ユベントスは公式サイト上でブレメル選手との契約を2029年夏まで1年延長したと発表いたしました。「(2025年夏に効力を持つと言われている)契約解除条項がどう変化したのか」が注目点になるでしょう。
ブレメル選手は1997年3月生まれの27歳。ブラジル出身の CB で2022年夏にトリノから移籍金4100万ユーロ+ボーナスの5年契約でユベントスに加入し、2023年12月末に2028年夏まで契約を延長しています。
今回の契約延長でブレメル選手に要する『年間の減価償却費』は156万ユーロの削減となりました。
- ブレメル選手の残存簿価
- 2023年12月末: 3500万ユーロ
- 減価償却費: 年間778万ユーロ
- 2023/24 シーズン下半期で389万ユーロを償却
- 2024年6月末: 3111万ユーロ
- 減価償却費(新): 年間622万ユーロ
- 減価償却の期間は2029年夏までの5年間
- 2023年12月末: 3500万ユーロ
ブレメル選手は「今回の契約延長で年俸が推定500万ユーロから600万ユーロへの昇給が行われた」と見られています。
『減価償却費の圧縮分』を『今回の昇給』に回すことで『ブレメル選手に要する年間の人件費』は「微増」で済むため、クラブとして「ブレメルは必要戦力」を契約で示した形になるでしょう。
今回の契約延長における最大の注目点は「ブレメル選手の契約に付随している契約解除条項がどうなったか」です。
ブレメル選手の契約には「2025年夏に有効となる約6000万ユーロの契約解除条項が存在している」と噂されており、それを行使された際に「費用対効果が見合った後任の即戦力 CB を獲得すること」は簡単ではありません。
“28歳になったブレメル選手” を2025年夏に契約解除条項を使って獲得するクラブは実在すると考えられるからです。
そのため、ユベントスは『昇給を伴った1年の契約延長』を対価に「ブレメル選手を引き抜かれる可能性を下げる目的」で『契約解除金の引き上げ』や『契約解除条項の撤廃』を行うことに成功したものと見られています。
将来的な懸念点としては「新契約の後半期間で “30歳を超えたブレメル選手” が年間2000万ユーロの人件費に見合った費用対効果を示すのは苦しくなること」でしょう。
今シーズンからの3年でブレメル選手が『パフォーマンス面での貯金』をどれだけ作ることができるのかに注目です。