『トゥット・スポルト』によりますと、代理人のジョルジュ・メンデス氏がマンチェスター・シティでの立場を失っているカンセロ選手の売り込みをユベントスやインテルに行ったとのことです。
交渉が成立するかは「ユベントスのカンセロ選手への評価次第」と言えるでしょう。
メンデス氏がカンセロ選手の売り込みを行なった理由は「カンセロ選手の居場所が “現在の” マンチェスター・シティには存在しないから」でしょう。
カンセロ選手は1994年5月生まれの30歳。2019年夏にダニーロ選手との交換トレードでユベントスから移籍金6500万ユーロでマンチェスター・シティに加入。
当初は『カンセロ・ロール』と称された役割を託されるほど重用され、2022年1月に2027年夏まで契約を延長。ところが、グアルディオラ監督がシステム変更に踏み切ったことを機に(出場機会が減少して)関係が悪化。
2022/23 シーズン後半戦はバイエルン、2023/24 シーズンはバルセロナに期限付き移籍をしていました。
シティは昨季に躍進したジローナで評価を高めたヤン・コウト選手(22歳)の保有権を保持しており、右 SB が必要ならヤン・コウト選手の方がチャンスを得やすい状況にあります。
これらの状況がメンデス氏にカンセロ選手の売り込みをさせているのでしょう。
カンセロ選手の『ユベントス復帰』が実現するかは「ユベントスがカンセロ選手をどう評価しているか次第」です。
- ユベントスがカンセロ選手を必要とする背景:
- サイドバックの戦力が手薄
- 実質的にダニーロとカンビアーゾの2選手のみ
- カンセロは “両サイドバックでプレー可能” な攻撃的選手
- サイドバックの戦力が手薄
- カンセロ選手のユベントス復帰に対する懸念点:
- 残存簿価が2340万ユーロなので移籍金の要求額は約2500万ユーロ
- 減給を容認しないとチーム年俸は予算オーバー
- 守備タスクを放棄しがちの悪癖が顔を見せる時がある
カンセロ選手は「攻撃時の貢献度はチームトップクラス」ですが、「守備時に自らのタスクを放棄する悪癖が顔を見せる欠点」があります。これが所属チームでポジションを掴めなかった最大の要因でしょう。
チアゴ・モッタ監督を迎えたユベントスは『攻撃』に比重を移すと予想されますし、「攻撃面でチームトップクラスの貢献をしているから『守備のタスク』は免除されるべき」との態度を採られる可能性は否定できません。
したがって、ユベントスのフロント陣がカンセロ選手をどう評価しているかで交渉成立の実現度が変わってくるのです。
現有戦力ではシーズンを乗り切ることは難しいと予想されるサイドバックのポジションを補充するための策をどのように講じるのかに注目です。