2024/25 UEFA チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節が行われ、ホームにシュトゥットガルトを迎えたユベントスは後半アディショナルタイムに決勝点を許し、0-1 で敗れました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-1-4-1] |
VfB Stuttgart [4-2-3-1] |
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GK | 1: ペリン | 33: ニューベル |
DF | 37: サヴォナ 15: カルル 6: ダニーロ (C) 32: カバル |
4: ヴァグノマン 29: ルオー 24: シャボー 7: ミッテルシュテット |
MF | 21: ファジョーリ | 16: カラソル (C) 6: スティラー |
7: コンセイソン 16: マッケニー 19: テュラム 10: ユルディズ |
8: ミロー 26: ウンダフ 18: レヴェリング |
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FW | 9: ヴラホヴィッチ | 9: デミロヴィッチ |
ユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1 を選択。ラツィオ戦から6選手を入れ替え、ダニーロ選手が左 CB で先発。コンセイソン選手とマッケニー選手も先発に復帰をして試合に臨みます。
対するシュトゥットガルトのヘーネス監督は 4-2-3-1 を選択。こちらは戦前に予想された選手が先発。デミロヴィッチ選手のポストプレーからミロー、ウンダフ、レヴェリングの3選手が2列目からサポートする布陣で試合を迎えます。
主導権を握ったのはアウェイのシュトゥットガルト。ユベントスの緩いプレスを簡単にすり抜けてミッテルシュテットやウンダフのシュートが立ち上がりから GK ペリンを脅かす。
対するユベントスは20分にファジョーリが FK を直接狙うもボールはポストの左を通過。
リズムを掴めないユベントスは29分にミローのスルーパスに反応したデミロヴィッチに強烈なシュートを放たれるが、これは右ポストを直撃。直後に起きたサヴォナのパスミスはウンダフのシュートが GK ペリンの正面を突いて難を逃れる。
41分にはスティラーのクロスにサヴォナの背後から動き出したウンダフのヘディングシュートが枠を捉えたが、GK ペリンが好セーブで応戦。
前半はユベントスが防戦一方の展開だったものの、0-0 のスコアで終了する。
後半で先にゴールネットを揺らしたのはシュトゥットガルト。スイングパスに反応したカバルの背後を突いたウンダフが豪快なミドルシュートを突き刺すも、VAR でトラップ時のハンドと判定されてゴールは認められず。
攻めるシュトゥットガルトは60分にテュラムを囲んでボールを突き出すとレヴェリングの折り返しにデミロヴィッチが右足でワンタッチシュート。だが、これも GK ペリンが好守で CK に逃れる。
劣勢のユベントスは66分に左サイドからのクロスをクリアされたボールを回収したテュラムがミドルシュートを放つが、これはゴール前に人数がいたシュトゥットガルトの守備陣が難なくクリアをする。
内容が芳しくないユベントスは81分に FK をシャボーが折り返したところに詰めたルオーをダニーロが前蹴りをする形となり、VAR で PK を献上し、2枚目のイエローでダニーロは退場となってしまうも、ミローの PK は GK ペリンがストップ。ユベントスは徳俵の上で踏み留まる。
しかし、喜びは束の間。後半アディショナルタイムの92分にカラソルの縦パスから途中出場のトゥレにミローとのワンツーで中央突破からの決勝点を許して万事休す。試合は 0-1 で終了した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 7.5
素晴らしい GK として実力を十二分に示していた。1失点で済んだのはペリン抜きでは考えられない。
DF: サヴォナ 5.0
ボールを受ける準備の時から保持するまでの身体の向きが不味い改善点を突かれてリズムを崩す。視野の広さや純粋な対応力など課題が一気に噴出した試合となった。
DF: カルル 5.5
良いプレーを継続していたが、最後の最後に集中力が切れてトゥレに中央突破を許して決勝点を献上してしまった結果だけが大いに悔やまれる。
DF: ダニーロ 5.0
PK を献上した挙句に退場となってしまったことは容認できない。だが、DF ラインの前に盾が設置されておらず、相手攻撃陣の脅威に晒され続けたことには同情を禁じ得ない。
DF: カバル 5.5
最初から最後まで手堅いプレーを継続していた。選手個人としては及第点に相当するが、チームが機能していなかったことで評価が高まらないことが残念だ。
DMF: ファジョーリ 5.5
中盤でのボールの配球役は遂行していたものの、次の1手を見据えた有効打を繰り出せなかったことが反省点であり改善点。地道に取り組んで行くことが求められる。
OMF: コンセイソン 5.5
積極性はあったが、相手が守備を重要視するエリアで脅威となるには何かを欠いていた。ミッテルシュテットの攻撃参加を制限できなかったこともマイナス。
OMF: マッケニー 5.0
左大腿部の問題から回復直後で “慣らし運転” だったことは否めない。パフォーマンスは良くなかったが、ライプツィヒ戦のような走力を求めることが根本的な間違い。
OMF: テュラム 5.5
ラツィオ戦でD・ルイスが担っていた役割を担当し、中盤での攻守のバランスを保つために尽力していた。ただ、DF ラインの盾として役割やビルドアップでの貢献など改善点が示されたことも事実だ。
OMF: ユルディズ 5.0
左サイドを主戦場にベストは尽くしていたが、得点を期待させるほどのインパクトはなかった。対面する相手を固定したのであれば、チームで連動した攻撃を仕掛けたいところだ。
FW: ヴラホヴィッチ 5.0
相手 CB のマークに隠れる形となり、ボールタッチ数も極めて少ない試合だった。味方が初期プレスの餌食になっていたことは事実だが、裏抜けを狙うなど奥行きを使った攻撃を匂わせるための献身性はあっても良かったはずだ。
【交代選手など】
DF: カンビアーゾ 6.0
55分にサヴォナとの交代で出場。ボールを保持して前進するための投入となったが、チームの思惑どおりには進まず。その一方で決勝点を許した際に責任の一端を負うこととなった。
DMF: ロカテッリ 6.0
マッケニーに代わって55分から出場する。試合の構図が変わらなかったことが評価を物語っている。
OMF: ティモシー・ウェア 6.0
コンセイソンとの交代で55分から出場機会を得る。縦方向への突破と鋭いクロスでチャンスの演出をして期待に応えていた。
OMF: アジッチ 5.5
68分にヴラホヴィッチとの交代で出場する。何も良いところがなかったヴラホヴィッチよりは良かったが、脅威とはならなった。
DF: ローヒ ー
90分にテュラムとの交代で出場し、チャンピオンズリーグでのデビューを果たす。
チアゴ・モッタ監督 4.5
中断期間明けで2試合続けて凡戦だった現実は重く受け止めるべきだろう。その間のスカウティングと準備が問われるからだ。ラツィオ戦でロマニョーリの退場がなければ、結果がどうなっていたかは分からない。週末のインテル戦に向けた懸念が増してしまった。
エスコス主審 6.5
VAR を活用して公平にジャッジしていた。ダニーロが与えた PK に関する判定は不可抗力の部分もあったので酷だが、それなら48分にウンダフがトラップ時のハンドを取られて得点を取り消された方が酷だ。審判団は一貫して公平だった。