2022/23 コッパ・イタリアのラウンド16が行われ、ホームにモンツァを迎えたユベントスはキエーザ選手のゴールで 2-1 と勝ち越し、準々決勝に駒を進めました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| Juventus FC [3-5-1-1] |
AC Monza [3-5-1-1] |
|
|---|---|---|
| GK | 36: ペリン | 89: クラーニョ |
| DF | 15: ガッティ 24: ルガーニ 6: ダニーロ (C) |
4: マルロン 3: パブロ・マリ 44: カルボーニ |
| MF | 8: マッケニー 44: ファジョーリ 32: パレデス 20: ミレッティ 43: イリング |
26: アントフ 28: コルパニ 32: ペッシーナ (C) 22: ラノッキア 77: ダレッサンドロ |
| FW | 30: スーレ 18: ケーン |
10: ヴァローティ 9: ギドケアー |
ユベントスのアッレグリ監督がベンチ入り禁止処分のため、代わりに指揮をするランドゥッチ副監督は 3-5-1-1 を選択。ダニーロ選手とマッケニー選手がナポリ戦から続けて先発した以外の9選手はターンオーバーを実施して試合に臨みます。
対するモンツァのパッラディーノ監督も 3-5-1-1 を選択。ギドケアー選手とヴァローティ選手が縦関係の2トップを組み、主力選手を中心にする人選で試合を迎えます。
最初にチャンスを得たのはユベントス。5分にイリングが左サイドをスピードで突破してクロスを入れると走り込んだファジョーリがミドルシュート。だが、ボールはポストのわずかに右を通過する。
良い流れを掴んだユベントスは8分にスーレがファジョーリとのコンビで右サイドを攻略。大外のマッケニーに展開するとマッケニーからのクロスにケーンが頭で合わせてユベントスが先制する。
対するモンツァは24分にコルパにの入れた右 CK からニアに侵入したヴァローティがヘディングで合わせて 1-1 の同点に追い付くことに成功する。
ユベントスは36分にパレデスが縦パスで攻撃のスイッチを入れると、ケーンのポストプレーから最後はスーレがロングシュート。しかし、枠を捕らえたシュートは GK クラーニョが好セーブで阻み勝ち越しとはならず。
前半は 1-1 で折り返すこととなる。
後半で先に決定機を得たのもユベントス。49分に中盤まで進出したダニーロからのスルーパスを受けたケーンがフィニッシュにまで持ち込んだが GK クラーニョが飛び出してセーブに成功する。
主力選手を投入して勝ち越しを狙うユベントスは75分にディ・マリアが左サイドを突破してクロスを供給。ダニーロのシュートはクロスバーに阻まれたがケーンが押し込んで勝ち越しと思われたが、ケーンの位置がオフサイドと判定されてゴールは認められず。
それでも78分にＡ・サンドロからのパスを受けたキエーザが左サイドからの個人技でモンツァの守備陣を切り裂き、最後はファーサイドに巻いたシュートを突き刺してユベントスが 2-1 と勝ち越す。
同点に追い付きたいモンツァだったがユベントスのゴールを脅かすことはできず。逆に89分にカウンターを浴びてディ・マリアに “ラボーナ” でのシュートを放たれるなど見せ場を作られてしまう。
結局、試合はこのまま 2-1 で終了。キエーザのゴールで勝ち越しに成功したユベントスが準々決勝進出を決めた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
エアポケットに侵入されて至近距離から放たれた失点だったため、正面を突いたシュートとは言えセーブは難しかっただろう。大きなトラブルに見舞われることはなかった。
DF: ガッティ 6.0
カンピオナートでの対戦から確実に進歩していることを示す。自信を付け、上昇気流を掴み取れるかだ。
DF: ルガーニ 6.0
3バックの中央でモンツァの攻撃を危なげなく封じる。昨季のような極端に偏った起用をしなければ問題に陥ることはないだろう。
DF: ダニーロ 6.5
3バックの左右両方からセンス抜群の攻撃参加でチームを後押しする。守備においても安定感が光っていた。
WB: マッケニー 6.5
DF ラインの背後へのフリーランニングでスーレからのラストパスを引き出してケーンの先制点をお膳立て。前方のスペースが保証されているポジションが好ましいタイプと言えるだろう。
MF: ファジョーリ 6.0
惜しいオープニングシュートを放つなど良い入りを見せていただけにビルドアップなど配給役としての存在感を示して欲しかったことは否めない。
MF: パレデス 5.5
技術は秀でていたが周囲とのハーモニーは限定的だった。若手選手が多く出場する試合で手本を示せなかったことはマイナス。
MF: ミレッティ 6.0
周囲を考慮するバランサーとして自らのエゴを抑制。黒子役に回っていたことを消極的と評されでも不思議ではない。
WB: イリング 6.5
持ち味であるスピードを活かして左サイドで存在感を発揮。得点を期待させるクロスを供給するなど先発起用に応えた。
FW: スーレ 6.5
トップ下のスタートポジションから周囲の味方との連携を駆使して攻撃面での存在感を発揮。相手が警戒するもう少し深い位置でカットインなどを仕掛けられるかが今後のテーマになるだろう。
FW: ケーン 6.5
マッケニーのクロスを枠に飛ばして先制点を奪取。相手 GK クラーニョの飛び出しやオフサイドで2点目とはならなかったが、最後まで最前線で存在感を放ち続けていた。
【交代選手など】
MF: ロカテッリ 6.0
61分にミレッティとの交代で出場。中盤での仕事を引き継ぎ、チームに安定感をもたらした。
FW: キエーザ 7.0
スーレに代わって61分から出場する。左サイドから個人技で突破して値千金の決勝点を奪取。自身にとっても約1年ぶりのゴールで状態の良さをアピールした。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
74分にイリングとの交代で出場。4バックの左 SB をメインに担当し、攻勢を強めるチームの一員としてプレーした。
FW: ディ・マリア 6.5
ファジョーリとの交代で74分から出場。ファイナルサードでの仕掛けで見せ場を作り、チームに攻撃で勢い付けていた。
FW: ミリク ー
ケーンとの交代で82分から出場する。
ランドゥッチ副監督 6.5
主力選手を温存した状態で勝ちたかった試合でほぼ望みどおりの結果を手にしたことは大きなプラス。ダニーロにも休養を与えたかったが、相手に先行されずに試合運びができたことを讃えるべきだろう。週末のアタランタ戦が重要になる。
ペッツート主審 6.0
ケーンが跳ね返りを押し込んだ場面でのオフサイドの判定が最も微妙だったが、VAR を用いた適切な判定が下されていた。
