、試合全体での飛び出しの判断が不味かったことは事実だ。GK の本分が足元の技術と勘違いしているのではなかろうか。
DF: カンビアーゾ 6.0
ガス欠気味でパフォーマンスが今ひとつだったことは否めない。ただ、最もプレー時間が多い選手の1人であり、その分を差し引いた上で評価されるべきはある。
DF: ガッティ 5.5
出足に鈍さが見られたため、コンディションは万全ではないのだろう。チームとしても走力での誤魔化しが難しくなっていることは否定できない。
DF: ダニーロ 5.5
1.5人分から2人分のスペース管理を1人で行うのは “健康体で絶好調のブレメル” でも不可能なことだ。新たなスケープゴートにされているのは不憫でならない。
DF: カバル 6.0
守備での劣化を感じさせていない唯一の選手だったが、視点を変えればプレー時間が短いのでまだ疲弊していないだけとも言える。個人能力とは別の懸念を抱えていることが心配だ。
DMF: ロカテッリ 6.0
DF ラインの前に置かれた盾として機能し、周囲の味方に対してボールを的確に配球していたことはプラス。その一方で DF ラインが相手に晒されないよう前方の味方に的確な指示を出す役割も担うべきだ。
OMF: コンセイソン 6.5
持ち前の攻撃力はこの日も健在だった。持ち味を存分に発揮する立ち位置は良いが、チームがカウンターでピンチを招いているからには「カウンター抑止での貢献」も要求される必要がある。
OMF: マッケニー 6.5
走力を活かして2列目からの飛び出しやカバーリングでチームに貢献。走ることが前提のチームで欠かすことができない戦力として機能していた。
OMF: テュラム 6.0
能力が備わっていることをプレーで示していたが、任された前方へのプレスに出たタイミングでカウンターを放たれてチームはピンチに陥っていた。チームのプレス戦術そのものを見直すべきだろう。
OMF: ティモシー・ウェア 6.5
1ゴール1アシストと結果を残した。持ち前の器用さが左右両方で WG として発揮できることに大きな意味がある。左サイドでは攻守両面でのプレー精度を上げて行くことが課題となるだろう。
FW: ヴラホヴィッチ 5.5
ビルドアップでパスの受け手になれずに試合からは消え、ゴール前に姿を現しては決定力不足で印象を悪化させる負のスパイラルに陥っていた。
【交代選手など】
DF: サヴォナ 6.0
59分にカバルとの交代で出場。右 SB としてプレーする。冷やっとする場面もあったが、事なきを得たことがプラス。
OMF: ユルディズ 6.0
ウェアとの交代で59分から出場する。前節で途中出場でドッピエッタを決めている選手への監視は厳しく簡単ではなかったが、左サイドでの貢献度を最大にしようと試みていた。
OMF: コープマイネルス 6.0
71分にマッケニーとの交代で出場。万能型として中盤の様々な場所に顔を出していたが、同点の局面で後方にも顔を出したことで攻撃のスピードアップに支障が生じたことは否定できない。
OMF: ファジョーリ ー
テュラムとの交代で84分から出場する。
チアゴ・モッタ監督 5.0
昨シーズンのボローニャは週1試合の日程で相手に走り勝てたから堅守になっていただけなのではなかろうか。守備の構築能力が疑われても止むを得ない。最初の正念場が訪れた。
ズッフェーリ主審 6.5
ユベントス戦では初となる主審だったが、舞い上がることなく黒子役として試合を円滑に進行させていた。今度は注目度の高い週末の試合で再開することになるだろう。審判団としても良かった。