『ガゼッタ・デッロ・スポルト』や『スカイ・イタリア』などによりますと、ユベントスがミランのピエール・カルル選手の獲得に迫っているとのことです。
既存の CB 陣が放出および構想外通告で手薄になった後に『カルル選手の獲得』に乗り出しているのですから、「フロント陣の動きの不味さが浮き彫りになっただけ」と言わざるを得ないでしょう。
カルル選手は2000年6月生まれの24歳。フランス・リヨン出身で2020年夏にリヨンからミランに加入した CB です。
ミランがカルル選手を “国内のライバル” であるユベントスに売却を容認する構えを見せている理由は「左利きの CB であるパヴロヴィッチ選手を獲得したから」でしょう。
LSB | LCB | RCB | RSB | |
---|---|---|---|---|
戦 力 |
テオ | パヴロヴィッチ | トモリ | カラブリア |
ガッビア | チャウ | エメルソン | ||
ヒメネス | テラッチアーノ | |||
売 | カルル | フロレンツィ |
その結果、ミラン CB 陣の中で序列が低いカルル選手(とチャウ選手)は「適切な移籍金が提示されれば放出は可能」となりました。
現状で “本職の CB がブレメル選手とガッティ選手の2人しかないユベントス” はカルル選手を以下の条件で獲得することを目論んでいると思われます。
- 総額2000万ユーロ弱での “実態は” 買取 OP が付随した期限付き移籍:
- レンタル料: 400万ユーロ
- 完全移籍時の移籍金: 1400万ユーロ前後
- 「クラブがCL出場権獲得」かつ「選手が70%弱の公式戦出場」で買取義務が発動
- 買取義務が発動しなかった場合も同額での買取 OP を保有
ただ、これだと交渉は上手く行かないでしょう。上述の条件だとカルル選手と所属クラブであるミランの双方にメリットが少ないからです。
買取オプションが付随した期限付き移籍は “国内のライバルを助けることになるミラン” はクラブとして容認できません。したがって、ディ・グレゴリオ選手と移籍形態と同じ「買取義務」を要求するでしょう。
ミランは「カルル選手を今夏の移籍市場で是が非でも放出しなければならないチーム編成ではない」からです。
また、カルル選手は負傷離脱が相次いだことで 2023/24 シーズンは11試合505分の出場に留まりました。この点を踏まえて、ユベントスのフロント陣がどのような判断を下すのかにも注目です。