スタディオ・サン・シーロで行われた 2022/23 セリエA第9節ミラン戦に 2-0 で敗れたユベントスのアッレグリ監督による試合後コメントを紹介いたします。選手のコメントはありません。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「最初の25分は良かったです。それからボールを奪われ始めました。ただ、レオンのポストを叩いた2度のシュート以外は失点のリスクはほとんどありませんでした。
何となく良いスタートを切り、不味い選択をしてしまうと長期的には代償を払うことになります。
あまりに多くの技術的なミスがありました。ミランは私達のボールロストから最初のシュートを放ち、後半も同様でした。心理的なレベルが試合を変えることは明らかです。
私達はリアクションを起こさなければなりません。火曜日には重要な試合が控えているからです。カンピオナートのことを考えるのはその後です。時間はあるのでダービーを皮切りにしたいと思います。
この状況をどうにかして脱しなければなりません。プレーの良し悪しの問題ではありませんが、反応を起こし、勝利を追い求めなければならないのです」
この試合に関しては「ゲームモデルのないアッレグリが元凶」との主張は成り立ちません。特定の選手のミスが致命傷になったからです。
ヴラホヴィッチ選手には「ボールを受けた際の体勢が悪く、周囲の動き直しもなかった」と2失点目の “プレゼントパス” を擁護する声もあると思いますが、『ロカテッリ(やブレメル)に戻してやり直す』という選択肢がありました。
ボヌッチ選手は「イエロー覚悟で前に出て止める」や「スプリントでプレッシャーをかけてシュートコースを限定する」などの抵抗をせずに『棒立ち』でした。
アッレグリ監督のミスは「ボヌッチとヴラホヴィッチを信用して見切りを付けれなかったこと」でしょう。両選手ともに2失点目を許した時点で懲罰交代となるべき散々なパフォーマンスだったからです。
「選手への信頼」を口にしても実際に起用されるのが “特定の選手” に偏っていれば、それは「一部の選手しか信用していない」ことと同じです。これではチームが機能することは期待できません。
(監督やクラブからの)序列が高い選手のピッチ上での判断に任せ切る方針は限界でしょう。変化を拒んだことで「時代の変化」に対応できなければ本末転倒です。
アッレグリ監督との旅路は近いうちに終焉しても不思議ではないと思われます。