NO JUVE, NO LIFE!!

- FINO ALLA FINE - ユベントス関係のニュース記事を扱うサイト

ユベントスの成績不振を受け、『コンテ復帰論』に支持が集まり始める

 トゥット・スポルト』によりますと、成績不振に苦しむユベントスの新監督として「コンテ監督の復帰」を求める声が出始めているとのことです。

 ただ、コンテ監督の再就任には乗り越えなければならない課題が少なくとも以下の3点は存在します。

  • 監督年俸
  • 現有戦力と補強戦略
  • 途中退任のリスク

 可能性は「ゼロ」ではありませんが、簡単には実現しないと思われます。各項目について細かく見ることにしましょう。

PR

 

コンテ監督は「クラブを選べる立場」

 まず、コンテ監督は「クラブを選べる立場」です。2021年11月に就任したトッテナムでも結果を残しており、ユベントスが声をかければ “二つ返事” とはならないでしょう。

 コンテ監督は「トッテナムとユベントスを天秤にかけることができる」のです。

 ユベントスは『報酬』と『選手層』でコンテ監督から査定される側ですし、経営的な余裕は(プレミア勢と比較して)あまりありません。この点は大きなハンデになると言わざるを得ません。

 

魅力的な戦力は揃っているが、“補強の約束” は不可避

 コンテ監督が『ユベントス復帰』に魅力を感じるとすれば、「自身が好むスタイルに合致した選手や若手有望株が在籍していること」でしょう。

表: “コンテのチーム” に適性があると思われる選手
選手名
具体例 現有戦力
CB 強靭 バルザーリ
シュクリニアル
ロメロ
ブレメル
左利き キエッリーニ
バストーニ
(ムハレモヴィッチ)
WB 仕掛け ペリシッチ コスティッチ
(カンビアーゾ)
快速 モーゼス
ハキミ
クアドラード
(アケ)
中盤のダイナモ ヴィダル
カンテ
バレッラ
マッケニー
(ロヴェッラ)
2列目 ST ラウタロ ミレッティ
WG ソン・フンミン キエーザ
10番 エリクセン ポグバ
9番 ルカク
ケイン
ヴラホヴィッチ
ミリク

 インテル時代の 3-5-1-1 でも、トッテナムでの 3-4-2-1 にでも対応できる選手がすでに所属しているのです。

 “コンテのチーム” で足りないピースは「左利きの CB」ぐらいでしょう。初年度の補強は「左利きの CB」だけでコンテ監督を口説き落とすことは十分に可能と言えるはずです。

 ただ、問題は「初年度の目標を達成した後」です。コンテ監督は「自身の待遇改善」や「戦力の拡充」をフロント陣に要求し、それが発端となって電撃辞任に踏み切った過去があるからです。

 したがって、コンテ監督を再招聘するのであれば、これらの懸念事項は事前に潰しておかなければならないでしょう。

 

途中退任のリスクを経営陣は懸念

 ユベントスの経営陣は『4年間の中長期計画による再建』を実施中であり、現場の責任者としてアッレグリ監督を指名しました。しかし、再建計画に不可欠な結果を残せていません。

 だから、『コンテ監督の復帰』が選択肢として浮上したのです。

 しかし、経営陣にとっては「リスキーな選択肢」です。コンテ監督は『自らの要望』を聞き入れられないことを理由に電撃辞任しており、これは経営陣にとって無視できないことです。

 中長期計画が動いている途中での「2度目の監督交代」は不確定要素でしかないからです。したがって、コンテ監督を呼び戻すのであれば、就任前の時点で事細かに条件を詰めておくことが絶対条件です。

 

 ユベントスの経営陣が『コンテ監督の復帰』をオファーしたとしても、コンテ監督が「妥協」をしなければ復帰は実現しないことが実情です。復帰はコンテ監督の意向が占める割合が大きいと言えるでしょう。