2024/25 UEFA チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第1節が行われ、ホームに PSV を迎えたユベントスはユルディズ選手のゴールを皮切りに3得点を奪い、3-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-2-3-1] |
PSV Eindhoven [4-3-3] |
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GK | 29: ディ・グレゴリオ | 16: ドロンメル |
DF | 15: カルル 4: ガッティ (C) 3: ブレメル 27: カンビアーゾ |
37: レデスマ 6: フラミンゴ 18: ボスカリ 32: ダムス |
MF | 16: マッケニー 5: ロカテッリ |
20: ティル 22: スハウテン 23: フェールマン |
1: N・ゴンサレス 8: コープマイネルス 10: ユルディズ |
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FW | 9: ヴラホヴィッチ | 11: バカヨコ 9: デ・ヨング (C) 7: ティルマン |
ユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-2-3-1 を選択。GK ディ・グレゴリオ選手とボランチのマッケニー選手が入れ替わった以外はセリエA第4節エンポリ戦と同じ先発メンバーで試合に臨みます。
対する PSV のボス監督は 4-3-3 を選択。正 GK のベニテス選手が出産に立ち会うために離脱したものの、フィールドプレーヤーは予想されたメンバーが先発する布陣で試合を迎えます。
先に主導権を握ったのはアウェイの PSV。ポゼッション率を高め、右サイドからの仕掛けを合図にフェールマンやティルがシュートを放つ。
均衡が破れたのは21分。劣勢だったユベントスはN・ゴンサレスが左サイドに展開すると、カットインを仕掛けたユルディズがゴール右上に巻いたシュートを決めて先制に成功する。
勢いに乗ったユベントスは24分に左サイドを突破したコープマイネルスのクロスにマッケニーが合わせるも GK ドロンメルが左足でストップ。追加点の機会を逸してしまう。
それでもユベントスは27分にコープマイネルスが逆サイドに展開すると、N・ゴンサレスがスピードで右サイドを突破してクロス。これをマッケニーが押し込み、ユベントスのリードは2点に拡大する。
対する PSV は40分に再び右サイドから GK と DF ラインの間にクロスを送り込んだが、クロスはガッティが CK に逃れてシュートには持ち込めず。前半は 2-0 とユベントスが2点のリードで折り返す。
後半で先にスコアを動かしたのもユベントス。52分にコープマイネルスがボール奪取に成功すると左サイドに開いたヴラホヴィッチがクロス。これをN・ゴンサレスが押し込み、3-0 と勝利を大きく手繰り寄せる。
ユベントスは65分にロングカウンターを発動させたN・ゴンサレスからの “お礼” のパスを受けたヴラホヴィッチが狙うもシュートは枠の右。ヴラホヴィッチは85分にも決定機を得たが、ゴールには結び付かない。
対する PSV は途中出場のサイバリが気を吐く。75分以降に反転シュートとロングシュートを枠内に飛ばしていたサイバリは93分にバカヨコからのパスを素早く処理し、左足でのシュートを突き刺して1点を返す。
しかし、3点のリードは重く、このまま試合終了のホイッスル。試合は 3-1 で終了し、チアゴ・モッタ監督は監督としてのチャンピオンズリーグ初陣を勝利で飾ることに成功した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 6.0
開始直後は硬さが見られたが、時間の経過とともにパフォーマンスが安定し始めた。最後の最後に失点してしまったものの、同じ選手に立て続けにシュートを許した責任を問われるのは酷だ。
DF: カルル 6.5
エンポリ戦での好パフォーマンスを PSV 戦でも示す。カットインを制限し、N・ゴンサレスの動きに呼応して自己犠牲のフリーランニングを惜しみなく敢行するなど高い献身性を示していた。
DF: ガッティ 6.5
開始直後に簡単に入れ替われてピンチを招いたが、事なきを得た後は落ち着きを取り戻していた。週末に控えるナポリ戦のために早退したことはチーム戦術としても正しい。
DF: ブレメル 6.5
守備対応は強固で相手へのプレゼントパスすら問題にならなかった。最後のサイバリにゴールを許してしまったが、勝敗が決した後なので反省点にすれば十分だろう。
DF: カンビアーゾ 6.0
試合と通してバカヨコとの対戦に苦戦。その一方でユルディズと攻撃に転じた際は威力を発揮し、火力で上回ったことが勝利を引き寄せる結果となった。
DMF: マッケニー 7.0
攻撃でも守備でも深さを確保する素晴らしいパフォーマンスだった。ゴール前に顔を出して決定機を活かし、裏抜けを狙ったデ・ヨングからボール奪取を決めるなど良い内容だった。
DMF: ロカテッリ 6.5
DF ラインの前でボールを動かし、効果的な攻撃を展開していた。週末のナポリ戦を見据えて 3-0 の時点でガッティとともに早退した事実が何よりの自信になるだろう。
OMF: ニコラス・ゴンサレス 7.0
右サイドでのアイソレーション状態からの仕掛けで PSV の守備陣を何度も切り裂いていた。結果を残せたことで視野が得られる相乗効果が出ており、セリエAの試合への還元が期待される。
OMF: コープマイネルス 7.0
ボール奪取やスイングパスで局面を一変させる効果的なプレーでチームに貢献。周囲との連携も上々で攻撃を上手く演出していた。守備ではマッケニーとのダブルボランチでも貢献していた。
OMF: ユルディズ 7.0
強烈な先制ゴールで相手に渡っていた主導権を奪還することに成功した。その際に発見した突破口が追加点の足がかりとなっており、貢献度は間違いなく抜きん出ていた。
FW: ヴラホヴィッチ 6.0
前線で献身的に汗をかき続けたが、ストライカーに最も要求されている得点では期待に応えることはできなかった。大一番で結果を出せば批判は小さくなるため、落ち着いて試合に臨めるか次第だ。
【交代選手など】
DF: ダニーロ 6.0
56分にガッティとの交代で出場。右 CB としてプレーし、時間帯によってはブレメルと左右を入れ替えるなど実戦テストを行っていた。クリーンシートで終えたかったことは事実だ。
DMF: テュラム 6.0
ロカテッリに代わって56分から出場する。フィジカルとカバーリングで存在感を発揮していた。勝敗が決した後でインパクトを与えるには適した状況ではなかった。
OMF: ファジョーリ 6.0
68分にユルディズとの交代で出場。左サイドのアタッキングハーフとしての役割を引き継ぐ。ユルディズとは明らかにタイプが異なるため、今後に起用されるポジションが注目点だろう。
OMF: ティモシー・ウェア 6.0
N・ゴンサレスに代わって68分から出場。持ち前の加速力を活かしてスペースへのドリブルで存在感を発揮しようと試みていたが、インパクトを残すまでには至らなかった。
DMF: ドウグラス・ルイス ー
75分にマッケニーとの交代で出場機会を得る。淡々としたプレーに終始していた。
チアゴ・モッタ監督 7.0
マッケニーを先発に抜擢した最小限の戦術変更で最大限の成果を得ることに成功した。また、ユルディズが発見した突破口から様々な攻撃パターンで得点に結び付けたことは攻撃を信条とする自らのスタイルを見せ付ける形にもなっていた。
エルナンデス主審 6.0
レフリングは安定していたが、ハーフタイムを機にファールを取る基準が変わったことが懸念点だろう。ただ、取るべきファールを流していた基準を是正したのだから良い修正だったと評されるはずだ。