2023年1月2日からイタリア国内での冬の移籍市場が開きました。『スカイ・イタリア』がユベントスの状況を整理していましたので概要を紹介いたします。
『スカイ・イタリア』が整理した主要項目は以下のとおりです。
- CL グループ敗退で普段とは異なるクリスマス
- 負傷者の復帰とヴィノーヴォの若手有望株
- ラビオとマッケニーに対する関心
- サイドバックの将来
- ディ・マリアと2023年夏の変革
「来季以降に向けた効果的な布石を(CL の早期敗退などで)予算的な制約がある状況下で打てるのか」が『フロント陣の評価項目』となっています。
具体的には「トップチームの編成バランス」と「期限付き移籍中の若手有望株の売却に向けた査定」が鍵になるでしょう。
トップチームの編成責任者(= GM)が不鮮明であることは痛手
2023年1月の移籍市場でユベントスが大型案件を成立させることは並大抵ではありません。不正会計疑惑で取締役会が総辞職をしたため、トップチームの編成責任者が不在の状況だからです。
現状のユベントスでは「新陳代謝」は(上層部が不在のままでも)可能ですが、「血の入れ替え」と表現されるような動きは難しいでしょう。
したがって、1月の移籍市場では「ユベントスのトップチーム入りを狙う若手有望株による移籍」がメインになると思われます。
“若手有望株による新陳代謝” を引き起せるか
チームの戦力は「負傷による長期離脱で前半戦を欠場した選手が復帰」することで上乗せが生じるため、結果的に『補強』と同じ意味合いを持つはずです。
その一方でユベントスには “今季で現行契約が満了する選手” が多く、「ユベントスが保有権を持つ若手有望株が『空いた席』を埋められるか」が移籍市場での動きを左右する要因になっているのです。
Po. | Name | 22/23 | 23/24 | 24/25 |
---|---|---|---|---|
WB | Cuadrado (34) | €5m | Ake / Barbieri | |
DF | A.Sandro (31) | €6m | Pellegrini / Cambiaso | |
MF | Rabiot (27) | €7m | ||
MF | Paredes (28) | €5m | Rovella | |
FW | Di Maria (34) | €7m | Soule | |
FW | Milik (28) | €3.5m | (€3.5m) | |
合計 | €33.5m | |||
GK | Szczesny (32) | €6.5m | €6.5m | Perin |
CB | Bonucci (35) | €6.5m | €6.5m | |
DF | Danilo (30) | €5m | €5m | |
CB | Rugani (27) | €3.5m | €3.5m | |
MF | Rovella (20) | (Mon) | ? | |
合計 | €21.5m | €21.5m |
移籍金を投じて即戦力選手を獲得するポジションが少ないほど『クラブ経営の自由度』が上がるため、若手有望株の成長によってチーム内の新陳代謝が促されることは歓迎すべきでしょう。
ただ、今後は「ユベントスのトップチーム入りの可能性が限りなく少なくなった元・若手有望株」が定期的に発生することになります。これらの選手が『移籍金を残す形での退団』を選択する道筋を作ることもクラブの課題です。
『修復』ではなく『布石』が要求されているユベントスのフロント陣が2023年1月の移籍市場で上手く立ち回ることができるのかに注目です。