2021/22 セリエA第37節ラツィオ戦はヴラホビッチ選手とモラタ選手のゴールで2点を先行するも、ラツォオが後半アディショナルタイムのミリンコビッチ=サビッチ選手のゴールで追い付き、試合は 2-2 で引き分けました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-2-3-1] |
SS Lazio [4-3-3] |
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GK | 36: ペリン | 1: ストラコシャ |
DF | 11: クアドラード 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ (C) 12: A・サンドロ |
29: ラッザリ 4: パトリック 33: アチェルビ 77: マルシッチ |
MF | 47: ミレッティ 27: ロカテッリ 20: ベルナルデスキ 10: ディバラ 9: モラタ |
21: ミリンコビッチ (C) 32: カタルディ 10: L・アルベルト |
FW | 7: ヴラホビッチ | 7: F・アンデルソン 11: カブラル 20: ザッカーニ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。戦前の予想に反し、ペリン選手やロカテッリ選手などが先発。それ以外は予想された選手が名を連ねる布陣で試合に臨みます。
対するラツィオのサッリ監督は 4-3-3 を選択。カブラル選手がコンディション不良で欠場となったインモービレ選手の代役を務める陣容で試合を迎えます。
最初にチャンスを作ったのはラツィオ。5分に左サイドから仕掛けたザッカーニからのリターンを受けたカタルディが素早く右足を振るもシュートはクロスバーを直撃。良い入りを見せる。
しかし、スコアを先に動かしたのはユベントス。10分にスローインを入れたモラタからのクロスに逆サイドで飛び込んだヴラホビッチが頭で押し込み、先制に成功する。
一方のラツィオはF・アンデルソンがゴールを狙い続けるも、GK ペリンの牙城を崩すまでには至らず。
すると36分にユベントスはディバラの持ち上がりからクアドラードが左サイドに展開。このパスを受けたモラタが細かいステップから巻いたシュートを決め、ユベントスは2点のリードを持って前半を折り返す。
ハーフタイムで立て直したのはラツィオ。51分にカタルディが右 CK を入れるとパトリックがロカテッリの上からヘディングシュート。これがA・サンドロに当たって軌道が変わったことでゴールに吸い込まれ、ラツィオが1点差に詰め寄る。
ラツィオは61分にカタルディの FK をアチェルビがフリックシュートを放つも、これは GK ペリンがストップ。
ユベントスは70分にアケがボール奪取からカウンターを発動させると展開先のベルナルデスキからのクロスをケーンが胸トラップから反転シュート。だが、シュートは枠のわずかに右。リードを2点差に戻すことはできない。
試合は両チームともに決め手を欠く展開となったが、後半アディショナルタイムの95分にユベントスはカウンターを発動。だが、クアドラードがザッカーニに引っ掛けられるとカウンター返しを受け、バシッチが強烈なミドルシュート。最後はミリンコビッチ=サビッチがこぼれ球を押し込んでラツィオが同点に追い付く。
結局、試合は 2-2 で終了。勝点1を上積みしたラツィオはヨーロッパリーグの出場権を確保した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.5
先発予想ではなかったが、パフォーマンスで先発に値することを示した。
DF: クアドラード 5.5
ザッカーニとのデュエルでは劣勢で苦戦を強いられる。また、後半アディショナルタイムでのボールロストは試合結果に高い代償を支払うことになってしまった。
DF: ボヌッチ 6.0
ゴール前で身体を張り続ける。ボールを保持した際に身体を巧みに使ってプレスに来た相手を外す技術も見せていた。
DF: キエッリーニ 6.0
この試合は15分のみの出場と顔見せに終わった。だが、長年に渡ってチームを支え続けた絶大な貢献は讃えられ続けるべきだろう。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
堅実なプレーに終始したが物足りなさが残った試合だった。最後はインサイドハーフでの起用などポリバレントな面も見せたが、圧倒する内容を見せれなかったことは残念だ。
DMF: ミレッティ 6.0
相手チームの警戒レベルが上がった状況でも試合から消されなかったことが収穫点。ライン間でのスペースを見つけてポジションを修正し続け、それをレジスタとインサイドハーフの両方で堅実に遂行していた。
DMF: ロカテッリ 6.0
DF ラインに下がって3バックを形成するなどダブルボランチの役割をミレッティと上手く分担する。60分過ぎまでプレーできたことはコンディション面での不安を払拭することになったと言えるだろう。
OMF: ベルナルデスキ 6.0
右サイドでのドリブル突破などフィジカルを活かしたプレーで攻守に貢献。試合の終盤はボランチの比重が大きいインサイドハーフとしての役割も担った。
OMF: ディバラ 6.5
自らの持ち上がりでボールを前進させ、チームの攻撃に活力を与える。攻撃時の存在感は秀でたものがあった。新天地で幸運に恵まれることが期待されていることだろう。
OMF: モラタ 7.0
良質のクロスで先制点をアシストし、2点目は自らのゴールで決めた。プレー精度でケーンの1歩先を行っており、来季以降もチームに引き止めておきたい選手であることに疑いの余地はない。
FW: ヴラホビッチ 6.5
マルシッチとの駆け引きを制して先制点を奪取し、2点目の場面でもゴール前で駆け引きをしていた。ペナルティーエリア内で体勢を整えて待っているヴラホビッチを活かせるかが来季の課題となるだろう。
【交代選手など】
DF: デ・リフト 5.5
17分にキエッリーニとの交代で出場。左 CB としてプレーしたが縦パスをカタルディに奪われるなど右 CB でプレーさせるべき選手と評される内容だった。
DF: ペッレグリーニ 6.0
モラタとの交代で62分から出場する。左 SB として堅実なプレーを見せていた。
FW: ケーン 6.0
62分にヴラホビッチとの交代で出場。CF の役割を引き継ぐ。70分の場面では身体能力を活かして強引に決定機を作るなどポテンシャルを見せ付けた。課題はプレー精度になるだろう。
FW: アケ 5.5
ロカテッリとの交代で62分から出場機会を得る。ベルナルデスキが担当していた右サイドを主戦場に抜群のスピードを披露。スピードを活かし切る適切な走路をプレーの中で選択できるかが今後の課題だ。
MF: パルンボ ー
78分にディバラとの交代でトップチーム・デビューを果たす。インサイドハーフを本職とする選手であるため、ウィンガーとしての連動性を求めるのは少し酷な部分はあった。
アッレグリ監督 6.0
消化試合であり、試合結果が評価に与える影響は限定的だ。議題になるのは後半アディショナルタイムにカウンターを仕掛けた際のリスク管理がチームとしてどうなっていたかぐらいだろう。誰もが来季のことを考えている。
アイロルディ主審 6.0
接触プレーによるイエローカードの提示が多い試合だったが、上手くコントロールをしていた。ミリンコビッチはボールを突き出したベルナルデスキの左足を蹴る形だったのでファールの判定は妥当。ファールをした当事者が最も冷静だった。