2022/23 セリエA第33節が行われ、ホームにレッチェを迎えたユベントスはヴラホヴィッチ選手のゴールで勝ち越し、2-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [3-5-1-1] |
US Lecce [4-3-3] |
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GK | 1: シュチェスニー | 30: ファルコーネ |
DF | 3: ブレメル 19: ボヌッチ (C) 6: ダニーロ |
6: バスキロット 4: ロマニョーリ 93: ユムティティ 97: ペッツェッラ |
MF | 2: デ・シリオ 44: ファジョーリ 32: パレデス 20: ミレッティ 17: コスティッチ |
16: J・ゴンザレス 42: ヒュルマンド (C) 32: マレー |
FW | 22: ディ・マリア 9: ヴラホヴィッチ |
28: ウダン 77: シーセイ 22: バンダ |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-1-1 を選択。前節ボローニャ戦のスタメンからは7選手を入れ替え、前線はディ・マリア選手とヴラホヴィッチ選手による縦関係の2トップで試合に臨みます。
対するレッチェのバローニ監督は 4-3-3 を選択。中盤を主将のヒュルマンド選手が統率し、シーセイ選手が CF で攻撃陣を牽引する予想された形の布陣で試合を迎えます。
最初にゴールネットを揺らしたのはレッチェ。3分に右サイドのウダンからのクロスにシーセイが合わせたが副審の判定はオフサイド。VAR でもオフサイドとなり、先制点とはならず。
嫌な入りをしたユベントスだったが、15分に 25m ほどの距離で獲得した FK をパレデスが壁を巻く鋭い弾道のシュートをゴール左下に直接蹴り込んで先制に成功する。
先手を取ったユベントスは26分にファジョーリの浮き球によるラストパスにミレッティがボレーシュートで応じたが、VAR でつま先が出ていたのでオフサイドと判定されてゴールは取り消しとなってしまう。
すると、ユベントスは30分すぎにアクシデント。デ・シリオが右ひざを痛めてプレー続行不能となり、クアドラードとの交代を強いられてしまう。(前十字靭帯を負傷していて手術が必要とクラブから発表)
流れが悪くなったユベントスは36分にレッチェの左サイドからのクロスをJ・ゴンザレスと競り合ったダニーロの左手にボールが当たって PK を献上。これをシーセイがゴール右下に決め、レッチェが 1-1 の同点に追い付く。
しかし、40分にダニーロが左サイドに展開するとコスティッチからのグラウンダーのクロスをヴラホヴィッチが左足でゴール左下にシュートを突き刺し、ユベントスが 2-1 と1点をリードして前半を折り返す。
後半で先に決定機を手にしたのはユベントス。48分にディ・マリアが入れた FK をブレメルが落とし、ミレッティが左足で合わせるもボールは枠の左。リードを3点に広げる決定機を逸してしまう。
一方のレッチェは53分に右サイドから持ち上がったバスキロットが左足で強烈なミドルシュート。しかし、枠を捉えたシュートは GK シュチェスニーが横っ飛びセーブで応戦し、同点ゴールは許さない。
ユベントスは63分にパレデスの右 CK にダニーロが完璧なヘディングシュートで合わせたが、ボールは右ポストを直撃。試合の行方を決定付ける3点目を奪うことができない。
対するレッチェも79分にウダンの左 CK にシーセイが強烈なヘディングシュートで応じたが、またも GK シュチェスニーがシュートストップ。こちらは同点の決定的なチャンスを活かし切れない。
結局、後半はスコアが動かずに試合終了のホイッスル。試合は 2-1 で終了し、ユベントスがセリエAで久しぶりの勝利を手にした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
PK による失点は喫したが、バスキロットやシーセイのシュートは確実にストップ。守護神としての役割の遂行した。
DF: ブレメル 6.0
個人能力の高さは健在だったが、3バックの中央で圧倒的なプレーをしていた時と比較すると物足りなさを感じた試合だった。来週に向けての改善点だろう。
DF: ボヌッチ 6.5
久しぶりに良いボヌッチだった。流血があったからではないがキエッリーニを彷彿させるプレーを見せていた。
DF: ダニーロ 6.0
クロスを競り合った際にボールが腕に当たってしまうのは止むを得ない。ただ、腕に当たったボールを大きく跳ね上げる腕の動きだったことの印象が悪すぎた。判定のショックを引きずらずに良い縦パスを入れていたことがプラス。
WB: デ・シリオ 6.0
試合に対して良い入りを見せていただけに長期離脱が確定する重傷を負ったことが痛手だ。
MF: ファジョーリ 6.5
ミレッティやポグバなどと中盤でハーモニーを奏でる。攻撃時の相乗効果でチャンスを演出し、今後の展望の明るさをプレーで示していた。
MF: パレデス 6.5
今日のプレーをチーム状態が悪い前半戦で示すことができていれば違った未来が待っていただろう。パスやポジショニングでミスがあったとしても、一撃必殺の縦パスや FK での貢献が期待されての加入だったからだ。
MF: ミレッティ 6.0
良い局面で顔を出し、テクニックの高さでチームに貢献していた。ただ、大きな自信と飛躍のきっかけになるゴールを決めることだけができなかった。それだけが悔やまれる。
WB: コスティッチ 6.0
同胞のヴラホヴィッチのゴールをアシスト。コンディションが上向きであることも心強い。
FW: ディ・マリア 6.0
中盤からボールを引き出し、前線や攻撃参加をしてきた味方に展開するという期待された仕事でチームに貢献。シーズン最終盤での貢献が不可欠な存在であるだけに起用方法が鍵となるだろう。
FW: ヴラホヴィッチ 6.5
流れの中から久しぶりのゴールを奪取。ユムティティのマークに苦しみはしたが、ゴールの場面では動き直しでマークを巧みに外してコースにシュートを決めていた。チームとして得点機の形を作れればゴール数は増えるだろう。
【交代選手など】
WB: クアドラード 5.5
33分にデ・シリオとの交代で急遽出場。出場したとしても後半の途中からと想定されていた影響は否めず。バンダとのマッチアップに苦戦していた。
MF: ポグバ 6.0
73分にファジョーリとの交代で出場する。フィジカルとテクニックが同居するモンスターぶりで右サイドの角度のない場所を突破して決定機を作るなどコンディション次第であることを如実に示していた。
FW: キエーザ 5.5
ディ・マリアに代わって73分から出場。試合に入ることに苦労し、ポグバとは対照的な出来だった。
DF: ガッティ ー
ブレメルとの交代で87分から出場。
MF: ロカテッリ ー
パレデスとの交代で87分から出場。
アッレグリ監督 6.0
前半にアクシデントで動揺が隠せない状況で失点を喫して同点に追いつかれたが、ヴラホヴィッチのシュート能力に救われる結果となった。シーズン最終盤で個々の選手による貢献度が計算できる状況となっているだけに起用方法が結果を必然的に左右することになるだろう。
フルノー主審 6.0
VAR の介入が多い試合だったが判定基準は妥当だった。ダニーロのハンドは腕の動きで PK に値するし、ミレッティはわずかにオフサイドだった。ポグバが倒されたシーンでの判定だけが疑義を呈することになると思われる。