2022/23 セリエA第20節が行われ、ホームにモンツァを迎えたユベントスは前半に喫した2失点を挽回できず 0-2 で敗れました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [3-5-1-1] |
AC Monza [3-4-2-1] |
|
---|---|---|
GK | 1: シュチェスニー | 16: ディ・グレゴリオ |
DF | 15: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
55: イッツォ 3: パブロ・マリ 5: カルディローラ |
MF | 2: デ・シリオ 44: ファジョーリ 32: パレデス 25: ラビオ 17: コスティッチ |
84: シウリア 6: ロヴェッラ 7: マチン 30: C・アウグスト |
FW | 22: ディ・マリア 18: ケーン |
32: ペッシーナ (C) 17: カプラーリ 47: モタ |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-1-1 を選択。右 WB には負傷明けのデ・シリオ選手を配置。パレデス選手とディ・マリア選手のアルゼンチン代表コンビを先発に起用して試合に臨みます。
対するモンツァのパッラディーの監督は 3-4-2-1 を選択。ロヴェッラ選手とマチン選手がダブルボランチを組み、最前線の CF にはユベントス・Bチームに在籍歴があるモタ選手を起用して試合を迎えます。
良い入りをしたのはアウェイのモンツァ。10分にペッシーナからの縦パスを受けたカプラーリが中央にカットインしてシュートをゴール左下に突き刺すも VAR でゴールは取り消されてしまう。
対するユベントスは14分にファジョーリからのクロスを受けたケーンが素早くボールを処理してシュートを放つが、ボールは枠のわずかに左を通過する。
試合が動いたのは18分。モンツァはマチンのスルーパスに反応して右サイドから斜めに侵入したシウリアがシュチェスニーを破り、0-1 と先制に成功する。
スコアを振り出しに戻したいユベントスだったが、34分にディ・マリアの縦パスが引っかかるとC・アウグストが左サイドをドリブル突破。ラストパスを受けたモタが冷静に決定機を沈め、0-2 と2点のリードで折り返す。
アッレグリ監督は後半開始と同時にパレデス、ファジョーリ、コスティッチの3人に変えてロカテッリ、スーレ、イリングの3選手を投入。システムを 4-4-2 に変更して巻き返しを図る。
だが、立ちはだかったのはモンツァの守護神ディ・グレゴリオ。猛攻を仕掛けるユベントスは62分にロカテッリ、65分にミリクが枠内にシュートを飛ばすもディ・グレゴリオが好セーブ。
75分にはディ・マリアのミドルがゴール右上へと向かったが、これも横っ飛びセーブでゴールを死守する。まずは一矢報いたいユベントスは78分にディ・マリアの FK からブレメルが押し込むもオフサイドでゴールは認められず。
すると80分に途中出場をしていたミリクが左太ももを痛めてプレー続行不可能となり、ユベントスは万事休す。試合はこのまま 0-2 で終了し、ユベントスは手痛すぎる敗戦となった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 5.5
頑張りは認めるが、3試合で10失点の惨状に対する責任の一端から逃れることはできない。
DF: ガッティ 5.0
周囲の選手とのマークの受け渡しに苦労し、課題である背中側の守備をモンツァ攻撃陣に突かれて劣勢に立たされる。現実を突き付けられていた。
DF: ブレメル 5.5
サイドではモタのスピードに苦しむが中央では必要な箇所を封鎖していた。
DF: ダニーロ 5.5
左右の両ポジションでチームを鼓舞しようとしたがそれ以前の問題だった。試合への入りを間違えたチームを主将だけで立て直せるなら苦労はない。
WB: デ・シリオ 4.5
ぶっつけ本番での起用が完全に裏目に出ていた。守備の強度が足りず、パスも満足に繋げない有様だった。
MF: ファジョーリ 5.0
サポートやカバーに忙殺されていたのだから自身の良い部分を発揮できないのは当たり前。周囲の味方のパフォーマンスがあまりに酷すぎた。
MF: パレデス 4.5
アウェイでのマッカビ・ハイファ戦を思い出させる散々な出来だった。戦力として計算できる起用方法が見当たらないのだ。移籍市場の開いている残り2日以内に PSG への返却を敢行した方が良い。
MF: ラビオ 5.5
奮起する味方が極めて限定的でピッチ上での戸惑いを隠し切れず。体力を消耗するだけに終わった。
WB: コスティッチ 4.5
対峙したシウリアとのマッチアップで攻守において劣勢だったのだから、ユーヴェ加入後のワーストゲームとの評価は避けられないだろう。
FW: ディ・マリア 5.5
前半は空気同然で存在感は消えていたが、チーム全体が開き直って前がかりになった後半ではパフォーマンスを挽回させるも遅きに失した感は否めない。
FW: ケーン 5.5
周囲からのサポートが期待できない最前線で孤軍奮闘。CF 陣が前線でサポートを得られずに苦しみ続けた昨季以降の状態を思い起こさせる試合内容だった。
【交代選手など】
MF: ロカテッリ 6.0
ファジョーリとの交代で後半開始と同時に出場。最終ラインの手前に存在するバイタルエリアのリスクを管理し、チーム全体を押し上げて攻勢に転じさせた。
FW: スーレ 6.0
パレデスとの交代で46分から出場し、4-4-2 にシステム変更した右 MF を担当。攻撃時に横幅を確保するとともに思い切りの良い仕掛けでチームを鼓舞した。
FW: イリング 6.0
46分にコスティッチに代わって出場。4-4-2 の左 MF を務め、闘志みなぎるエネルギッシュなプレーでチームに勢いを与えていた。
FW: ミリク 5.5
58分にケーンとの交代で出場する。惜しいシュートを放つなど持ち味を発揮していたが、結果を残すことはできず。80分に左太ももを痛めてプレー続行不能となる残酷な現実が残ってしまった。
FW: ヴラホヴィッチ 5.5
デ・シリオに代わり64分から出場。ゴールへの貪欲な姿勢を示していたものの長期離脱による試合勘やコンディションが鈍っていることは否定できず。復調にはもう少し時間を要することになるだろう。
アッレグリ監督 5.0
試合に向けて準備したプランを間違えた。そのことはモンツァの先制点が取り消された開始10分の時点で明らかだったが、何も手を打たずに前半を過ごしたことがマイナス評価の理由。2失点を許した後の後半から反撃に転じたものの手遅れだった。
アウレリアーノ主審 6.0
荒さのあるプレーを容認する傾向だったが、判定の基準は一定だった。両チームともに VAR の加入で正しくゴールを取り消しており、公平な判定基準を持つ審判員と評されることだろう。