2024/25セリエA第4節が行われ、アウェイでエンポリと対戦したユベントスは決定機を活かし切ることができず、2試合連続で 0-0 の引き分けとなりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです
Empoli FC [3-4-2-1] |
Juventus FC [4-2-3-1] |
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GK | 23: バスケス | 1: ペリン |
DF | 2: ゴグリチゼ 34: イスマイリ 21: ヴィーティ |
15: カルル 4: ガッティ (C) 3: ブレメル 27: カンビアーゾ |
MF | 11: ギャシ 5: グラッシ (C) 6: ヘンダーソン 3: ペッツェッラ |
5: ロカテッリ 26: D・ルイス |
1: N・ゴンサレス 8: コープマイネルス 10: ユルディズ |
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FW | 99: エスポージト 93: マレー |
9: ヴラホヴィッチ |
29: コロンボ |
(ベンチ入り禁止処分の)エンポリのダヴェルサ監督に代わって指揮を取るスッロ副監督は 3-4-2-1 を選択。コロンボ選手を CF に配置し、2列目にエスポージト選手とマレー選手を起用する陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-2-3-1 を選択。こちらは GK にペリン選手を起用。カンビアーゾ選手を左 SB に回し、右サイドはカルル選手とN・ゴンザレス選手を起用して試合に臨みます。
試合は立ち上がりからミドルブロックを敷くエンポリの背後を狙うヴラホヴィッチの走り込みからのシュートをエンポリの CB がシュートブロックで応じる展開で始まる。
ホームのエンポリは11分にペッツェッラのクロスにギャシが飛び込むもカルルが CK にクリア。19分にはコロンボのポストプレーからマレーのミドルが枠を捉えるも、GK ペリンがキャッチする。
チャンスを作り出せないユベントスは36分にD・ルイスがショートコーナーで再開すると、コープマイネルスのクロスにガッティが高い打点のヘディングシュートで反応。だが、GK バスケスが好セーブで CK に逃れる。
対するエンポリも42分に右 CK からゴール前での混戦状態を作り出したが、シュートを放つなど押し込むことはできず。前半は 0-0 で終了する。
ハーフタイムでの立て直し策が機能したのはユベントス。
50分にN・ゴンサレスの長距離スルーパスに反応して抜け出したヴラホヴィッチが左足で狙うも飛び出して来た GK バスケスがブロック。53分にはカンビアーゾのクロスにコープマイネルスが左足アウトで合わせるも GK バスケスの牙城は崩れない。
膠着状態を崩せないと見たチアゴ・モッタ監督は65分にダブルボランチと両 WG の4枚替えを敢行。力関係の構図を変えようと試みる。
だが、次の決定機が訪れたのはホームのエンポリ73分に前後左右の短いパス交換から最後は CF のポストプレーから走り込んだグラッシがシュート。しかし、GK ペリンの正面を突いてしまう。
焦りが見え始めたユベントスに対し、エンポリは試合終了間際にマレーとギャシが惜しいシュートを放つもユベントス守備陣の奮闘によってゴールとはならず。
結局、試合は 0-0 のままで終了。両チームが勝点1を分け合う結果となった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
第3節までと同様に傍観者でいたかったが、シュートやクロスに対応する必要はあった。今季初出場を無難に終えれたことが収穫材料。
DF: カルル 6.0
サイドバックとして効果的なプレーがあったとは評しにくい。だが、センターバックとして良いシュートブロックでピンチの芽を摘み取ったことは大きい。適応を順調に進めて欲しい。
DF: ガッティ 6.5
最後まで集中力を切らさず、ゲームキャプテンに望まれる姿をプレーで体現していた。噂される契約延長は選手側の希望額が通るだろう。通さないほうが新たな火種となる。
DF: ブレメル 6.0
強固な壁であったことは事実だが、相手 CF が苦もなくポストプレーで時間を作り、サイドの選手がカットインからストレスを感じず侵入できている場面が散見され始めていることが気がかりだ。
DF: カンビアーゾ 6.0
ロングスプリントなどを駆使し、チーム全体の重心を押し上げていた効果は高く評価される。だが、そのプレーに呼応して決定機を得点に結び付ける選手が不在だった。
DMF: ロカテッリ 5.5
良くボールに触れていた。それだけだった。“モッタ・ボール” と揶揄されても止むを得ない。
DMF: ドウグラス・ルイス 5.5
中盤でバランサー役を担っていた。足元の技術とプレミアの当たりを苦にしないフィジカルが特長の選手のはずだが、エンポリ戦でのタスクは的確だったのだろうか。
OMF: ニコラス・ゴンサレス 5.5
ハイライトシーンで映えるスルーパスはあったが、ほとんどの場面ではフィレンツェへの敵対心を剥き出しにするエンポリ守備時に削られていた。11分のスリップでペースを掴めなかったのだろう。
OMF: コープマイネルス 6.0
個のテクニックは素晴らしいものがあると示したものの、周囲の味方との連携で脅威を作り出すことはなかった。攻撃の全権タスクを得ると予想されるため、早い時期に結果で示す必要がある。
OMF: ユルディズ 5.5
立ち上がりにヴラホヴィッチへの良いスルーパスを通して決定機を創出したものの、その後は試合から消えていた。左大外で横幅を確保させる役割が適切なのかは今後も適宜確認すべきだ。
FW: ヴラホヴィッチ 5.0
リーダーとしての姿勢が評価されているのだそうだ。ストライカーに必要なのはゴールであり、頑張っている姿や鼓舞している姿が評価されるのであれば内容が悪かったことと同義である。
【交代選手など】
DMF: テュラム 6.0
66分にD・ルイスとの交代で出場。DF ライン前でのアンカー役として負傷からの復帰を果たす。
DMF: ファジョーリ 5.5
66分にロカテッリに代わって出場する。攻勢を強めようとスペースに顔を出してボールを引き取るも局面は変わらず。危ないボールロストもある不安定なプレーぶりだった。
OMF: ティモシー・ウェア 6.0
N・ゴンサレスとの交代で66分から出場。持ち前の縦へのスピードを活かした突破からチャンスを作ったが、エンポリが守備ラインを下げた後は威力が半減して打つ手なしの状態だった。
OMF: バングーラ 5.5
ユルディズに代わって66から出場機会を得る。縦方向に自慢のスピードで持ちだそうとするもゴグリチゼに難なく奪われ、フィジカルの乏しさでスローインも取れずと多くの教訓を得た試合となった。
チアゴ・モッタ監督 5.5
試合中に攻撃のリズムを上げ下げすることにに苦労し、時間の経過とともに守り慣れたエンポリを崩せずにゴールレスで終える結果となった。状況打開策をプレシーズンキャンプの時から密かに仕込んでいたのかが問われることになりそうだ。
ディ・ベッロ主審 6.0
N・ゴンサレスへの足首タックルはカードの対象とすべきだったが、カウンターをアメフトタックルで防いだユベントスの面々も黙認されていたので基準は妥当と言えるだろう。負傷離脱者が出なかったことが救いだ。